ソウル市は、7月1日からテスト運営に入った「地下鉄の改札を出てから10分以内の再乗車無料制度」10月7日から拡大・正式導入すると発表した。10月7日から無料で再乗車できる時間は、従来の10分から15分に、区間も牛耳新設線·新林線まで拡大する。
「15分以内の地下鉄再乗車無料制度」は、ソウル市の創意行政1号として導入された。市は、市民の高い満足度を考慮し、制度の改善および拡大導入を進めることにした。
この制度は、改札を出てから決まっている時間内に同じ駅で再乗車する場合、基本料金を払うのではなく、1回の乗り換えが適用される制度。今年の3月に<創意行政1号>に選ばれ、7月1日からテスト運営に入った。
テスト期間中に、588人の市民からの改善アイデアを確認した結果、464人(79%)が適用時間の拡大を、106人(18%)が仁川-KORAIL京畿など他の首都圏地域にまで拡大して欲しいとの意見を出した。
市は、適用時間を拡大して欲しいとの市民の意見と交通弱者の移動時間および安全事故のリスクなどを総合的に考え、無料で再乗車できる時間を従来の10分から15分に拡大すると発表した。
「サンサンデロ(想像通りという意味)ソウル」に再乗車無料時間の拡大を求めた464人のうち、5分を延長して欲しいとの意見が141人(30%)で最も多く、次いで10分が109人(23.5%)、20分が57人(12%)だった。
ソウル交通公社が管轄する駅(1~8号線、275駅)のうちトイレが改札から100m以上離れている駅が51駅あり、交通弱者は利用しにくいという点も考慮した。
また、再乗車無料制度が従来1~8号線(ソウル交通公社管轄)および9号線にしか適用できなかったため発生した不便を解消するために、ソウル市管轄の民間投資軽電鉄である牛耳新設線·新林線でも「15分以内の再乗車無料」制度を全面導入する。
適用区間の拡大により、牛耳新設線(7.3万人/日)と新林線(7万人/日)の乗客も10月7日から15分以内の再乗車無料制度を利用できるようになる。
市は、今回の拡大導入を通じて、年間約1,500万人の市民が「15分以内の再乗車無料」制度の恩恵を受けると見通した。
なお、ソウル市は、この制度が首都圏の全路線に拡大され、市民の不便を解消するように、京畿·仁川·KORAILと意見を交わしている。当該機関と各機関の具体的な制度導入区間および時期などについて協議を続ける計画だ。
ソウル市のユン·ジョンジャン都市交通室長は、「ソウル市の創意行政1号に選ばれた地下鉄再乗車無料制度に対する市民の関心と支持に答えるために、様々な意見、現場の状況、市民の安全などを考慮し、適用時間と区間を拡大した」とし、「ソウル市は、これからも市民が地下鉄をより便利に利用できるように、サービスを改善していくと同時に、韓国の公共交通機関を代表するソウル地下鉄のさらなる発展に向けて取り組んでいく」と述べた。