メインコンテンツに移動
  • ソウル市ニュースレター購読 刊行物
  • visiting seoul?
T T

ソウル市総合ニュース

  • ソウル市エネルギー政策総括実行機関「ソウルエネルギー公社」発足

  • ソウル市総合ニュース SMG 2,496
    energy1

    ソウル市エネルギー政策を総括的に専担し実行する「ソウルエネルギー公社」が2017年2月23日(木)、正式に発足した。公社は創立式をとりおこない、主要事業計画を発表した。

    ソウル市は「原発一基削減」の持続的な推進のため専門的な実行機関が必要という「ソウル国際エネルギー諮問団」の諮問に従い、公社の設立推進計画を樹立(2015年7月)、2016年1月に妥当性検証を行って7月に関連条例を整備し、12月にソウル市の公企業として登記を完了した。出資規模は計3,584億ウォン。

    市民の協力により原発一基分(200万TOE)のエネルギーを節約または生産することに成功したソウル市「原発一基削減」エネルギー政策を持続的に推進し、このソウル型モデルを「持続可能なエネルギー削減構造」に発展させることが目標の核心である。

    ソウル市は福島の原発事故以来、2012年4月から「原発一基削減」を推進中である。市民参加を通じて、当初の目標よりも6か月早い2014年6月、原発一基分の200万TOEの削減を達成し、電力自給率を2.9%(2011年)から5.5%(2015年)へと引き上げた。2015年からは第2段階(2015年~2020年)として原発2基に該当する400万TOEを削減し温室ガス1千万トン削減に挑戦中だ。

    さらに、特定の原発や火力発電所の周辺に住む住民の苦痛と犠牲を地域共生に転換するという計画や、他の地方自治体との太陽光発電所設立のような協力事業の共同推進を行う。原発一基削減マニュアルも制作・配布し、ソウル市のノウハウを体系的に伝えることで、公社が先導となって安全な脱核社会を切り開いていく計画だ。

    今後、ソウルエネルギー公社は「市民とともに歩む開かれたエネルギー世界」というビジョンのもと、以下の4大核心事業を推進してソウル市のエネルギー自立を導く。4大事業は①エコ・分散型エネルギー供給、②低消費型エネルギー補給、③分かち合い型エネルギー拡大、④地域間共生協力事業である。

    1つめは、下水熱などのエコ熱エネルギーと新再生エネルギーの供給を増やし、エネルギーを消費する都市から生産する都市へと「エネルギー善循環体系」を構築する。また、2020年「マゴク(麻谷)熱併合発電所」建設を完了し、環境にやさしい地域冷暖房供給対象を7万5千世帯増やす。

    新再生エネルギー生産施設も拡大する。2020年までに太陽光は70MW、燃料電池は90MW、それぞれ追加設置する。電気料金累進制の負担を緩和する効果がある家庭用ミニ太陽光の普及拡大のため、2020年までに4つの圏域別に「トータルサービスセンター」も構築する。

    energy2

    2つめは、2018年までに電気自動車の普及を1万台に拡大、エネルギーの使用と温室ガスの排出を同時に削減する。太陽光で充電し、余った電気は再び貯蔵する新再生エネルギー融合充電所「ソーラーステーション(Solar Station)」も2017年にモデル事業を開始する。

    電気自動車の購入からメンテナンス、充電、売却、廃車にいたるまでワンストップで管理する「電気自動車ライフサイクル総合管理サービス」を2017年内に提供し、ソウル市民が電気自動車を購入する際に低金利で融資を行う金融商品「イーヴィーローン(EV Loan)」を新しく売り出す予定だ。

    あわせて、2020年まで「ソウル型エネルギー統合管理システム」を構築、情報通信技術を活用して浄水場、水再生センター、病院などのエネルギー消費量の多い公共施設のエネルギー使用量を5~10%削減する計画である。

    【「ソーラーステーション」事業モデル】

    energy3

    3つめとして、夏にはより暑く冬にはより寒いエネルギー貧困層に四季に合わせたエネルギー福祉を支援する「ソウル型エネルギー福祉モデル」開発にも着手する。訪問する洞住民センターなどと協力し、エネルギー貧困層における死角地帯を積極的に発掘し支援する体系も連携的に構築する。

    ソウルエネルギー公社は公社収益の一部をエネルギー福祉基金として造成し、補助金や冷暖房用品支援の水準を超え、住居施設それ自体のエネルギー効率を高める多様な事業を発掘する計画である。また、エネルギー専門家育成のため市民教育プログラムを新設・運営し、青年ベンチャーや協同組合などを支援・育成して地域社会からエネルギーの自立と分かち合いが善循環できるよう誘導していく。

    4つめとして、他の自治体との協力を通じて地域共生価値を全国に発散、エネルギー民主主義を実践する。地域と協力して新再生エネルギー事業を推進し、原発一基削減マニュアルを制作して他の自治体に伝播する。例えば、▲太陽光発電事業▲炭素排出権事業▲新再生エネルギー共同研究開発▲エネルギー共同体基盤の構築▲エネルギー福祉事業の支援などが代表的な協力事業分野である。ソウルは環境的、地理的条件上、風力発電や大規模太陽光発電施設の建設には限界がある。その分、こうした施設の設置が容易な他の地域との協業を行うことで、究極的には韓国における新再生エネルギーの普及・拡大にも寄与するものと展望される。

    これに関連してソウル市は、2月23日(木)14時ソウル市庁本館で関係者総300余名が出席した中「ソウルエネルギー公社創立式」を開催した。特に国内の原発地域住民代表6名も出席し、この日最初の一歩を踏み出す公社の創立に力を足す予定だ。

北村、 このように変わります北村は住居地域です観光客の立入制限