2023年12月から2024年3月にかけて、PM2.5(微小粒子状物質)の低減のため、ソウル全域で排出ガス5等級車の全面的な運行制限が再開される。
ソウル市は、PM2.5高濃度現象に対応すべく、「第5次PM2.5季節管理制」を12月1日(金)から実施すると明かした。
*2019年12月に導入された「PM2.5季節管理制」は、PM2.5高濃度現象が頻繁に起きる12月から翌年2020年3月までの4か月間、PM2.5の発生頻度や濃度を減らすための対策だ。
PM2.5季節管理制の導入による5等級車の取締り時間は、土・日曜日や祝日を除いた平日午前6時~午後9時だ。全国の5等級車のうち、低公害措置を施していない車が摘発された場合、1日当り10万ウォンの過料が課される。/p>
2023年の季節管理制では、超微小粒子状物質は125トン、窒素酸化物は2,180トン低減するなど前年よりさらに強化された低減目標を定め、既存事業の改善・整備に取り組む。本対策には、ソウルにおけるPM2.5の発生源を輸送(自動車)、暖房(燃料の原料)、事業所の3つに大きく分け、各部門における排出量を減らすためのコア事業が含まれており、▴乗用車2部制などに参加する施設(企業)に対する交通誘発負担金の免除、▴気候同行カードのテスト運営などの新規事業も含まれている。
市は、これまで季節管理制の実施を通して、空気質の改善において優れた成果を上げてきた。第4次季節管理制を実施(2022年12月~2023年3月)した結果、実施前と比べて超微小粒子状物質の濃度が26%改善(35 → 26㎍/㎥)されたことが分かった。超微小粒子状物質の濃度が「良好」だった日数(15㎍/㎥以下)は23日増加しており、「悪い」だった日数(35㎍/㎥超)は15日減少した。また、運行制限の実施により摘発された5等級車の数は、3次季節管理制期間と比べて59%も減少(228 → 94台/日)している。
ソウル市「PM2.5季節管理制」4大分野・16の対策
区分 | 事業名 | 備考 |
---|---|---|
輸送 (7) |
5等級車の運行制限 | |
5等級車の駐車料金割増 | ||
車の運行による排出ガスの取締り | ||
民間車両検査所の点検 | ||
乗用車マイレージの特典ポイントを提供 | 改善 | |
交通誘発負担金制度を活用した低減 | 新規 | |
気候同行カードのテスト運営 | 新規 | |
暖房 (3) |
家庭用エコボイラーの普及 | |
エコマイレージの特典ポイント提供 | ||
大型建物における暖房の適正温度の管理 | ||
事業所 (3) |
大気汚染物質を排出する事業所の管理 | |
工事現場などで飛散するホコリの集中管理 | 改善 | |
生活(営農)廃棄物の違法焼却の防止 | ||
露出 低減 (3) |
主要幹線道路および一般道路の掃除の強化 | 改善 |
大衆利用施設における室内空気室の特別点検 | 改善 | |
PM2.5集中管理区域の管理 |