「こんにちは、私はソウル市第1号ロボット公務員のロボ官です。お会いできて嬉しいです」
11月からソウル市は、独立駆動して文書を届け、窓口業務のために訪問した市民を案内する「ロボット主務官」を本格的に業務に投入する。先端ロボット物流技術の導入を通じて行政業務処理を効率的に行いながら、窓口業務のために訪れた市民の利便性を向上させるというものだ。
ソウル市は、ソウル市庁舎を皮切りに、ロボット物流実証事業を本格推進する。そのために、文書(小包)の収受や庁舎案内などの役割を担うロボット主務官第1号「ロボ官(ロボット+主務官)」を任命し、市庁舎をテストの舞台として先端技術の活用を本格的に開始する。
現在、ロボット配送の実証は、デリバリーフードなどを飲食店から周辺建物の出入口へ水平移動させる方式を中心に進められているが、今回ソウル市庁内で実施されるロボット物流実証事業は、ロボット自らがエレベーターに乗って各階各所へ移動する、立体型移動・配送モデルであるのが特徴だ。ロボ官は、本庁1階~11階の庁舎各所を行き来して、文書配達などの業務を担当する予定だ。
ロボ官の勤務時間は、午前10時から午後6時までで、出勤と同時に業務を開始する。午前業務は、部署間の文書移動業務支援だ。ロボット配送のために開発された専用アプリを利用してロボ官を呼び出すと、部署まで自動的に配送される。午後からは、窓口訪問者の案内や定期郵便物の配送を行う。
このロボ官導入は、官公署内の案内機能にとどまらず、物流ロボットを導入する韓国初の事例として、これまで民間領域を中心に発展していたロボット技術の適用対象を公共行政分野に拡大させる点で意義深いといえる。公共分野に民間の先端技術を適用させ、公共行政の効率性を向上させるきっかけになることが期待されている。