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ソウル市、 創業しやすい都市10へ…歴代最高を記録

Global Startup Ecosystem Report 2022の発表…ソウルは280都市のうち10位に選定、これまでの最高順位を記録 ソウルのスタートアップ・エコシステムの価値を223超ウォン(1,770億ドル)と評価、特に資金調達・知識蓄積分野で高い評価を獲得 資金調達分野でアジア都市1位に、ソウル投資庁の投資誘致がエコシステムの成長可能性を引き上げる要素 AI・ビッグデータ・分析、生命科学、最先端製造・ロボット産業を強い分野だと分析 市、「スタートアップエコシステムを活発化させて、2030年までグローバルユニコーン企業40社の誕生と経済都市Top5入りを果たしたい」 ソウル市が世界で「創業しやすい都市 Top10」にランクインした。これまでの最高順位を記録。ソウルの創業生態系価値(Ecosystem Value)は、223兆ウォン(1,770億ドル)に達すると評価された。 創業生態系(スタートアップ・エコシステム)を評価する機関「スタートアップゲノム(Startup Genome)」は、世界100ヵ国・280都市を対象に調査した「Global Startup Ecosystem Report 2022」を6月14日(火)に発表した。ソウルは280都市のうち10位にランクインしたが、16位だった昨年に比べ6段階上昇した結果だ。 グローバルTop10にランクインしたことは、ソウルの創業生態系が世界水準になっていることを意味する。2019年には30位圏外だったが、2020年には20位、2021年には16位になるなど、徐々に順位を上げてきた。 ソウルの創業生態系に対する価値評価は、2020年には47兆ウォン、2021年は54兆ウォン、2022年は223兆ウォンと、わずか2年間で4倍以上成長した。  今回グローバルランキングには、6つの項目に対する評価と分析が反映されている。ソウルは、①資金調達(Funding・9点)、②知識蓄積(Knowledge・8点)、③生態系活動性(Performance・7点)、④ネットワーキング(Connectedness・7点)、⑤人材養成(Experience & Talent・7点)の5つの項目で「優秀(7点以上)」と評価され、⑥市場進出(Market Reach)では「普通(5点)」を獲得した。  「スタートアップゲノム」は今回の評価で、大規模な資金回収(exit)がソウルの創業生態系の価値を引き上げることに大きく貢献し、ソウルの初期段階の資金調達力(early-stage funding)は大幅に成長していると評価した。 また、投資誘致専門機構である「ソウル投資庁(Invest Seoul)」を中心に、ソウル市が積極的かつ攻撃的に海外投資に乗り出し、汝矣島(フィンテック)、洪陵(バイオ医療)、良才(人工知能)など圏域別に創業拠点を造成するほか、革新企業を育成するために積極的に政策を展開していることも創業生態系の成長可能性を高める要素だと評価した。 今回の「Global Startup Ecosystem Report 2022」では、ソウルが強い産業分野として、▲AI・ビッグデータ・分析(AI&Big Data and Analytics)、▲生命科学(Life Sciences)、▲最先端製造業・ロボット産業(Advanced Manufacturing&Robotics)が取り上げられた。 一方、グローバルランキングTop5では、1位はシリコンバレー(米)、2位はニューヨーク(米)とロンドン(英)がタイ、その後ボストン(米)と北京(中)が続いた。1位から3位は2年連続順位に変更はなく、4位と5位は入れ替わっている。 ソウル市のファン・ボヨン経済政策室長は「ソウルがTop10入りを果たしたのは、「スタートアップゲノム」がレポートで発表したように、ソウル市が革新的な創業環境を造成するために着実に努力を積み重ねてきた結果であり、各分野の創業主体が協力して成長できる創業生態系をつくってきた成果」としながら「ソウルがグローバルTop5に入る経済都市に跳躍できるよう、未来型人材の養成、企業が投資しやすい環境の造成、有望な企業の海外進出の支援など多分野にわたる支援を行い、2030年までユニコーン企業40社が誕生できる環境をつくっていきたい」と話した。
SMG 217

ソウル市、OECD政府革新国際会議でグローバルPRを兼ねた「自動運転デジタルツイン技術事例」発表

16日(木)、キム・ギョンタク歩行親化企画官が発表…ソウル市がリードするデジタルツイン技術をPR OECDの要望による発表…世界が認めた「ソウル市の自動運転関連デジタル技術」 4月28日、自動運転車シミュレーターの民間開放で費用は削減、安全・効率は向上させる革新事例を紹介 世界の政府と企業関係者との交流を活発にするとともにグローバル企業がソウルを求める機会をつくりたい ソウル市は16日(木)、オンラインで開催されるOECD「政府革新国際会議(OECD Virtual Global Conference on Governance Innovation)」に参加し「ソウル自動運転デジタルツイン技術」の発表を通じて、企業を支援するソウル市の高度なデジタル技術の活用例を紹介する。  今回の会議には、ソウル市のキム・ギョンタク歩行親化企画官が直接発表を行い、自動運転先導都市を目指すソウル市の模範事例として、デジタルツイン技術と融合した自動運転テスト走行システムを紹介する。また、イギリスやカナダなどから参加する会議のパネルやOECD関係者らと討論を行う。 OECDの政府革新国際会議は「STI(科学技術革新分科)」と「GOV(公共ガバナンス)」の主管で2020年1月発足した。ソウル市は、企業がリスク管理やコンプライアンスを行う際、デジタル技術を活用する方策や政府の支援事例を発表し、それについて議論する。 今回の発表は、OECDの要望により行われるもので、4月28日に発表した「ソウル自動運転車シミュレーター」の民間開放の事例が世界的に高く評価されたことがそのきっかけになったという。 この日、キム企画官は民間に開放したデジタルツイン技術基盤の自動運転車シミュレーターなどデジタル技術を活用し仮想現実でのテスト走行を支援することで、費用の削減や安全性・効率性の向上に成功した革新事例を紹介する予定。 同市が開放した「自動運転車シミュレーター」は、建物や道路、交通環境、気象状況などが全て実現されているため、データ構築に必要な費用や時間を使わず、すぐ使用できるという強みがある。 また、▲ルートに沿った車路変更、▲違法駐車・停車の回避、▲交通信号の認識および停止線の順守、▲死角地帯・歩行者の回避など、様々な評価シナリオをデモ版で提供し利便性を向上させた。 ソウル交通情報ホームページ(http://topis.seoul.go.kr)で申請すれば、誰でも無料で使用できる。 ソウル市が自動運転車シミュレーターを無料で開放してから1ヶ月の間で▲大学4校、▲11の研究機関、▲スタートアップ16社が活用するなど、その反響は実に大きい。  公共(官)がシミュレーターの購入費を支援するだけでなく、時間や空間の制約から解き放たれ、安全事故のリスクも無く、様々なタイプの道路や交通環境、気象状況などが実現されている仮想現実で自動運転技術を思う存分実証できる機会が提供されることがこの結果につながったと、ソウル市は説明する。  事例発表を行ったキム・ギョンタクソウル市歩行親化企画官は「今般のOECD政府革新国際会議で事例発表の要望を受けたことは、関連インフラの構築や技術発展を促す自動運転車テスト運行地区を造成したソウル市の取り組みが世界的に認められたことを意味する」としながら「これをきっかけに、ソウル市を国内外の企業に求められる自動運転革新都市にしていきたい」と意気込んだ。
SMG 138

ソウル市、都心の江南で自律走行ロボライド始動、オ市長自ら搭乗

オ市長、ウォン・ヒリョン国交相と自律走行タクシー乗客第一号に…本格的なサービス開始へ 市・国交部・現代自動車、官民協力を通じて「ロボライド」実現し自律走行技術を完成へ 最短ルートで楽々移動、江南大路・テヘラン路など2023年までに江南全域76.1㎞に運行拡大 2020年から江南一帯の132か所に交通信号開放などインフラ構築、上岩→江南へ実証エリア拡大 8月には市民の誰もが専用アプリで利用可能に、「2030自律走行革新都市」実現へ  ソウル市は9日(木)、韓国国土交通部と現代自動車とともに世界的にも道路事情が複雑な江南(カンナム)区でロボライド(自律走行タクシー)サービスを開始すると発表し、都心での本格的な自律走行時代に向けて取り組む考えを示した。  今回、発表されたロボライドは、上岩(サンアム)エリアに導入されたような決められた路線を運行するシャトルバス形式ではなく、乗客の出発地や目的地によって自動かつリアルタイムで最短ルートを検出し運転を行うなど、車側ですべてを判断し、運行する技術を持つサービスだ。  上岩などに導入された自律走行自動車はシャトルバス形式だが、ロボライドは決められた路線ではなく、リアルタイムの交通状況に応じて自由にルートを変えながら運行する。市は、今回初めて導入するロボライドを通じて自律走行自動車技術を完成させ、市民の生活の交通手段として普及するよう多角的な支援を行う。 ただし、安全面を考慮し、初めのうちはドライバーを同乗させて緊急事態に備え、実証を重ねて徐々に無人運転に移行していく予定だ。  ソウル市のオ・セフン市長は9日(木)、自律走行自動車ロボライドの「乗客第一号」として搭乗し、自律走行サービスの幕開けを印象付けた。オ市長はウォン・ヒリョン国土交通相とともに江南区にある現代オートエバー社屋(Ruchen Tower)を出発し、テヘラン路(ポスコ十字路-宣(ソン)陵(ヌン)駅-ルネッサンスホテルの3.4㎞)のルートを移動し、本格的にサービスを開始する前の最終点検を行う。 オ・セフン市長はさらに、現代自動車のコン・ヨンウン社長をはじめ自律走行自動車に自ら搭乗して技術や安全性を点検し、自律走行技術の発展に貢献した現代自動車の関係者らを激励した。 市は今回のロボライドの本格的な運行開始に先立ち、「ソウル自律走行車運営委員会」に所属する外部の専門家らによる技術・安全点検を施行するなど、様々な安全対策を講じてきた。  市は、国交部や現代自動車とともに、今後2か月に及ぶテスト期間中に専門家や自律走行事業の関係者らに搭乗してもらい、様々な意見を聞きながら技術とサービスの両面を補完・改善し、早ければ今年8月から段階的に市民を対象に本格的なサービスを開始する予定だ。 ロボライドは市民の満足度や走行の安全性などを考慮し、段階的に運転台数を拡大していく計画だ。 利用方法については市民を対象にした本格的なサービス開始前に案内する予定で、専用のモバイルアプリを通じて誰もが利用できるようにする。  ロボライドサービスは江南区全域で実施される。年内に▲テヘラン路▲江南(カンナム)大路(デロ)▲永(ヨン)東大路(ドンデロ)▲彦州(オンジュ)路(ロ)▲南部循環路など計26道路、48.8㎞を対象に行い、来年には▲島山(トサン)大路(デロ)▲狎(アッ)鴎亭(クジョン)路(ノ)など合わせて32道路、76.1㎞に拡大する予定だ。  対象エリアは世界的に見ても広範囲にわたるもので、広い道路ではなく複雑に入り組む都心の江南で世界最高レベルの自律走行技術を示すという意味があると市は伝えている。  市はこれまで、国土交通部とともに自律走行運行に向け積極的な支援を行ってきた。2020年から合わせて132の交差点を対象に0.1秒単位で信号の色や次の信号に変わるまでの残り時間まで自律走行自動車に提供可能な交通信号開放インフラを構築し、運営している。上岩に続き江南まで自律走行技術の実証エリアが拡大されたことで、技術発展や商用化の加速が見込まれる。 現在の技術では、信号認識ビジョンセンサーだけで100%信号を認識することは事実上、不可能なため、交通信号開放インフラは都心での自律走行に欠かせない。同インフラはセンサーが故障した場合にも安全な自律走行を支援する。 今後も狎鴎亭洞や新沙(シンサ)洞(ドン)など、ロボライドの運行エリアの拡大・連携を通じて新たに32の交差点に交通信号開放インフラを追加構築するなど、支援を惜しまない考えだ。  ソウル市のオ・セフン市長は「ソウル市は『自律走行2030ビジョン』を発表し、交通信号情報など自律走行に必要なインフラの提供はもちろん、様々な実証環境を設けるなど、市民の生活と都市空間を変える未来像を提示している」としながら、「世界をリードする企業と公共の力を合わせ、未来の自律走行産業のレベルを高め、市民の皆様にも発展した自律走行技術を経験できるよう、積極的に支援していく」と語った。
SMG 236

ソウル市、人の流れの多いCOEX・テヘラン路に自動運転デリバリーロボットの実証拠点

2年間、COEX~貿易センターオフィス(室内デリバリーロボット)、テヘラン路の飲食店~オフィス(屋外デリバリーロボット) ソウル市・優雅な兄弟たち(デリバリーアプリ)・LG電子・WTCソウル・韓国国土情報公社・江南区の6機関が参加 ロボット普及都市「ソウル」を目指して、規制緩和・水西(スソ)ロボットクラスター組成など、生態系を活性化 韓国で最も「サービスロボット」への需要の高いソウル都心で、自動運転デリバリーロボットの実証事業が行われる。一人世帯の増加、デリバリーサービスの急拡大など、ライフスタイルの変化に応じてロボットが浸透しやすい環境や公共インフラを整備したい狙いだ。 ソウル市は、市民の日常にロボットを普及させるために水西にロボットクラスター組成、R&D支援、ロボットアカデミーにおける人材教育など様々なロボット産業復興策を進めている。今回の実証事業は、新型コロナ以降、需要が急増した「デリバリー」分野における自動運転デリバリーロボット実証事業で、COEXとテヘラン路を行き来するデリバリーロボットサービスを開始することで、市民とロボットの接点んを増やし、体験できるようにする一方、技術力も引き上げる計画だ。 「自動運転デリバリーロボット実証事業」事業は、22年6月から23年11月まで、18ヶ月間行われる。まず、22年6月からCOEXにある飲食店と貿易センタービルのオフィス入口の間を行き来する室内デリバリーロボットの実証事業が行われる。23年にはテヘラン路にある飲食店からオフィスロビーまでの区間で屋外デリバリーロボットの実証事業を実施する。実証事業期間中、3種、11台の自動運転デリバリーロボットが投入される。 料理を運ぶサービングロボット デリプレート 室内デリバリーロボット デリタワー 室内屋外デリバリーロボット デリドライブ 実証事業が行われるCOEXとテヘラン路は、従業員が3万3千人、訪問客数が年間4千万人以上となる大規模な業務・複合商業施設であるため、ロボット実証事業をするにあたって最適とされる場所だ。 市は、人の流れが多く、デリバリーロボットへの需要が高い実際の環境における実証データーを確保し、それをもとにロボットの運用基準と個人情報保護方針を設けるなど、規制緩和を推進する。特に、「デリバリーロボットの歩道通行」を許可するために、屋外走行ロボットの安全性基準について政府と積極的に話し合う予定だ。 屋外デリバリーロボット 関連規制 主管部署(課) 完了日程 進行状況 歩道通行許可 警察庁 (交通企画課) 2025 ↓ 2023 規制のサンドボックス制度を活用して、安全性検証・基準策定 (21~22年、ロボット振興院) *歩道・横断歩道通行許可は、当初の計画 (25年)より前倒した23年までに完了予定 産業部 (機械ロボット航空課) 市は、今回の実証事業を通じて参加企業には室内・屋外デリバリーロボット製品とサービスにおける改善点の洗い出しを、またソウル市など公共機関には、室内と屋外での第5世代通信規格(5G)基盤統合管制システムとロボットサービス提供に向けた室内デジタルアドレスマップの効率的な構築・運営を期待している。  ソウル市のファン・ボヨン経済政策室長は、「これまでロボットの普及や拡大に向けた様々な実証事業が行われてきたが、今回のCOEX―テヘラン路のように多くの市民が訪れる大規模な空間における実証事業は初めてだ」とし、「ソウル市は今回の実証事業を機に、一人世帯、在宅勤務などライフスタイルの変化に応じた都心型ロボットサービスの公共インフラを拡充し、世界的に競争の激しいロボット市場を先取りするために水西クラスターを組成するなど、ロボットが浸透しやすい環境を整備していきたい」と述べた。
SMG 196

ソウル市、統一地方選で使われた横断幕3,500枚をかばん、財布などにアップサイクル

市・自治区・ソウル新活用プラザがアップサイクル事業を推進。11の自治区が収集したものを活用 洗浄、裁断を経て素材化し、アップサイクル企業に提供→かばん、財布、ポーチなどのデザイン製品を製作 リサイクル収集用麻袋、防災用砂袋など、公共分野での活用も並行して推進 6月1日に行われた韓国統一地方選期間中、ソウル市のあちこちに掲げられた横断幕がかばん、財布、ポーチなど、日常的に使われるデザイン製品に生まれ変わる。 ソウル市は、自治区、ソウル新活用プラザと連携して統一地方選に使われた使用済みの横断幕をデザイン製品の素材に活用するためのアップサイクル事業を推進すると発表した。 自治区が使用済みの横断幕を収集してソウル新活用プラザに運ぶと→ソウル新活用プラザは、使用済みの横断幕を活用できる状態に作る「素材化」作業を行い、それを活用したいアップサイクル企業に提供する。→アップサイクル企業は、使用済みの横断幕を活用してかばん、財布、ポーチなどを製作、販売する。捨てられようとしている不用品や廃材を利用して、新たな製品や価値を生み出し、持続可能な資源循環や環境保護を実現する狙いである。 この事業には、ソウル市が事前に自治区を対象に行った需要調査で参加意向を表明した11の自治区が収集した4千枚余りの使用済みの横断幕が使われる。 横断幕は、プラスチック合成繊維で作られるため、燃やして処理した場合、温室効果ガス、発がん物質など有害物質多く排出される。そのため、環境保護やカーボンニュートラルの実現に向けて、持続可能な使用済み横断幕のリサイクルの必要性が繰り返し提起されてきた。 これを受け、ソウル市は5月24日、26日2回にわたって使用済み横断幕をアップサイクルした製品を製作・販売するアップサイクル企業とデザイン団体、自治区、グリーン発電所(エコバッグ製作企業)と諮問会議を開催した。会議の結果をもとに、使用済み横断幕を付加価値の高い素材に活用できるように素材化及びリサイクルするシステムを構築することに至った。 ソウル市は、この事業の成果を分析し、今後の公職選挙期間中に発生する使用済み横断幕だけでなく、普段から収集している使用済み横断幕もデザイン製品の素材に生まれ変わるように「ソウル新活用プラザ」に常時回収・素材化システムを整備する予定である。 なお、公共分野で使われるリサイクル収集麻袋、防災用砂袋などにリサイクルする方策も並行して推進する。横断幕に使われる素材は、中国産のPP麻袋より3倍以上丈夫で、汚染物質が漏れるのをh防ぐこともでき、水に触れると重くなる特徴があるため、リサイクル収集麻袋や砂袋にも適合する。 一方、ソウル市は、使用済み横断幕を建築資材に活用して南山図書館に環境にやさしい屋外空間づくりも進めている。衿川区で発生した使用済み横断幕を活用して、木材を代替するグリーン繊維パネルを製作し、ベンチや棚などを作る。これに関してソウル市は、5月19日韓国環境公団、ロッテホームショッピング、ソウル特別市教育庁と共に「資源循環や社会価値経営の実現に向けた業務協約」を締結した。 ソウル市のユ・ヨンシク気候環境本部長は、「ソウル市から発生した廃棄物を新しい資源にアップサイクルするために様々な方法を模索し、成功例を発信していくことで、日常生活におけるカーボンニュートラルを実現し、関連機関と共に気候危機時代における資源活用方策を話し合い、協力していきたい」と述べた。
SMG 228

ソウル市、優秀な「積極行政」7選を発表需要者中心のEV充電網や小商工人への被害補償など

新しい観点や積極的な姿勢が市民の不便を解消したり政策に活力を吹き込んだりした事例を紹介 最優秀事例は「EV充電スタンドの先制構築」…新しいタイプの導入、市民が主導する設置場所の決定 積極的な法理解釈による小商工人の被害補償、違法建築物の迅速な撤去による事故の予防 事前コンサルティングや意見提示制度などを通じて「積極行政」への支援や公務員保護を推進 長期間踏襲してきた慣習や公共(官)中心の視点から離れ、積極的で斬新な努力により市民の不便を解消したり低迷する事業に活力を吹き込んだりするなど、いわゆる「積極行政」の優秀な事例の7件をソウル市が選定・発表した。 今回選ばれた事例には、日常生活で有効だと思われた政策事例のほか、公共の積極的な介入により地域社会の問題が解決された事例、制度などが全国で初めて導入・施行された事例などがあった。 生活体感型:EV充電スタンド拡大構築事業(気候変動対応課)、学校周辺敷地を活用した裏面道路上の通学路確保事業(歩行政策課)など 地域問題の解決:土地補償法の積極的な解釈による小商工人の被害補償(都心圏事業課)、長期間放置された違法建築物の迅速な撤去(漢江事業本部・施設部)など 全国初の施行:上水道分野における独自の危険性標準案の樹立(上水道事業本部・安全調査課)、産業安全保健管理費の義務計上の推進(建設革新課)、「再生自転車」のオンライン販売の推進(自転車政策課)など 最優秀事例「需要者中心EV充電ステーションの構築」:需要者中心のEV充電スタンドを拡大し市民の利便性を向上するだけでなく、「EV10%時代」への切り替えをリードしている事例が最優秀事例に選定された。市は、充電脆弱地域が発生するなどの問題を解決するだめに、ボラードタイプ、街路灯タイプなど様々な場所に柔軟に設置できる新しいタイプの充電器を導入している。今年からは市民からの申請に基づいて充電スタンドの設置場所を決定する制度も導入した。 優秀事例①「土地補償法の積極的な解釈による小商工人の営業被害補償」:地上工事による地下商店街の出入りの閉鎖で営業被害を被った小商工人が土地補償法の積極的な解釈により損失補償を受けられるようになった。 優秀事例②「長期間放置した違法建築物の迅速な撤去」:アムサナインターチェンジ周辺河川の堤防に10年以上放置されていた違法建築物を、積極的な調査を通じて事実関係を把握し迅速な撤去(大執行)を行うことで、安全事故を予防するだけでなく周辺景観も改善できた。 奨励事例に選ばれた4件には、▲子どもの安全を守るべく学校の敷地を活用して裏面道路に通学路を確保した事例 ▲重大災害処罰法の施行に備え、全国で初めて上水道分野の危険性を評価する標準案を樹立した事例 ▲放置された自転車を修理し再び使えるようにした「再生自電車」の販路を拡大するために、民間のオンラインプラットフォームと協業しネット販売を支援した事例 ▲工事現場の安全水準と密接な関係がある産業安全保健管理費の計上対象を拡大し、労働者の事故予防を強化した事例があった。 一方、ソウル市監査担当官は、実務に携わる担当者が積極的に業務を推進する中で、法令の不備や不明確さなどによって発生する問題を解決するにあたり、事前コンサルティング制度や「積極行政」への意見定時など関連支援を受けられる制度を運営している。 ソウル市のイ・ヘウ監査委員長は「市民が体感できる行政を実現するためには、公務員などが積極的に業務を遂行できる組織文化を定着させるほか、積極行政を進める公務員が自負心を持って仕事ができるよう業務を支援する政策が必要だ」としながら「事前コンサルティングや意見提示制度などを通じて積極行政を支援し、公務員個々人へのインセンティブも拡大していく」と述べた。
SMG 192

ソウル産業振興院、DX加速化に向けた「クラウド導入支援事業」を本格的に推進

6月2日「クラウドで始める簡単DX」をテーマに特別ウェビナーを開催 クラウド専門企業(AWS、メガゾンクラウド) と手を組んで本格的に支援 エンジニアとのコンサルティングから、クラウド導入時に使うAWSクレジットまで総合的にサポート ソウル産業振興院のホームページにて6月8日(水)まで受付 ソウル市の中小企業の育成と産業振興を手掛けるソウル産業振興院(SBA、代表取締役キム・ヒョヌ)が、DX(デジタルトランスフォーメーション)時代における中小企業の生存や跳躍をサポートするために取り組んでいる。 特に、DXの基礎となるクラウド導入がままならないソウル市の中小企業のために、クラウド設計から使用までの全過程をサポートする「クラウド準備・導入支援事業」を本格的に推進すると発表した。 第4次産業革命の技術が速いスピードで浸透している中、中小企業と大企業の間でデジタル技術格差が広がっているが、最近、その格差を縮めるインフラ技術としてクラウドが注目を集めている。 特に、比較的に生産性が低く、ITインフラへの投資余力の乏しい中小企業にとって、クラウドは安価なコストでデータや先端デジタル技術の活用を可能にする存在であり、導入が不可欠な状況となっている。 これをうけ、振興院は、専門サービスを提供するために、クラウド専門企業のアマゾンウェブサービス(Amazon Web Service、以下AWS)とメガゾンクラウドと手を組んで、AWSクレジットの提供から最適化したクラウド設計のための1:1コンサルティングまで、クラウド導入における全過程をサポートしていく。 グローバルNo.1クラウド企業であるAWSとクラウドコンサルティングを手掛けるメガゾンクラウドが支援事業に参加することで、専門性と効果性を確保した。 選ばれた企業には、メガゾンクラウドのエンジニアとの1:1コンサルティングと教育、そして最小$1000 USDから最大$1600 USDに相当するAWSクラウドクレジットが与えられる。 支援を行った後、クラウドを基盤にイノベーションを達成した優秀企業を選定し、1社あたり最大1,000万ウォン相当のクラウド料金を引き続き支援していく。 クラウド導入後のビジネスイノベーションや経済的効果をもとに評価して5社ほどを選ぶ予定であり、選ばれた企業はさらなる支援金をクラウド高度化に活用できる。 今回の支援事業に参加する中小企業は、データの活用及び業務イノベーションの基本となるクラウドを専門家と共に効率よく導入し、オーダーメイド型設計を通じて、DXをさらに加速化していけると期待される。 クラウド基盤のDXに興味のあるソウル市所在の中小企業やスタートアップはソウル産業振興院の公式ホームページ(https://mybiz.sba.kr)にて6月8日まで応募できる。 また、6月2日(木)に「クラウドで始める簡単DX」というテーマで特別ウェビナーが開催される予定だ。詳細はSBAのホームページから確認できる。
SMG 209

ソウル市、木洞運動場などに「地熱エネルギー」を導入し 冷暖房費30%削減

2050カーボンニュートラルに向けて公共建築物の老朽化した冷暖房設備を地熱エネルギーシステムにリプレース 地中と地上の温度差を利用した環境配慮型で、従来の冷暖房設備と比べエネルギー消費30%↓、騒音・振動も↓ ロボット科学館など新築の公共建築物にも導入。民間住宅に設置する場合、最大175万ウォンを補助 地熱・水熱・燃料電池など化石燃料に代わる再生可能エネルギー普及率を4.3%(21年)→21%(30年) ソウル市が木洞運動場の主競技場などの公共建築物に「クリーンな地熱エネルギー」システムを導入する。 木洞運動場の主競技場は、今年の下半期までに近くの敷地に地中熱交換器を設置し、従来の老朽化した冷暖房設備を地熱エネルギーシステムにリプレースする。地熱エネルギーシステムが導入されることで従来の冷暖房設備より約30%の省エネ効果が期待でき、室外機が不要であるため騒音や振動も大幅に抑えられる。 地熱エネルギーとは、地中の土壌、岩盤、地下水が持つ熱エネルギー(平均15℃)を利用し、建物の冷暖房設備に活用するもので、夏には地中の温度が地上より低く、冬には高くなって発生する温度差を活用するグリーンな再生可能エネルギーだ。 公共建築物における地熱エネルギーシステムの導入は、2050カーボンニュートラルの実現を目指してソウル市が1月にまとめた「気候変動対応総合計画(22~26年)」の1つとして進められる。市は、地熱、水熱、小水力、燃料電池、太陽光など、化石燃料に代わる再生可能エネルギーをバランスよく普及し、4.3%(0.8GW、21年)水準にとどまっている再生可能エネルギーの普及率を、26年には12.6%(1.6GW)、30年には21%(2.4GW)にまで引き上げると発表した。 ソウル市は、木洞運動場をはじめ公共建築物の老朽化した冷暖房設備を地熱エネルギーシステムにリプレースしていくと同時に、新しく建てられる公共建築物にも地熱エネルギーシステムを導入している。 今年は、平倉洞(ピョンチャンドン)所在の美術文化複合空間など5か所(2.227kW)、23年にはロボット科学館など8か所(3,856kW)、24年には西ソウル美術館など3か所(1,052kW)に地熱エネルギーシステムを導入する。他にも公共施設、大規模整備事業区域、複合商業施設のようにエネルギーを多く消費する建築物などの大規模建築物に積極的に導入していく方針だ。 一方、ソウル市は民間部門における地熱エネルギー拡大に向けて、11月末までに(21年12月1日~22年11月30日)地熱エネルギーシステムを新しく設置した住宅に最大175万ウォンの補助金を支給する。 ソウル市のユ・ヨンシク気候環境本部長は「最近の原油価格高騰に積極的に対応するとともに、2050カーボンニュートラルの実現に向けて財政投資、民間融資、補助金、新築建築物の省エネ義務化などを通じて、地熱エネルギーの生産や利用を拡大し、再生可能エネルギーの普及率を高めていきたい」と述べた。
SMG 176

ソウル市、旅行会社の外国人観光客の誘致を支援 200社に最大1千万ウォンをサポート

ソウル市のインバウンド拡大に向けて外国人観光客の誘致計画を提出してもらい、優秀企業を選定 小規模企業200社に最大1千万ウォンを支援、計15億ウォン規模…5.24からオンラインで受付 インバウンド業界の回復をサポートし。ソウル市への外国人観光客の誘致を促進…ソウル市の観光の質的向上を図る エンデミック(一定の季節や地域に流行する感染症)への移行段階に入ることを受け、本格的な外国人観光客の受け入れ再開を控えてインバウンド(訪韓外国人観光客)需要の再拡大が見込まれる中、ソウル市が旅行会社の外国人観光客誘致に向けた支援策をまとめた。 この支援策は、コロナ禍が長引き崩壊寸前となったインバウンド業界における外国人観光客の誘致を積極的にサポートすることで、観光需要の回復を見据え効果的に備えるためのものである。 市は、ソウル市に登録されている総合旅行業の小規模企業を対象に「ソウル市インバウンド観光客誘致計画」を提出してもらい、支援対象として計200社を選定する。選ばれた企業には最大6百万ウォンの観光客誘致費用を支援し、上位60社となった優秀旅行会社には、さらに最大4百万ウォンを支援する。支援規模は計15億ウォンとなっている。 詳細は、5月24日(火)からソウル観光財団ホームページ(www.sto.or.kr)から確認できる。6月14日(火)からホームページの申し込みリンクにて事業計画書を受け付け、最終的に選定された企業は6月23日(木)に発表する予定だ。 支援金の支給は、実際に発生した経費を精算する事後精算方式で行われ、事業を営む上で必要とされる人材の教育訓練費用や社会保険料、安全な旅行のための運営費用(韓国国内における観光客のPCR検査費用、旅行保険など)、外国人観光客誘致に向けたPR・マーケティング費用、OTAプラットフォーム手数料などをサポートする。 ソウル市のチェ・ギョンジュ観光体育局長は、「この『ソウル型インバウンド活性化支援事業』が、これまで厳しい時期を耐え抜いてきたインバウンド業界が希望をもって観光需要の回復に備えられる足掛かりになることを願う」とし、「観光が再開される重要な時期であるだけに、より多くの外国人観光客の誘致はもちろん、ソウル市の観光の質的向上まで達成できるよう、観光業界全般におけるイノベーションに取り組みたい」と話した。
SMG 225

ソウル市、セルフ注文決済端末の使用方法など高齢者向けデジタル教育実施

市民の意見が反映されたデジタル力量実態調査:キオスク担当スタッフの配置や呼出ベルの設置など 世代の特性を考慮したデジタル力量教育事業を推進 デジタル弱者である高齢者向けの様々な方策を樹立 デジタルネイティブの若い世代とは違い高齢者は基礎から学ぶべき…気楽に受講できる環境づくり ソウル市は、全国で初めて独自のデジタル力量実態調査を実施し、世代別特性などその分析結果に合わせて高齢者に集中したデジタル教育機会の拡大に積極的に乗り出している。 急速に進んでいるデジタル化や非対面化により、キオスク(セルフ注文決済端末)の前で戸惑う高齢者が増えている中、ソウルデジタル財団が16日に発表した「ソウル市民デジタル力量実態調査」で、55歳以上の高齢者のうち、キオスクの使用率が45.8%にすぎないことが分かった。その理由は「使い方が分からない」「必要ないから」「後ろで待っている人に悪いから」などなど。 今回の調査結果に対する市民の反応も熱かった。特に、コロナ禍で定着した「キオスク」への認識を改善する必要があるとの意見が多くみられた。「キオスクの使用方法が店舗別に異なって不便」という指摘のほか、キオスク案内担当スタッフの配置や呼出ベルの設置の義務化、高齢者を対象とした教育の実施など様々なアイデアが出された。 このような自動化機器の普及により、自分をデジタル弱者だと感じる高齢者が増えていることに注目したソウル市は、今年初めからデジタル格差の解消に焦点を合わせた「ソウル市デジタル力量強化推進計画」を策定・施行している。 ①キオスク教育コンテンツの活用、個々人に合わせて行われる教育 まず、高齢者の身体や認知的特性を考慮した面対面の密着教育方式が目を引く。ソウルデジタル財団の「オディナ支援団」による「老老ケア」方式のデジタル教育がそれだ。 一人の高齢者(講師)が一人の高齢者(受講者)をケアする、いわゆる「老老ケア」を受け持つ「オディナ支援団」は、IT力量を備えた高齢者で構成される約100人規模の講師陣のことをいう。スマホの基本やモバイルメッセンジャーなど実生活で使用するデジタル端末の使い方を教える。 *オディナ:オルシン(高齢者)・ディジタル(デジタル)・ナドゥリ(外出)の略。言葉自体に「どこでも、どこからでも」という意味もある。 オディナ支援団の講師は、教育を受ける高齢者の利用施設を拠点に、面対面でキオスクの活用方法を教える。キオスク画面をスマホにそのまま再現したアプリを通じて、証明書自動発行機、ファストフード店、映画館、カフェ、高速バス、ATM、KTX、空港、病院など様々なタイプのキオスクの使用法を練習する。 科学技術部とソウル市が共同で実施している「デジタル・ベウムト(教育場)」でもキオスク教育が行われている。教育課程は基礎、生活、深化、特別課程などに細分化されており、高齢者層、海外出身の人、障がい者などをターゲットにした「デジタル基礎・生活課程」にキオスク活用方法が含まれている。デジタル・ベウムトのオンラインプラットフォーム(www.디지털배움터.kr)内の「教育資料室」からもキオスクを含めた体感型教育を受けられる。 また、今年4月、ソウル市内の3か所でオープンしたデジタル体験ゾーンでは、講師とサポーターズが常住し、実物大のキオスクを活用した教育を進行している。 大型バス内の移動型キオスクをはじめ、スマートパッドやWifiなどデジタル教育環境が備わった「迎えに行くデジタル教育バス」も現在運用中。高齢者がよく集まるコミュニティーセンターや住宅街のコミュニティーなどを巡回し教育を行う。 ②高齢者の人気スポットのキオスク周辺に「デジタル案内士」を配置 ソウル市内の至る所にデジタル案内士を配置し、キオスク使用に不便を感じる高齢者をその場で助ける事業を、今年の7月から推進する。 また、キオスク教育を修了した高齢者が実習できるよう、道探しアプリを利用し官公署の証明書自動発行機やカフェのセルフオーダー端末など、住んでいる地域のキオスクを実際使ってみる「我が町は一日体験場」イベントも実施する。 ソウル市は、デジタル格差の解消範囲を効果的に広めるために民間との協業も推進する。講師や受講者だけでなく、関係団体やキオスク活用サービスを提供する企業、ソウルデジタル財団と力量を合わせた協力モデルを開発していく。 デジタル教育事業の推進に当たり、様々な利害関係者の声を反映することで、事業の満足度を向上させるとともに、デジタル接近性標準制度の拡大、デジタル弱者に対する市民認識の改善キャンペインの展開などを通じて、官民が協力するデジタル包容都市を作っていく計画だ。 パク・ジョンススマート都市政策官は「若い世代とは違い、高齢者の方々はデジタル環境にあまり慣れていないため、基礎から着実に身に着けるデジタル教育の実施が必要である」としながら「高齢者がデジタル機器の使用を難しいと感じる理由の一つが、周りに質問できる人がいないという点だった。高齢者が気楽にデジタル教育に参加できる環境をつくっていきたい」と述べた。
SMG 358

ソウル市、気候危機対応の猛暑対策、都心温度下げ弱者支援

地球温暖化の影響で暑くなったソウルの夏、猛暑対策通じて市民の安全を守る 弱者への暑さ対策に必要な冷房用品や冷房費支援、電気代クーポンなど電力福祉を強化 猛暑の時期、道路や生活エリア周辺での水撒き回数増やし、都心のヒートアイランド対策 清掃員の安全確保に向け、猛暑警報が発令された場合の業務時間を調整 オゾン予報・警報制の運営および市民参加のクールビズキャンペーン展開など ソウル市は、気候変動による市民の被害を最低限に抑えるため、猛暑に備えた気候変動適応対策を積極的に推進していくと発表した。 温室効果ガスによる地球温暖化と都心のヒートアイランド現象により、ソウルの夏は年々長期化しており、猛暑日も増え続けている。その影響は特に、断熱性の低い古い住宅に住み、冷房費の支出が負担となる生活困窮世帯に及んでいる。 市はまず、生活困窮世帯の1万6000世帯に対し、暑さ対策に必要な扇風機や健康食品、クールスカーフなどを提供し、電気代の支払いが困難または冷房用品の入手が困難な1千世帯に冷房費を緊急で支援する。電気代として使用できるクーポンも、3人世帯基準で年18万4500ウォン分を支給する。 猛暑の際、生活エリアの道路への水撒きを、回数を大幅に増やして行いヒートアイランド現象を緩和し、清掃員の野外での作業を最低限に抑える。 呼吸器疾患やめまいなどを誘発するオゾンは、夏に濃度が高まるため、市は、オゾン濃度を下げるための特別点検ならびに高濃度の際に予報・警報制を変更して行うことで市民の安全を守る一方、クールビズキャンペーンで体感温度を下げ、夏のエネルギー消費を抑えたい考えだ。 <弱者が安全に夏を過ごすために、冷房用品支援・電気代補助に向けたクーポン支給> ソウル市とソウルエネルギー福祉市民基金は、猛暑の危険に無防備な生活貧困世帯1万6000世帯にエアコンやサーキュレーター、扇風機、冷風機などの冷房用品と、日射病予防に役立つ塩ぶどう糖などを含む猛暑救急キット、健康食品、クールスカーフなどを支給する。 また、都市ガスや水道、電気料金の延滞や冷暖房用品不足などの影響を受けている世帯に対し、冷房費を最大10万ウォンまで迅速に支援するソウル型「グリーンe緊急福祉支援事業」を推進する。 猛暑に備えて支給する支援金は、オンライン募金やクラウドファンディングを通じてまかなう予定だ。「コーヒー1杯我慢する」「歩いて交通費を抑える」など、日常生活での小さな実践を通じて寄付を行う「クールなソウル、実践募金」キャンペーンを5月16日から7月1日まで開催する。 市は同時に、猛暑や寒波に備え、弱者に電気料金を支援するために支給してきたクーポンを、今年から季節ごとに柔軟に使用できるよう変更する。 <ヒートアイランド現象を緩和するため道路への水撒き拡大、散水車188台動員> ソウル市は1日の最高体感温度が33度以上となる猛暑日には、道路の水撒きを強化する。 作業に必要な水は46か所の給水弁から確保しており、これとは別に中浪や炭川水再生センターで高度処理した放流水を道路掃除用に再利用することで、コストと温室効果ガスを同時に削減する一石二鳥の効果を狙う。 また、大型工事現場(延べ面積1万㎡以上)181か所の周辺道路の水撒きも強化するなど、施工会社をESG経営へ誘導する方針だ。 <猛暑で清掃員の安全確保、猛暑警報時の作業時間調整など> ソウル市は、夏に野外で長時間作業する清掃員の安全を守るべく、猛暑日の勤務時間の調整や休憩室への冷房設備を支援するなどの対策も推進する。 清掃員の熱中症予防に向け、猛暑警報が発令された場合、作業時間を調整または中止する。今年から区が雇用する清掃員に、気象の悪化による特別休暇を4日付与し、清掃員の休憩室22か所(直営18か所、代行4か所)の古くなったエアコンを取り替え、勤務環境を改善する。 <オゾン集中管理機関運営し、オゾン警報制・VOCs排出事業所への特別点検>  市は、市民の健康保護に向け、夏のオゾン対応体系を稼働させ、低減対策も推進する。  まず、市民にオゾンの状態を迅速に知らせるべく、4月15日から10月15日までの半年間、オゾン予報・警報制を導入する。1日2回、オゾン予報をメールで送り、1時間の平均濃度が0.12ppm以上の高濃度が確認された場合、オゾン注意報を発令する。  本格的な暑さが始まる前の6月まで、オゾンの主な原因となる揮発性有機化合物(VOCs)を排出する営業所740か所(ガソリンスタンドやクリーニング店など)を対象とした特別点検も実施する。  一方、ソウル市は大規模工事現場や公共の刊行物に使用される塗料やインクを環境表示ガイドラインで認められた低VOCs製品に変え、揮発性有機化合物の排出を最低限に抑える考えだ。 <7月、東大門デザインプラザでクールビズファッションショー開催、市民モデル募集>  ソウル市はグリーンソウル市民委員会と共同主催で、7月、東大門デザインプラザで「第4回クールビズファッションショー」を開催すると発表した。  今回のファッションショーには、夏に涼しいクールビズファッションや、ヴィーガンレザーなど炭素排出量の少ない自然由来の素材を生かした服や、ペットボトルを再利用した繊維で作った衣類、リメイクした古着など、捨てられた資源の好循環を通じて気候危機に対応する様々なファッションが登場する。  「市民とともに気候危機に対応しようファッションショー」のモデルは、市のホームページを通じて選抜し、シニアモデルや大学でファッションを学ぶ学生がともにランウェイに登場する予定だ。  ソウル市のユ・ヨンシク気候環境本部長は「地球規模の気候危機が市民の日常や健康に影響を及ぼしており、これによる被害を最低限に抑えるため、気候変動対応対策を推進する」としながら、「ソウル市の夏の猛暑対策に、市民の皆様の関心とご協力をお願いしたい」と語った。
SMG 267

ソウル消防、AI・ビッグデータ活用「災害対応デジタルプラットフォーム」構築へ

2026年までに第4次産業革命技術を融合したデジタルプラットフォームなどを構築 AIやビッグデータ分析を通じて119通報受付の段階から最先端デジタル情報サービスを提供 専門家の諮問を経て4月、ソウル消防デジタル化中長期推進計画を樹立 ソウル消防災害本部は、大都市の特殊性と災害や事故の発生状況などを反映し、第4次産業革命技術を融合した新たな災害対応デジタルプラットフォームを構築すると20日(金)発表した。 災害対応デジタルプラットフォームは、ソウル消防災害本部が保有する様々な行政情報を総合的に管理し、AIやビッグデータ分析を通じて119通報から現場対応まで、それぞれの段階に最先端のデジタル情報サービスを提供する。 今年、消防出動情報および各種消防行政情報を管理するソウル119ビッグデータセンターを構築し、療養施設など災害に脆弱な施設の屋内構造を3Dマップ化して隊員が人命救助などに活用できるようにする計画だ。 来年にはAIとビッグデータを融合させた災害対応デジタルプラットフォームを構築し、モバイル基盤の災害対応支援や各種災害情報をまとめデジタル作戦情報管理などの機能を提供する。また、地域ごとに災害の被害を受けやすい時間帯を分析し、予防見回り経路などを案内するアルゴリズムも開発する。 このほか、2026年までにAIチャットボットやARSの可視化を活用した市民対象消防行政サービス(2024年)、ビッグデータ基盤のAI119通報・受付システム(2025年)、通報・受付およびソーシャルデータ基盤の災害対応予測AI分析システム(2026年)を順次、開発していく。 そのため、消防災害本部は消防庁知能デジタル化戦略計画および119行政情報ISP(情報化戦略計画)、専門家審議会などを経てソウル消防デジタル化中長期5か年計画を今年4月に樹立している。 消防災害本部は、デジタル化5か年計画を通じて、現在は分散管理されている情報を統合し、AI・ビッグデータを現場対応に適用するなど、中央政府が推進する「デジタルプラットフォーム政府」の方向性に合わせた取り組みを進めていく方針だ。 ソウル市のチェ・テヨン消防災害本部長は「ソウルの都市構造は高層化・地下化によって災害発生時の被害範囲などの予測が日増しに難しくなっている」と指摘し、「AIとビッグテデータを利用して管理する災害対応デジタルプラットフォームを構築し、迅速かつ効果的な対応策をまとめるために万全を期したい」と語った。
SMG 202