ソウル市は精密な全数調査の結果をもとに、道路陥没の主な原因である老朽化した下水管路を段階的に補修・交換します。また、ビックデータから道路陥没が懸念される場所をあらかじめ把握して事前に予防する「道路陥没管理システム」を新たに構築し、2016年7月から本格稼動します。
ソウル市は2015年7月から老朽下水管路の現況を把握するための精密調査を実施しています。現在まで進行された調査結果775kmの下水管路が交換および保守対象であることが明らかになりました。道路陥没の懸念が大きい5つの主要欠陥(菅の崩壊、断絶、破損、穿孔、侵入水)が発見された計111kmの下水管路から市の予算1,500億ウォンをかけて2019年までに優先的に整備する計画です。
老朽下水管路を交換・補修するとともに、ソウル市は2016年7月から「道路陥没管理システム」を新たに運営して道路陥没を科学的に予防します。これは2014年から自社の探査装備と民間委託などを通じて発見したソウル全域の空洞情報と、これまで発生した道路陥没と沈下、措置を取った結果などのビックデータを電算地図上に構築したシステムであり、地下埋設物21種の情報も連携運営して効率性を高める計画です。
このシステムを通じて道路陥没の可能性を事前に分析して▲探査等級(周期的に空洞探査が必要)、▲観察等級(将来道路陥没が発生する可能がある区間)、▲安全等級(道路陥没の恐れのない区間)の3つの等級に分類して管理する予定です。
さらに、2014年に空洞(道路下部の空洞スペース)探査分野で優れた技術力を保有する日本から「空洞探査技術」を導入して主要幹線道路を探査した結果、288カ所の空洞を見つけました。これと関連して現在、ソウル市とセジョン(世宗)大学、韓国電子通信研究院間の協力研究が進行中です。
発見された道路陥没に対する迅速な復旧も予防に劣らず重要です。我が市はタクシーとバス運転手が運行中にポットホールを発見した時に、車両内にあるボタンを押してすぐ申告し、緊急復旧班が出動して道路を保守する「ポットホールリアルタイム通報システム」を持続的に運営・活用する計画です。この2年間で1万8千を超えるポットホールがこの通報システムを通じて復旧されました。
ソウル市は「道路陥没管理システム」、「空洞探査技術」、「ポットホールリアルタイム通報システム」の3つの軸を骨子とする道路陥没予防システムを全国の自治体も参考にできるように、6月21日に国土部と合同で<地下安全政策説明会>を開催しました。17の自治体の地下安全分野の担当者が出席し、実際の現場で運用中の総合対策を聞いて実際に地盤探査車で移動して空洞を探し、原因を把握して復旧する全過程を一緒に試演する場となりました。
ソウル市は安全において1%はすなわち100%を意味するというメッセージを原則とし、市民と中央政府、さらに国内外の都市と共に協力して都市の安全システムをさらに強化していく予定です。