ソウル市は、「都市の森プロジェクト」を香港上海銀行(HSBC銀行)と協力して推進し、気候変動の危機に立ち向かうべく、6月8日、業務協約(MOU)を締結した。
「都市の森プロジェクト」とは、ソウル市内で傷んでいたり人の手が入っていない緑地スペースに様々な樹木を植え、「都市の森」を造成することによって、都市の大気環境を改善し、ヒートアイランド現象を和らげ、炭素を減らすなど、民・官の協力によって森の自然を回復させるための事業である。ソウル市は2013年より推進しており、2024年までに毎年1か所、計3か所の対象地を選定して造成する。計3億ウォンが投入される予定である。
ソウル市は「都市の森プロジェクト」に関する基本の方針を提示し、関連機関との協議をはじめ行政的なサポートを行い、香港上海銀行は事業に必要な財政面でのバックアップを行う計画だ。
第1回目の対象地は、「ヨンドゥンポ(永登浦)ムンレ(文来)近隣公園」内の散策路周辺にある傷んだ1千㎡規模の緑地スペースである。地元住民の意見を集めた後、周辺の環境と調和のとれた様々な種類の樹木を植え、自然を取り戻す森へと変身させる計画であり、下半期に工事に着手して10月に造成を完了させることが目標だ。
ソウル市はこれまで、企業の社会的貢献活動と連携するさまざまな都市緑化事業に取り組んできた。今回の業務協約もその延長線上にある。これまで8年間、197社の企業と共に緑化事業に取り組み、約175億ウォンの民間資本を誘致して、ソウルのあちこちに都市の森を造成してきた。これは民・官ガバナンスの成功事例と評価されている。