旅行の参加機会が比較的少ない経済的・社会的困難を抱えている青少年のため、ソウル市と(株)ソウルシティツアーが支援に乗り出した。ソウル市は、低所得層・一人親家庭などの青少年約70名を対象に、「ソウル市-(株)ソウルシティツアーとともに楽しむDMZツアー」プログラムを実施する。
ソウル市は、2018年から企業の社会貢献活動と連携して、費用負担とツアー運営は民間企業が、公共メディアを通じた広報と参加者募集・選定はソウル市が担い遂行する民官協力方式で、旅行支援プログラムを運営してきた。2019年、2回目を迎える今回のツアープログラムも、脆弱層の青少年のための旅行を支援するため、(株)ソウルシティツアーと締結した共同協力協約の一環として実施される。
このDMZツアーは、参加者が青少年なだけに、近現代史を学びながら南北の平和の意味を心に刻めるプログラムとして企画された。韓国戦争当時、約1万人の捕虜が渡って帰還した自由の橋、イムジンガン(臨津江)の向かい側にある北朝鮮の地を眺望できる「イムジンガク(臨津閣)」、南北分断の現実を体感できる「第3地下トンネル」、北朝鮮の生活をうかがえる韓国最北端にある展望台「トラサン(都羅山)展望台」、キョンイ(京義)線の韓国側終着駅「トラサン駅」、韓国戦争と分断の歴史を振り返れる「戦争記念館」を見学するコースだ。
今後も、ソウル市は今回のプログラムを実施する(株)ソウルシティツアーだけでなく、協力を希望する様々な民間企業と連携し、観光弱者を対象とする旅行プログラムを実施していく予定だ。