ソウルのカンナム(江南)コエックス〜サムソン駅〜現代自動車ビジネスセンター(GBC)区間に、チャムシル(蚕室)野球場の30倍に達する大規模な地下都市が生まれます。ソウル市はこのような内容を盛り込んだ「ヨンドン(永東)通りの地下空間の統合開発」の基本構想案を発表しました。
対象になった区間は「2号線サムソン駅〜9号線のボンウンサ駅」までの長さ630m、幅70m、深さ51mで、約16万㎡の国内地下スペースの開発歴史上最大規模です。ヨンドン(永東)通りの地下空間には統合鉄道駅舎、地下バス乗り換えセンターや都心空港ターミナル、公共文化施設など複合的機能の公共インフラが設置されることになります。
まず鉄道は、サムソン(三成)〜ドンタン(東灘)広域急行鉄道、KTXの東北部の延長、GTX-A、GTX-C、南部広域急行鉄道、ウィレ〜シンサソンなどサムソン駅を経由する6つの路線の駅舎が統合建設されます。市は現在多方面に考慮して最適の統合駅舎造成案を検討中です。
さらにグローバルビジネスセンターやMICE連携など、国際ビジネスの需要増加に備え、インチョン(仁川)・キンポ(金浦)空港と直結する空港鉄道や空港バスを同時に利用できるように、現在のコエックス内部にある”都心空港ターミナル”を、ヨンドン(永東)通りの地下に移す方針です。これが実現すると地下1階でチェックインをした後、地下2階のバス乗り継ぎセンターから空港バスに乗ったり9号線を利用することで、より便利に空港に行けるようになります。
コエックスモールと新たに造成されるGBCショッピングモールまですべて地下で連結すれば、この場所にはチャムシル(蚕室)野球場の30倍の大きさに達する大規模な地下都市が誕生します。地上部はコエックスと現代自動車GBCを空間・機能的に連結し、地上と地下を有機的につなぐ「歩行ネットワーク」を構築します。
統合駅舎全体が開通されると、利用客数が現在のソウル駅の1日平均利用客の1.3倍の水準である40万人余りに達し、ヨンドン(永東)通り、サムソン駅一帯が国内最大の公共交通機関のハブとして位置づけられるものと考えられています。
サムソン(三成)〜ドンタン(東灘)広域急行鉄道が開通する2021年以降は、ドンタン(東灘)↔カンナム(江南)間の通勤時間が、現在41分〜66分から20分程度に大幅に短縮され、今後GTX-A路線(サムソン(三成)〜キンテックス)が開通すれば、サムソン駅↔市役所間の5分内移動が可能になる見込みです。