ソウル市は、デジタル大転換時代における未来空間戦略についての「2040ソウル都市基本計画」(案)を発表した。ソウル市が推進する予定である各種計画の指針となる最上位の空間計画であり、今後20年間、ソウル市が目指す都市空間の未来像を描いた長期計画である。
ソウル市は、私たちの周辺を取り巻く社会的条件を反映し、多彩な未来の都市のあり方を実現できる柔軟な都市計画システムに転換する。また、市民のQOLを高め、ソウルの都市競争力を強化する点にも重点を置いた。
6大空間計画としては、①「歩行日常圏」の導入 ②水辺中心空間の再編 ③中心地機能の強化による都市競争力の強化 ④多彩な都市のあり方、都市計画の大転換 ⑤地上鉄道の地下化 ⑥未来交通インフラの拡充がある。
まず、住居・業務空間等に関する境界がなくなり「自分」中心のライフスタイルが強調されるようになったデジタル大転換時代を迎え、「歩行日常圏」という概念を新たに導入する。ソウル全域を徒歩30分という範囲内で住居・雇用・余暇をすべて解決できる空間都市、ソウル全域に偏りなく散らばっている61の河川の水辺を市民の日常をより豊かにする生活空間へと造成する。
3つの都心(ソウル都心・ヨイド(汝矣島)・カンナム(江南))は機能を高度化してソウルの都市競争力を高める一助となる。
都市を住居・工業・産業・緑地に区分する「用途地域制」は、新たな都市計画パラダイムである「ビヨンドゾーニング(Beyond Zoning)」へと全面的に改編すべくその備えを行う。用途導入に自律性を付与し、複合的な機能の配置を可能にする新たな都市計画システムである。
地上鉄道は地下化して、新たな都心の活力を牽引する新しい空間へと生まれ変わらせ、自律走行など新たな未来交通インフラを都市計画レベルで拡大・充実化させる。
ソウル市は、このような内容を骨子とする「2040ソウル都市基本計画」(案)を発表した。2040年を目標に、市が追求する都市変化の基準点となるソウル市の未来像は、「住みよい私のソウル、世界の中にある皆のソウル」である。
ソウル市は今回の計画を通じて、ソウル市民のQOLと都市競争力を高めていく予定である。