米国を訪問中のパク・ウォンスン(朴元淳)市長は9月23日、環境分野における世界1位の研究所(2012年のペンシルバニア大学による調査)「世界資源研究所(World Resource Institute)」のアンドリュー・ステア(Andrew Steer)代表と面会、環境・エネルギー・都市開発分野における連携について話し合い、協力に関する了解覚書(MOU)を締結しました。
世界資源研究所は、約450人の研究員が中国やインド、ブラジルなど50カ国以上で活発に活動するシンクタンクで、地球環境資源を保護しつつ経済成長を持続できる環境にやさしい社会の実現を目標としています。
今回のMOU締結により、世界資源研究所は同研究所のグローバル都市プログラムと未来グローバル報告書(例えば世界資源報告書)を通じてエネルギーや住居、交通分野などソウル市の先進事例の発信を支援し、ソウル市はソウル研究院やその他韓国有数の研究機関の活動を通じて同一の業務を行います。
また、今後推進する「原子力発電所一カ所廃炉」の第2弾や代替エネルギーの研究、環境配慮型の交通政策など、持続可能で環境を保護する政策の展開に向けた基盤を築く共同研究を積極的に推進することを約束しました。
一方、パク市長は、フランス・パリのアン・イダルゴ(Ann Hidalgo)市長と面会、気候分野における協力に関するMOUを締結し、気候分野においては国以上に都市の役割が重要であると強調しました。
両都市は今後、▲気候変動への対応や持続可能な発展、科学技術、文化などの分野における優秀政策事例の共有 ▲両都市が相互主催する国際機関及び国際会議への加盟や参加など実質的交流関係の構築 ▲職員及び専門家の相互交流を通じた市政学習機会の提供、政策及び知識の共有といった協力活動を推進します。
特に、両都市は気候変動への対応における連携を強化します。2015年4月にICLEI世界総会を開催するソウル市は、世界の各都市の自主的な気候変動への対応の呼びかけと力量強化に向け、世界の各都市の気候変動対応への意志が2015年末にパリで開催される国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の「第21回締約国会議(COP21)」に反映されるよう取り組んでいく計画です。
パク市長は、「文化はもとより気候変動への対応において先導都市であるパリ市と、今後実質的な交流を拡大し、両都市が共同発展できる体制を構築したい。それを基に、2015年4月のICLEI世界総会などで世界の各都市と気候変動への共同対応に向け、実質的かつ具体的な対策を模索していきたい」と述べました。