文化観光

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  • いつでもどこでも本が読める街ソウル

    SMG 788
    • ソウルは本の街…図書館まで歩いて10分以内
    • 読書振興政策「本で市民の力を育む」
    • 2030年までに公共図書館272カ所、小規模図書館1,100カ所の増設目指す
    • 毎年10月、ソウル市主催の「ソウル・ブック・フェスティバル」開催…図書館、出版社、読書団体が参加

    ソウルが本の街になりつつある。

    歩いて10分以内の距離に図書館がある街、年に20冊以上本を読める街。

    ソウルが目指すのは、本にあふれ、本で癒され、本の祭典が開かれる文化都市だ。

    長い歴史と文化を有するソウル市が目指す本の街。ソウル市は、2012年6月に「本で市民の力を養う」というビジョン「本を読むソウル」の実現に向け、図書館の増設と読書文化活性化総合計画の策定に取り組んでいる。この計画により、ソウル市の図書館増設と読書振興政策の方向性が確定し、具体的事業を推進する基盤となった。同年10月26日にオープンしたソウル市を代表する図書館「ソウル図書館」は、市の図書館読書振興政策推進の中核的役割を果たしている。

    総合計画「本を読むソウル」の第一弾は、「歩いて10分以内に図書館がある街ソウル」。公共図書館を2012年の128カ所から2030年には272カ所へ、小規模図書館は773カ所から1,100カ所への増設を目途としている。

    他にも、市民1人当たり年間20冊以上本を読む読書文化の形成や1人当たり1冊の公共図書館の蔵書数をOECDの平均である2冊以上にすること、図書館の地域共同体拠点化と様々な文化プログラムの運営などを具体的な課題に設定した。

    その結果、2015年6月時点でソウル市の公共図書館は141カ所、小規模図書館は863カ所と、2012年に比べ公共図書館は14%、小規模図書館は12%増えた。

    こうして、公共図書館と小規模図書館が増えることで、ソウル市民の95%が「歩いて10分以内の距離にある我が町の図書館」の基盤が構築された。

    しかし、図書館全体の86%を占める小規模図書館の中には、人手や予算、蔵書などが不十分で、図書館としての機能を十分に果たせていないケースもある一方、公共図書館への市民の専門的かつ多様な情報サービスのニーズが高まり続けており、さらなる運営の充実化が求められている。

    小規模図書館

    市民1人当たりの読書量の増加など、読書文化の実質的な振興を目指す政策「本を読むソウル」のビジョンとその目標達成に向け、ソウル市は公共図書館と小規模図書館への支援を行っている。ソウル市の図書館政策は、ソウル市長が委員長を務める図書館情報サービス委員会によって議決され、ソウル図書館を中心に25自治区の図書館ネットワークと官民連携専門機構を通じ、図書館同士、さらには官民ガバナンス体制を構築し、緊密な連携の下で進められている。

    ソウル市は、資料購入費と読書プログラム運営費として、公共図書館150カ所に約103億ウォンを支援(図書館自体の予算を除く)している。46カ所については、午後10時まで資料室で夜間読書プログラムを実施するための予算を支援している。

    また、「一つの図書館で一冊読破」と「読書同好会活性化」という事業を通じ、「本を読むソウル」に向けた読書討論文化の裾野拡大を図っている。

    「高齢者認知症予防読書事業」や「ライフサイクル別読書事業」などを推進し、公共図書館で年代に合わせた読書文化プログラムを市民が体験できるようにする支援も行う。各自治区ごとの現場評価を通じて選定された小規模図書館には、資料購入費及び運営費として1カ所当たり年間100~300万ウォンの予算を支援している。

    図書館

    2015年から25自治区を代表する図書館に小規模図書館の業務を担当する司書を1人ずつ新たに配置し、管轄内の小規模図書館の連携・協力活動を支援している。この担当司書を通じ、公共図書館の蓄積された多様な資源を活用した事業(読書討論、著者との交流、情報サービス、蔵書管理など)を小規模図書館と共同で推進することで、地域単位で図書館の活性化を図っている。毎年10月にはソウル市主催のソウル・ブック・フェスティバルが開かれている。2015年はイベントの企画から開催までの全過程に約200の図書館、出版社、読書団体が参加し、本の祭典を開催した。

    こうしてソウル市は図書館増設と読書振興政策を通じ、「本で市民の力を養う」というビジョンの実現に向け、自治区単位で公共図書館と小規模図書館が緊密に連携して市民により良い図書館サービスを提供できるよう、政策開発と支援を多方面で継続的に行っている。そして、それにより地域間の図書館の均衡発展を実現して知識情報格差を解消し、知識情報福祉を基盤とした、市民が主人公となれるソウル市づくりを目指している。

    ソウル・ブック・フェスティバル