パンデミックにより変化した私たちの暮らしをより安全にできる方法はないだろうか、危機的状況の中で全体の状況を直観的に把握し対応できる効果的な方法はないだろうか、かつてどんな時よりも知恵を集める必要があるこの時、デザイナーが1つのソリューションを提案する。
パンデミック時代においてより強力になったデザインの役割と、未来のデザインの方向性について知ることのできる展示が開催される。11月15日(火)から2023年1月31日(火)まで、トンデムン(東大門)デザインプラザ(以下、DDPという)展示2館(11月15日~12月25日)とデザインストリート(2023年1月1日~1月31日)にて開催される「パンデミック×デザイン+未来」展である。
今回の展示は、この先危機的時代を生き抜いていかなくてはならないポストパンデミック世代にスポットライトを当てた。ポストパンデミック世代とは、幼い頃に新型コロナを経験した世代のことであり、これまでの世代とは全く異なった形の暮らしをつないでいく世代をいう。今回の展示は、ポストパンデミック世代に真のデザインの価値を考えてもらうことで、未来のデザイナーへと成長できるよう教育的意味も有している。
展示は、「プロローグ」、「危機」、「対応」、「新たなスタート」、「エピローグ」という5種類が有機的につながり合う。展示場の内部は観覧客に正確なメッセージを届けるべく、多彩な展示演出が施されている。特に今回の展示は、新型コロナ後に変化した私たちの日常を理解し対応するため、さまざまな体験型教育プログラムを運営する。
プログラムとしてはマスクの紐(ストラップ)づくり、環境にやさしいバッジづくりなどがあり、クリスマスシーズンにはパンデミックと環境にやさしい手書き文字(カリグラフィー)体験、童話作家ライブスケッチなどのイベントが用意されている。これは、パンデミック時代の非対面遠隔教育により疲れた子供たちにとってさまざまな感覚を刺激する体験学習になるものと期待できる。