メインコンテンツに移動
  • ソウル市ニュースレター購読 刊行物
  • visiting seoul?
T T

市長演説

  • ソウル市、未来福祉モデル「安心所得テスト事業」を3月に募集…7月に初支給

  • 市長演説 SMG 312

    ソウル市は、オ・セフン(呉世勲)印未来福祉モデルである「安心所得テスト事業」をスタートする。3月28日(月)に参加世帯を募集、7月11日(月)の初支給を皮切りに5年間政策実験に取り組む。

    ソウル市は、技術が労働に取って代わる第4次産業革命が低所得層にとって大きな危機となっており、福祉の死角地帯、貧困・格差問題が世界共通の課題として台頭している状況下で、今の福祉制度だけでは限界があると考え、社会の構成員全員にとって人間らしい暮らしが保障される新しい福祉の解決法を探っていると述べた。

    実際、ソウル市内に住む低所得者世帯121万の72.8%である88万世帯は、福祉の恩恵を全く受けられず、昨年1年で76人の低所得者が孤独死で亡くなっている。厳しい福祉基準のため、敷居が高く、所得保障の水準も低いことから、福祉の給付から疎外される給付漏れ層が発生しているのである。

    世界各国でも、このような問題への解決策を探り、様々な議論と研究が試みられている。ドイツのベルリンでは、スリーステップの所得保障実験を計画、2021年には実行が始められ、アメリカでは60都市以上が「所得保障制のための市長会」を結成するなど、活発に議論が行われている。

    「安心所得」は、最低生計支援に留まらず、人間らしい暮らしを保障するため、所得が少なければ少ないほどより多くの支援が受けられる「下厚上薄」型の所得保障制度だ。財産を所得に換算する従来の福祉制度とは異なり、財産と所得をそれぞれ別に査定するため、選定手続きが簡単だ。支援対象の範囲と所得保障の水準を大幅に拡大し、社会的弱者層を幅広く支援するように設計されている。

    ソウル市は、昨年5月から福祉・経済など各界の専門家で構成された「ソウル安心所得テスト事業諮問団」による徹底した研究・討論を経て、テスト事業モデルを設計し、11月1日、保健福祉部から法的な事前手続きである「社会保障制度新設協議終了」の通知を受けた。「協議終了」とは、政府の公式承認を意味する。保健福祉部は、安心所得テスト事業について、「社会保障制度改善に向け、データ蓄積の成果が期待される」と評価した。

    「安心所得テスト事業」は、基準中位所得85%(所得下位33%)以下であり、同時に財産が3憶2,600万ウォン以下であることを両方とも満たす800世帯を選定して推進する。2022年は第1段階として500世帯、2023年は第2段階として300世帯をそれぞれ選定する。ソウル市は3年間合計195億ウォンを、「安心所得テスト事業」の参加世帯に支給する。

    支援を受ける側は、中位所得85%と世帯所得の差額の半分について、3年間支援を受けることになる。例えば、所得が0ウォンの単身世帯の場合、基準中位所得85%(165万3千ウォン)からして世帯所得の不足分の半分である82万7千ウォン(月基準)を受けることになる。

    安心所得は、現行の福祉制度のうち、現金給与である▲生計 ▲住宅給与 ▲基礎年金 ▲ソウル型基礎生活保障 ▲ソウル型住宅バウチャー ▲青年手当 ▲青年ウォルセと重複して受給することはできない。

    2022年は第1段階として公開募集により基準中位所得50%以下の500世帯を選定し、7月11日から「安心所得」支給を開始する。

    2023年は第2段階として、基準中位所得50%~85%の300世帯を追加で選定し、合計800世帯に拡大して施行する。

    第1段階における500世帯の選定は、世帯規模・世帯主の年齢、所得水準などを考慮し、3回にわたる科学的なランダム選定の方法で行われた。オンライン申請を受けて1次に選定された5,000世帯を対象に、所得・財産調査を経て1,800世帯に絞り、最終的には500世帯(比較集団1,000世帯以上)を選定する。

    2022年の参加世帯公開募集は、3月28日(月)~4月8日(金)(12日間)、オンライン(ssi.seoul.go.kr、申請日からアクセス可能)で申請を受け付ける。第1週目(3月28日~4月1日)は、システム過負荷を防ぐために、曜日制(出生年度の最後の1桁基準)で運営し、その後は自由に申請可能だ。オンライン申請が困難な世帯は、最後の5日間(4月4日~4月8日)運営されるコールセンターから申請することができる。

    詳しい募集計画、推進日程などは、ソウル市ウェブサイトのニュース、またはソウル安心所得ホームページ(seoulsafetyincome.seoul.kr)のお知らせから確認することができる。

    比較集団(第1段階1,000世帯以上、第2段階600世帯以上)も一緒に選定し、効果検証を行う。支援期間の3年を含めて合計5年間、支援集団と比較集団、そして集団の変化を時系列に並べて調査・研究する。▲仕事と雇用、▲家計管理、▲教育訓練、▲住まい環境、▲健康生活、▲家族社会、▲生活の態度など、7大分野を中心に、安心所得がどのような影響を及ぼしているかについて深く分析する。

    世帯規模、年齢、所得水準などを考慮し、代表性を確保することができるよう、支援集団と比較集団を抽出する。

    テスト事業に参加する世帯を対象に、5~6月には研究の基礎となる事前アンケート調査(基礎調査)を行い、それ以降は半期毎にアンケート調査(中間調査)、事業終了時の事後調査、終了1年後の追跡調査を実施する。また、所得と財産の公的資料・支出資料などを年1回以上調査し、安心所得支援による変化を客観的に評価し、制度の効果を多角的に研究する。

    電子政府において強みを持つ韓国の福祉システムを活かし、所得と財産の変化率を調査して、消費と支出の内訳などを分析したデータを活用することで、研究の精度と信頼性を高めるという計画だ。

    特にソウル市は、信頼できるデータに基づいて国内外の学者と共に研究を行い、(仮称)世界所得保障ネットワークにより、「安心所得テスト事業」を、世界的な所得実験として推進するという目標を掲げている。

    初期段階の研究設計から、テスト事業に関心のある福祉・経済・社会科学など各分野において韓国内外の学者を参加させ、新たな所得保障制度について論証する場を定期的に設けるとともに、客観的で、かつ公信力のある研究として進めていく。

    韓国内外の優秀な学者から研究全般について諮問を受け、テスト事業の事前アンケート調査(基礎調査)の結果が出る下半期に、セミナーや国際フォーラムなどを開催する予定だ。

    研究資料が蓄積される2023年からは、各分野の外部専門家とともに、細部テーマに沿った共同研究、論文執筆、共同発表を行う。ソウル市は必要であれば、基本所得など他の所得保障制度との比較研究をも並行して行う計画だ。

    所得保障制度の発展に向け、国際協力の体制も構築していく。まず、業務協約・定期の学術集会を開いて協力関係を築き、ベルリンやシカゴのように関連する所得保障実験を進行しあるいは関心のある各国の都市・研究機関・学者が参加する(仮称)「世界所得保障ネットワーク」を強化していく。2023年からは毎年総会を開催し、情報交流・研究協力・共同学術発表など多国間の経験を共有するとともに、新たな制度づくりに向けて全世界と共に考察していく見通しだ。

    ソウル市はすでに、海外3都市、3研究機関、20人余りの学者に協力を提案している状態であり、米国の60都市の所得実験を主管する「ペンシルベニア大学・所得保障研究センター」とは、具体的な協力案を模索している段階にある。

    オ・セフン(呉世勲)ソウル市長は、「これまでの20年間、政府とソウル市は国民基礎生活保障制度などにより社会的弱者層への支援に向けて多角的な努力を注いできたが、韓国社会の影の部分があまり減っていないのが現状だ。デジタルトランスフォーメーションと第4次産業革命が加速する今、私たちは人類史上初めての福祉の大転換に備えなければならないゴールデンタイムを迎えている」とし、「誰も疎外されず、すべてのソウル市民が自尊感情を損なわれることなく人間らしい生き方ができる未来の福祉システムは何か、『安心所得テスト事業』を通じて国内外の碩学と共にその可能性を綿密に検証していく」と述べた。

北村、 このように変わります北村は住居地域です観光客の立入制限