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市長演説

  • ソウル市、見落としなくきめ細かな「社会的弱者層向け公共医療」を拡充

  • 市長演説 SMG 183

    危機が日常化している時代、社会的弱者層をより手厚く保護し、社会的弱者層の健康権をより綿密に守るために、ソウル市は社会的弱者層をすべて守るソウル型高品質公共医療サービスを拡大すべく、2026年まで総6,120億ウォンを積極的に投資する。

    きめ細かく社会的弱者層を保護するために、危機的状況で誰もが享受できる公共医療インフラを拡充する。まず、4,000億ウォンを投じて、東南圏に「ソウル型公共病院(仮称)」を2026年までソチョ(瑞草)区ウォンジドン(院趾洞)に建設する。東南圏の市民のため、600病床規模の総合病院を新設し、公共医療サービスをさらにきめ細かく提供するとともに、危機に直面しても迅速に対応できる医療システムへ切り替えられる災害対応病院だ。

    リハビリ難民のため、ソウル市初の「公共リハビリ病院」を建設し、現在全国で唯一ソウル市が運営している「障害者歯科病院」(ソンドン(城東)区、1か所)は2024年まで西南圏にもう1か所を追加で建設する。ポラメ病院には、高齢者の呼吸器疾患の診療・研究機能を果たす韓国初の「安心呼吸器専門センター」を設立する。

    従来の市立病院では危機的状況にあっても人一倍困難を感じる社会的弱者層のために、より手厚い医療セーフティネットを備えていく。ソナム(西南)病院では、総合病院の機能をさらにレベルアップさせ、分娩やリハビリなど必須の医療サービスを強化する。

    ウンピョン(恩平)病院は、精神疾患を患う患者のために最適な外来中心の病院に切り替え、ソウル市民の精神健康サービスをさらに強化していく。ソブク(西北)・プクブ(北部)・トンブ(東部)病院は、それぞれの持つ機能を高度化させ、新型コロナウイルス感染拡大のような危機的状況において社会的弱者層向けにカスタマイズされた集中医療サービスを、さらに高度化する。

    危機的状況においてキラリと光った官民の医療協力システムをさらに盤石なものにする。危機的状況に備え、動員できる民間の医療人材と医療資源を共有する「ソウル危機対応医療センター(EOC)」を設置・運営する計画だ。

    オ・セフン(呉世勲)市長は、このような内容を骨子とする「社会的弱者層向け公共医療の拡充」計画を6日(金)発表し、市民の安寧と健康が最重要だという確固たる市政の原則に基づき、社会的弱者層向けに惜しみなく投資することで「健康特別市、ソウル」づくりに取り組むと述べた。

    新型コロナウイルス感染症に対応する過程で、市立病院を中心とした公共医療は、感染者の治療と健康管理において中心的な役割を果たしたが、公共医療の現実は依然として劣悪な状況だ。ソウル市内の全病床のうち、公共病床は10.3%に過ぎず、人口1千人当たり公共病床率は0.86%と、全国平均(1.24%)より低い水準だ。そのため、新型コロナウイルス感染拡大の一大局面には決まって重症患者の病床不足、医療人材不足のような問題に直面してきた。

    一方、新型コロナウイルス感染拡大により、公共病院のほとんどが新型コロナ専門病院に指定されたことで、公共病院を主に利用する高齢者やホームレス、障害者、透析患者などの社会的弱者層は、まともな医療サービスが受けられない状況に置かれた。

    高齢者、障害者は社会的孤立がより深まり、コロナブルー現象が深刻化したが、それに対する精神健康サービスは行き届いていなかった。

    「社会的弱者層向け公共医療の拡充」計画は、①頼もしい公共医療インフラの拡充、②社会的弱者層により手厚く配慮する心温まる公共医療サービスの強化、③市民の危機対応を助ける官民協力体系の構築という3分野(9事業)で構成されている。

    まず、危機発生時には誰もが利用できる公共医療インフラを拡充する。東南圏に高品質な医療サービスを提供する総合病院「ソウル型公共病院(仮称)」を2026年に新設する。ソウル市初の「公共リハビリ病院」を建設し、2024年には「第2障害者歯科病院」と「ポラメ病院安心呼吸器専門センター」を設立する。

    「ソウル型公共病院(仮称)」の設立:600床規模の総合病院(延べ面積91,879㎡)として建設し、東南圏住民のための公共医療サービスを提供して、危機的状況では危機対応コントロールタワーとしての役割を果たせるよう、特化して設計する。患者の急増による病床不足状況に備え、地下駐車場など遊休スペースに臨時病床(100床以上)を設置することができるよう、酸素・電気・給水などの補給施設を設計に反映する。

    「公共リハビリ病院」の建設:950億ウォンを投じ、200床規模で建設する。リハビリサービスのアクセシビリティが低く高コストであることによるリハビリ難民が発生しないように、専門的、かつ統合的なリハビリ医療サービスを提供する。

    「第2障害者歯科病院」の建設:体が不自由で移動に制約の多い障害者は、車椅子で移動できる施設や医療機器を備えた歯科があまりなく、口腔健康の管理において脆弱な状況に置かれている。ソウル市は現在、専門の歯科診療サービスを提供する「障害者歯科病院」1か所を運営しており、2024年までに西南圏に1か所を追加で建設する。90億ウォンを投じてユニットチェア12脚、全身麻酔室、回復室などを備え、約1,200㎡規模で造成する。

    「ポラメ病院」安心呼吸器専門センターを建設:400億ウォンを投じて高齢者の呼吸器疾患診療と感染症の研究機能を果たし、高度の陰圧室と感染症関連の特殊医療装置を備えた72の陰圧室を確保し、感染症への対応力を強化する。

    次に、危機的状況が起こると人一倍困難を感じる社会的弱者層向けに、市立病院の機能を強化するとともに医療サービスを特化させることを通じて専門性を高度化する。ソナム(西南)病院は総合病院としての機能を強化するほか、ウンピョン(恩平)病院、ソブク(西北)病院、プクブ(北部)病院、トンブ(東部)病院もそれぞれの病院別に機能を深化する。

    「ソナム(西南)病院」は総合病院としての機能を強化:425億ウォンを投じて病床とシステムをアップグレードし、分娩・リハビリなど必須医療サービスを強化するとともに、中央診療部手術室、心血管センター、神経外科などを拡大・新設することで、西南圏の拠点病院としての役割を強化する。

    「ウンピョン(恩平)病院」の現代化:精神疾患の患者向けの最適な外来中心病院に切り替え、市民の精神健康医療サービスや急性期患者の治療を拡大するための診療環境改善など、精神疾患病院に専門化する。「ソウル市精神健康福祉センター」「認知症予防センター」「自殺予防センター」など、散らばっている精神健康機関を移転・統合し、「ソウル型統合精神健康センター」を運営、ソウル市民への精神健康サービスをさらに強化する。

    ソブク(西北)・プクブ(北部)・トンブ(東部)病院の機能を特化:ソウル市ソブク(西北)病院は、結核・高齢者専門病院であり、結核患者支援と認知症安心病院の指定により、認知症をわずらう高齢者特化病院としての機能を強化する。プクブ(北部)病院は、ホスピス、看護・介護統合サービス機能を強化し、ソウル型高齢者専門リハビリ療養病院として専門化する。トンブ(東部)病院は、アルコール解毒センターの拡大など、ホームレスの診療機能の強化や社会的弱者層向け透析患者の集中管理など、社会的弱者層向けにカスタマイズされた医療サービスへと機能を拡大する。

    3つ目として、危機的状況に備えて、民間医療スタッフや資源を共有する「ソウル危機対応医療センター(EOC、Emergency Operation Center)」を設立・運営する。新設予定の「ソウル型公共病院(仮称)」内に構築し、民間病院と協力して運営する。活用した民間人材や資源に対しては、適切な損失補償基準を設け支援を行う。

    また、民間病院が公共医療サービスを提供すれば、ソウル市がそれに見合ったインセンティブを提供する「ソウル型病院インセンティブ支援事業」も推進する。下半期から本格的に事業計画を策定する考えだ。

    オ・セフン(呉世勲)市長は「危機的状況を克服してきたこの2年間は、公共医療が持つ価値について考える時間となった。それと同時に、公共医療の限界も如実に経験した」と述べつつ、「社会的弱者層向けに、より手厚い医療セーフティネットを構築するため、ソウル市立病院を12か所から15か所まで増やし、病床も計928床を確保する。ソウル市は先制的かつ積極的な投資を通じて新しい公共医療システムを構築し、社会的弱者層に配慮した『健康特別市、ソウル』をつくっていきたい」と語った。
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