全国でも「サービスロボット」に対するニーズが最も高いソウルの中心部で、自律走行配達ロボットの実証が始まる。1人暮らし世帯の増加、デリバリーサービスの急増など生活環境の変化に足並みをそろえてロボットを利用しやすい環境をつくり、公共インフラを拡大するための取り組みの一環である。
ソウル市は、「ロボットを使いやすい都市」を造成するため、スソ(水西)一帯においてロボットクラスター造成、技術開発支援、ロボットアカデミー等を通じた人材育成などさまざまなロボット産業支援事業を推進している。
今回の実証は、新型コロナ以降爆発的にニーズが高まった「配達(デリバリー)」分野において自律走行配達ロボットを実証するというもので、COEXとテヘラン路一帯にて配達ロボットサービスをはじめ市民が日常の中で利用可能な接点を広げ、体感度を高める一方で実証を通じて技術力も磨くことを計画している。
「自律走行配達ロボット実証」事業期間は2022年6月から2023年11月まで、合計18か月にわたる。
まず、2022年6月からCOEXの飲食品売り場から貿易センタービルの事務室入口まで室内配達ロボットの実証が行われ、2023年にはテヘラン路飲食品売り場からテヘラン路事務室ロビーまで室外配達ロボットの実証が行われる。この期間、合計3種類11台の自律走行配達ロボットが投入される。
ソウル市は、流動人口が多く配達ロボットに対する現場のニーズが高い実際の環境において実証データを確保し、これをベースにロボットの運営基準と個人情報保護ガイドの策定など規制の改善を予定している。
今回の実証事業を通じて、参加企業は室内・室外配達ロボットの製品とサービスの改善点を見つけ出し、公共機関では室内外5G基盤の統合管制システム構築・運営、ロボットサービスのための室内デジタル住所マップを効率的に構築することができるものと期待できる。