ソウル市は、ソウルのダイナミックさと魅力、グローバルリード都市として目指す点などを詰め込み、「ソウル」といわれれば思い浮かぶ、世界中の人々に愛される新たなブランドをつくる。
ソウル市は、ブランドの開発を通じて都市イメージをマーケティングし、海外観光客の誘致はもちろんのこと、企業の投資誘致まで引き出すことができるものと期待している。これまで10年間下落しつつあったソウルの都市競争力を引き上げることにも積極的に活用する予定だ。
現在のソウルの都市ブランドである
は、韓国人にとっても外国人にとっても理解しにくい曖昧な意味とアルファベット表記により、都市ブランドに欠かせない要素である意味の伝達の直観性が欠けるという指摘の声が挙がっていた。韓国・外国人へのアンケート調査の結果、知名度等において否定的な評価を得ており、新たなブランドが必要であるという意見が多数挙がっていることが判明している。
ソウル市は、都市ブランドは都市固有の特性とアイデンティティを特定し表現すべきであるという原則のもと、大きく4つの段階に分けてブランドを開発・普及させていく。2022年内に最終決定することが目標である。
その4段階とは、①ソウルの価値探し(ソウルの特性と機能・情緒的価値、志向点に対する韓国・外国人からの意見集め)、
link②ソウルの価値づくり(専門家によるブランディング作業)、③ソウルの価値決定(ブランド案最終選定)、④ソウルの価値アピール(ブランドの精巧化及び普及)である。
ソウルの価値探し(8~9月):ソウルのアイデンティティと魅力をブランドに詰め込むための第一歩である。世界中の人々が共に楽しむお祝いのムードを高め、オン・オフラインと標本調査によりソウルのコアとなる価値についての意見をとりまとめる。
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ソウルの価値づくり(9月~10月):専門家による諮問団が1段階で導き出されたソウルの価値を分類してコアとなるワードを抽出し、ブランディング作業を通じて1次デザイン(3~5案)を開発する。
ソウルの価値決定(11月~12月):1次デザイン候補(案)に対して韓国内外の主要都市居住者を対象にオン・オフラインでの選好度標本調査及び市民投票を実施し、これを反映して専門家諮問団にてブランドを最終的に選定する。
ソウルの価値アピール(12月~):最終選定結果は、12月に韓国・海外から都市競争力関連の専門家が参加して開催される「都市競争力フォーラム」開幕式にて発表し、世界中から集まった都市競争力関連の専門家に共有する。
2023年からはデザイン精巧化作業を実施する。精巧化作業を終えたら、グローバル都市マーケティングブランドとして韓国・海外への普及に乗り出す。