ソウル市は、市民と専門家及び企業が協力し、第4次産業の新技術を実験・実証して都市問題を解決するスマートシティ団地をマゴク(麻谷)地区に試験的に造成する計画を立てている。ソウル市はそれに先立ち、その計画を実現する5つの「マゴク(麻谷)スマートシティ・リビングラボ・プロジェクト」を選定した。企業が第4次産業の新技術を開発、その技術を実際に使用する市民や専門家がプロジェクトに参加して技術を実験・実証する。各プロジェクトごとに1億ウォンが支援される。
5つのプロジェクトは次の通りだ。➀視覚障害者のための便利で安全な歩行環境とショッピングをサポートするアプリを開発する「視覚障害者バリアフリー都市試験事業」 ➁地域の臭いデータを地図として作成する「住民参加型マゴク(麻谷)スマートシティ臭いコミュニティマッピング事業」 ➂アパートの火災を感知するアプリを開発する「リビングラボ基盤デジタルツイン技術を活用したマゴク(麻谷)地区居住地域の火災状況認知システムの構築」 ➃自律走行ロボット配送サービスを実証する「マゴク(麻谷)産業団地内における自律走行基盤ロボットプラットフォームを活用した室外配送」 ➄電動キックボード専用ステーションを設置する「ステーション基盤スマートシティ型IoT1人交通手段の研究」
第一、視覚障害者が店舗に入って買い物ができる「スマートオーダーアプリケーション」を開発する。アプリには視覚障害者用ナビゲーション機能が装着されており、店舗の位置や入口などを音声で案内し、店のメニューも音声で教えてくれる。また生体情報によって支払う機能も導入する。
第二、市民が臭い測定器を持ち歩きながらマゴク(麻谷)地域の至る所で臭いを測定・収集し、このデータをオンラインマップに記してデータベースを構築する。収集した情報は人工知能(AI)で分析し、地域の悪臭問題の解決法を模索するのに活用する。
第三、温度の変化などをリアルタイムで観察し、アパートの火災を感知するアプリを開発する。仮想の空間に実際のアパートを具現する「デジタルツイン」3次元情報都市モデルを構築し、アパートのあちこちに設置されたセンサーによって温度の情報がモデルに入力されるとアプリを通じてリアルタイムで状況の確認ができるという原理だ。
第四、自律走行基盤のロボットを多目的に活用するサービスを開発するため、ロボットが注文した人に直接料理を配送する技術を実証する。第五、充電できる「電動キックボード」専用ステーションを設置する。電動キックボードにモノのインターネット(IoT)センサーを設置し、走行環境や市民の移動経路などのデータを収集した後、安全運行基準を設けて、市民が便利に安全に近距離を移動できるようにするという計画だ。
5つのスマートシティ・リビングラボ・プロジェクトに参加する企業は、マゴク(麻谷)をテストベッドとして約6か月間、市民と専門家とともにプロジェクトを試行する。成果は2019年12月の成果報告会を通じて共有する予定。