ソウルワールドカップ競技場は、2002年日韓ワールドカップの歴史的現場であると同時に、その建築物は世界的にも有名である。その競技場が太陽光など再生可能エネルギー生産施設として生まれ変わろうとしている。ソウル市は、現在サッカー、ショッピング、公演が楽しめる人気複合文化空間として大勢の市民たちが利用するワールドカップ競技場に太陽光発電施設を設置する計画だ。これによって市民の再生エネルギーに対する理解度が高まるとともに、自発的参加が誘導されることを期待している。
太陽光発電施設を設置する際に、競技場との違和感がなく調和するように、競技場を設計した建築家柳春秀(リュ・チュンス)氏の諮問を受けながら検討した。日照量、安全性、造形美などを考慮して設置場所やデザインを検討した結果、競技場及びワールドカップ公園内にある平和の広場の連結階段が設置場所に適していると最終決定した。
同市は、日照量の多い「空公園(ハヌル・ゴンウォン)」や「夕焼け公園(ノウル・ゴンウォン)」などがあるワールドカップ公園一帯に太陽光施設の設置を大幅に拡大する計画である。これまでゴミ埋め立て地から市民に親しまれる生態公園への変身に成功したのに続き、今度はエネルギー生産基地としての大変身に大きな期待を寄せている。特に今年11月に完工予定の「ソウルエネルギードリームセンター」では、使用する電気量の100%を太陽光発電で賄うことを目指している。
同市は、エネルギー危機と気候変動に迅速に対応するため、2014年までに計320MW規模の太陽光発電施設を設置する計画を立てている。現在ハンファソーラー、エネルギー管理公団、ソウル市教育庁などと業務協定を締結し、エネルギー消費都市から生産都市として生まれ変わるために多角的な努力を続けている。