ソウルの森は競馬場が移転した80年代初めから体育公園として使われたが、その間、ソウル市の市庁舎移転候補地、ドーム球場建設計画地、文化観光タウンなど様々な開発計画が立てられたが、多くの市民の希望通りに大規模な生態の森として造成することになった。
2003年1月、ソウルの森の造成計画が樹立された後、国際懸賞金公募を通じて基本計画(案)が立てられ、2003年と2004年の春、秋、そして2005年の春に現在のソウル市とソウルの森を共同で運営する市民団体「ソウルの森サラン・モイム(愛する集い)」の始まりとなったソウルグリーントラストの主管の下で「市民家族木植え」を通じて森の一部が造成された。
数回の諮問会と住民説明会を開催し、学会の専門家らの意見と実際に利用する地域住民の意見を取り入れ、2004年2月20日、基本的な実施設計により完工された。
ソウルの森の以前の名前であったトゥクソムは、朝鮮太祖時代から王様の狩り場だったところで、王様のお出ましの際にはそれを知らせる大将軍が纛旗(とうき)を立ててたと言われる。中浪川と漢江が合流し、その地形は両サイドに川が流れ、まるで島のようだとして纛旗(とうき)を立てた島、トゥクソムと言われるようになったと伝えられる。
トゥクソムは漢陽と京畿道、江原道へ繋がる重要な交通要衝地で、近くにある宣陵と中陵へ参る際に王様の行列が渡ったとされるサルゴッジ橋がある。
トゥクソムには1908年、「京城水道揚水工場」というトゥッド浄水場が韓国で初めて建設され、宮殿や四大門一帯のソウル市民に水道水を供給した。そのことで道路、電気、そして水道が整備されたことにより、ソウルは近代都市としての基盤を整えることになった。
1950年代には聖水洞一帯が工業団地として開発されはじめ、その時、トゥクソムにソウル競馬場がオープンした。 1986年、ソウル市がトゥクソムを体育公園としてオープンして以来、ソウル森造成前までに数多くのスポーツの集いや地域住民たちが利用していた普通の公園だった。 またトゥクソム一帯は、1967年に史跡第106号に指定された「サルゴッジ橋」と1989年に有形文化財第72号に指定された水道博物館がある