- ソーシャルディスタンス緩和傾向…予め深夜時間帯の移動を支援する「オルペミバス」の路線を拡大
- ソウル全域で利用できるよう、バス100台、14の路線に増やし、利便性を高める(現行:バス72台、9の路線)
- ソウル生活データ、交通カードなど、2億件のビッグデータを分析、きめ細かな路線網を構築
- 深夜バスが通らなかった地域のために、東西路線を新設、漢江を中心に南北路線を設け都心・副都心をつなぐ
- 4月19日から段階的に運行を開始…交通費の負担を軽減、深夜時間帯の営業を促進し、地域経済を活性化
ソウル市がソーシャルディスタンス規制の緩和を受け、予め深夜時間帯の移動を支援するために、深夜バスである「オルペミバス」の路線を大幅に拡大する。オルペミバスは2013年に運行開始以来、これまでの利用者が年間310万人、計2,800万人に上るほど、深夜時間帯の公共交通機関に定着しただけに、これからはよりきめ細かな交通網を構築することで、利便性をさらに高めていく。
*オルペミ:「フクロウ」。夜行性、フクロウ型という意味の韓国語
ソウル市は4月18日から徐々にオルペミバスの運行を拡大し、深夜時間帯の交通体系を改善する。▲路線・車両数の拡大 ▲深夜バスの通らない地域に路線を新設 ▲都心と副都心へのアクセス性向上 などを通じて、深夜バスの利便性をさらに高め、ソーシャルディスタンス規制の緩和、日常生活の回復ペースに合わせて市民の移動をサポートする。
これに伴い、従来9の路線、72台のバスで運行してきたオルペミバスを14の路線、100台に拡大する。現在、深夜時間帯には主にタクシー・車が利用されているが、オルペミバスが最も利用しやすい深夜帯の公共交通機関になれるように取り組む。
オルペミバスはソウル市が2013年に韓国で先駆けて導入して以来、電車・市内バスの終電後にも安価で安全な交通サービスとして愛されてきた。新社会人、学生、清掃労働者など、深夜や夜明け時間に通勤したり、帰宅する市民に欠かせない存在になっただけでなく、24時間体制で経済活動ができるようになったことで地域経済にも貢献してきた。
ソウル市は今回のオルペミバス運行拡大を検討する際に、ビッグデータを活用した。特kに通信データ、交通カードデータなど約2億件余りのビッグデータを分析し、ソウル市民の主な移動ルートや深夜バスが必要な地域などを把握した。
分析結果、深夜時間帯に通行量が集中している地域は商業施設の多い都心、副都心であり、その地域と住居地域をつなぐ路線の拡大が必要であることが分かった。
また、日常生活が回復するにつれ、深夜時間帯の公共交通利用者も増えると見込まれている。昨年11月のウィズコロナ期間中、オルペミバスの1日平均利用者数が68%増加した。4月4日からソーシャルディスタンス規制の緩和を受け、需要が増加すると予想される。
今回のオルペミバスの拡大によりソウル市民の利便性向上・交通費負担の軽減に加え、地域経済の活性化も期待できる。
ソウル市都市交通室のペクホ室長は「社会と経済構造が変わり、ソウル市の経済活動が24時間行われているだけに、市民のライフスタイル変化に合わせた深夜時間帯の公共交通サービスが求められる」とし、「今回のオルペミバスの運行拡大を通じて、ソウル市民が安心して帰宅できる環境整備に取り組む」と述べた。