ソウル市は、地下鉄1号線チョンガク駅からチョンノ(鍾路)書籍につながる地下の空きスペース(850㎡)を、太陽光で植物を育てる地下庭園として再生し、2019年10月に開放する。
このプロジェクトの核となる施設は、地上の太陽光を地下に導き、まるで地上のように多彩な植物が育つことができる地下環境を実現する「太陽光採光システム」である。天井にある8つの採光システムを通じて自然光を地下に引き込むことで、日光が差し込む洞窟の中に入ったような空間へと生まれ変わらせる。
太陽光採光システムは夜間の時間帯や、雨天時または曇りにより太陽が差さない日には自動でLED光源に切り替えられ、外部の天気と関係なしに一定の照度の確保が可能となる。天井には光が反射・拡散されるキャノピーを設置し、光と植物がキャノピーに反射されるため、植物園にいるかのように感じられるよう造成する予定だ。
植物が植えられる庭園は全体のスペースの約1/6規模(145㎡)である。この地下庭園には、多量の光を必要とするレモンの木やオレンジの木などの果樹から、苔などの陰性植物まで、様々な植物を植えて1年中青々とした「都心の中の小さな植物園」として造成するという計画である。
庭園の合間には、植物体験・教育、公演、集会、社会人ヒーリングプログラム(ヨガ、瞑想など)などに多彩に活用されることができるよう、可変スペースを造成して、通り過ぎるためだけの空間ではなくそこに留まることのできる空間にする。現在、地下空間の両端に位置する階段は、市民が座って休んだり公演を見たりすることができるようなスタンド状に改造される。
合わせて、地下庭園を造成した後はモニタリングなどデータ蓄積過程を経て「自然光による地下庭園」を国際標準化機構(ISO)に認定されるよう推進する計画だ。さらには、地下庭園R&Dハブを目標に韓国内や海外への政策輸出の可能性についても検討する。