- 清凉里・岩寺・鷺梁津市場でサービスを開始…市場内の小型物流倉庫→当日・早朝・同梱発送で「品質・効率↑」
- 市場商人86%が変化を支持…商品管理や物流の効率化を図り、配送料の削減も実現
- 市場で購入した商品を自宅まで届ける配送サービスを開始…12月にはNaver、タングンマーケット、シジャンモールなどオンラインへ販路を拡大
- 注文は簡単に、配送は早く…伝統市場の魅力と競争力を高め「小商工人と市民のみんなが満足できるようにしたい」
これから伝統市場でもネット注文から早朝配送・当日配送・同梱配送まで、革新的な物流サービスを利用できるようになり、伝統市場の利用がより便利になる見通しだ。
直配送を通じて、生鮮食品や様々な特産物など、伝統市場が持つ強みを生かし、市民の満足度の向上とともに、古くなった施設により、遅れを取っていたオンライン配送システムの改善や販路の確保を通じて、売上の増加が見込まれ、伝統市場に新しい活力を与えられると予想される。
ソウル市は、清凉里(チョンニャンニ)総合市場、岩寺(アムサ)総合市場、鷺梁津(ノリャンジン)水産市場の3ヵ所に、MFC(小型物流施設)の造成やデジタル物流プラットフォームの導入を完了し、11月22日(火)から「我が市場・スピード配送」を全国で初めて開始すると発表した。
〈伝統市場に革新的な物流体系を導入…手記からデジタルへ、配送の効率を上げる〉
「我が市場・スピード配送」は、市場内でMFCやデジタル物流システムなどの流通インフラを構築し、注文と配送システムを改善するという実証事業だ。
これまでは電話や手記だけで管理されてきた注文方式が、これから全てのプロセスがデジタル化し、市場内の物流を効率よく統合管理できる体系が整えられる。
〈「我が市場・スピード配送」システム導入前後〉
「我が市場・スピード配送」システム導入前後/caption>
区分 |
現在 |
改善 |
注文管理 |
電話、手記 |
デジタル化:受付から配送までの全過程を実装したオンラインプラットフォームを支援 |
物流施設 |
物流専用の施設なし |
MFC造成:商品の保管・包装・配送の全ての過程に対応する小型物流施設 |
販売方式 |
訪問客を中心に対面営業を展開 |
当日配送・早朝配送・同梱配送のサービスを提供 |
ソウル市は、本事業を推進するにあたり、2022年4月に自治区および市場法人を対象に、参加機関募集告知を実施した。特に、スピード配送の実証事業が成功できる可能性を高めると同時に、一回性で終わらないことを担保するため、市場内の商人の同意率60%以上の確保など、参加機関の審査基準を設けた。その結果、最終的に清凉里総合市場、岩寺総合市場、鷺梁津水産市場が選定された。
現在、3つの伝統市場における商人の平均同意率は86%と、「我が市場・スピード配送」に参加したい商人から実に熱い反応を得ている。このような支持を背景に、事業は成功裏に遂行されている。
<商人は商品管理に集中できる…ソウル全域に様々な形の配送を支援、一括配送で安価な配送料を実現>
物流インフラの導入により、市場内の注文や配送プロセスも画期的に改善される。これまでは商人が個人で全ての過程を処理しなければならなかったが、今後はピックアップ、保管、分類、配送など手間のかかる作業は、物流専門機関が運営するMFCで一括処理する。
配送の場合、当日配送・早朝配送・同梱配送など、多様な種類の配送サービスが導入される。 消費者は訪問した伝統市場で購入したものを自宅まで届けてもらえるだけでなく、オンラインで様々な商品を簡単に購入できる。配送対象地域は、ソウル全域と一部の京畿道地域。
「我が市場・スピード配送」により、消費者はもっと便利にかつ安価で商品を届けてもらえるようになる。市場全体の物量をまとめて効率よく配送することで、配送単価がこれまでより約30%以上安くなるためだ。
市は、ひとまずオフライン注文に対するスピード配送サービスを支援し、12月からはオンライン注文に対してもスピード配送を適用する計画だと明らかにした。
合わせて、年内に3つの伝統市場を対象に実証事業を実施し、配送件数、売上高の増加率、商人・市民の満足度などを評価し、今後「我が市場・スピード配送」システムを構築する参加市場数の拡大について検討する考えだ。
ソウル市のペク・ホ都市交通室長は「ソウル市が、全国で初めて始める『我が市場・スピード配送』事業は、大型スーパー、ショッピングモールなどにより、伝統市場に対する若い消費者の関心が薄れている状況の中で、伝統市場を再び元気づける新しい運営方式になると思われる」としながら「オンライン注文、様々な配送タイプなど、きめ細かなサービスを提供し、市民と商人が共に満足できる流通・物流環境をつくっていきたい」と述べた。