新型コロナの世界的な流行により長引いていた観光氷河期も、そろそろ終わりを迎えつつある。そのため、海外からの観光客を一足でも早く取り戻すための世界各国の主要都市間の競争もますます激しさを増している。そんな中、ソウル市は海外からの観光客3千万時代を拓くということを目標とする「ソウル観光活性化計画(2022~2026)」を発表した。
まず、これまでショッピングがメインであったソウル観光コンテンツをハンガン(漢江)、山岳、チョンワデ(青瓦台)、クァンファムン(光化門)広場などの都心空間をはじめ、ビューティー、グルメ、ファッションなどのライフスタイル分野に多角化することで、世界中の人々をソウルのファン(FAN)にすることが目標だ。
高付加価値産業であるマイス(MICE)分野について、世界最高の都市としての地位を確固たるものとすべく、投資と支援をさらに強化する。新型コロナを経て、非対面またはオンライン・オフライン並行方式へと変化しているという時代の流れに関連業界が迅速に足並みをそろえることができるよう、メタバースプラットフォームなどハイテクデジタル環境を造成する。
韓国を訪れる観光客の63.9%を占める「MZ世代」にとって身近なものであるデジタル環境を、観光分野にも拡大する。技術スタートアップと協力して外国人観光客が主に不便を感じる予約、決済、移動手段等の旅行中の手続きを簡単にできるプラットフォームを開発するなど、デジタル技術を組み合わせて外国人観光客がより便利に旅行できる環境をつくる。
最後に、旅行業界-観光客-地元住民の全員が共生する「公正観光」への転換も目指す。単に観光客数のみを見るのではなく、滞在日数、支出額、満足度等さまざまな基準を通じて、ソウル観光の質的レベルを管理する基準となる「ソウル型観光指標」を開発し、過剰競争により低品質・投げ売り観光商品が乱立することを防ぐために常時監視・取り締まりを強化する。
ソウル市は、このような内容を骨子とする「ソウル観光活性化計画」を推進し、世界中の観光客にとって訪れたくなる都市ソウルを生み出し、さらにはグローバルTOP5都市へと成長するためのきっかけとしたいと明かした。