6月の選挙での皆様のご支持により、再びこの場に立つことができました。 ソウル市は再び、市民が市長です。 民選6期ソウル特別市長就任式の主人公、民選6期任期4年の主人公は、 1千万人のソウル市民の皆様です。ありがとうございます。
これからソウル市は、温かくて安全で、希望と夢のある人間第一の街、 「人間特別市」を目指してまいります。
変化はすでに始まっています。 これまでの2年8カ月間、私はソウル市長として市民の安全と幸福を最優先する街、 過去よりも現在が幸福で、現在よりも未来がもっと幸福なソウルの街づくりを目指して 尽力してまいりました。
これからの4年間、ソウル市はこれまでの2年8カ月よりもっと安全で、もっと豊かで、もっと幸福な街になります。
災害と窮乏から安全で、意味のない競争から自由で市の経済成長が市民の皆様の希望となる「市民特別市」を目指してまいります。
新たなソウルは「安全」「福祉」「創造経済」の基盤の上に築かれます。
常識と原則、合理と均衡の行政は維持しつつ、革新と創造、ガバナンスと統合の市政は、揺らぐことのない原則となることでしょう。
行政上の便宜と効率、外的成長と利潤のために人を度外視してきた市政はなくなり、温かくて実用的な行政で市民の皆様の心を穏やかにする市政の時代がやって来ます。
建物と施設、建設に集中してきた古い経済、外的成長から抜け出し、 その全ての主人である人間に集中する新たな創造経済の時代へと進んでまいります。
かつてのソウル市が、漢江の奇跡を起こし、量的成長の転機となったなら、新たなソウル市は、地域と町の奇跡を起こし、質的成長の神話を創造してまいります。
セウォル号沈没事故は、私たちに本当に大切なものは何かを身に染みるほど教えてくれました。 この世のいかなるものも、人の命と交換できるだけの価値を持ったものは存在しません。
市民一人ひとりの暮らしが安全であってこそ、ソウル市が安全なのです。
市民一人ひとりの暮らしが安全であってこそ、大韓民国が安全なのです!
市民がソウル市です。市民が大韓民国です。
生命と生活に対する心配なく、市民の皆様が夢と希望を抱けるよう後押しすること、 それこそがソウル市が存在し、大韓民国が存在する理由です!
民選6期のソウル市は、市民の安全な暮らしを市政の第一の価値に据えてまいります。
災害と事故からの安全、犯罪と恐怖からの安全、不正と腐敗からの安全、病気と公害からの安全、 貧困と非人間的環境、不良食品からの安全、住居不安と雇用不安、教育不安からの安全を守る「安全なソウル市」を目指してまいります!
今私たちは、厳しく困難な時代を乗り越えようとしています。 家計負債1000兆ウォン、公的債務1000兆ウォン時代、 高い失業率と自殺率、低い出生率と戦いながら、超高齢化時代を迎えようとしています。 今私たちは、競争とスピードが支配する熾烈な勝負の土俵に追い込まれています。夢と希望をあきらめ、寂しくやつれた姿で険しい時代の川を渡ろうとしています。
しかし、ピンチは転換のチャンスでもあります。 その土台はまさに「人」にあります。人と人が互いに信じ合う「信頼」にあるのです。 人と人がともに助け合いながら暮らす「共同体」にあります。
ソウル市は「人」に投資します。人と人が互いに信じ合いながら暮らす共同体、 「地域」と「町」に投資します。福祉が市民の幸福な未来を先取りする 福祉共同体、「福祉特別市」を完成させるのです。
「訪ねていく福祉」という大原則の下、現場密着型の社会福祉セーフティネットを構築し、 市民の心強い砦になってまいります。訪ねていく「福祉プランナー」は、 市民をそばで見守り、市民とともに歩む温かい友となることでしょう。
ソウル市に生まれた瞬間から、ソウル市を離れる瞬間まで、 市民の皆様が質の高い幸せな暮らしを享受できるよう最善を尽くしてまいります。
日常の暮らしに安全と福祉を定着させるには、これを支えるしっかりとした成長エンジンが必要です。
民選6期のソウル市の成長エンジンは、「ソウル型創造経済」です。 ソウル型創造経済の中心は、「人」と多様な産業インフラです。
シンチョン(新村)・ホンデ・ハプチョン(合井)バレー、サンアム(上岩)DMC、トンデムン(東大門)創造経済クラスター、クロ(九老)Gバレー、ケポ(開浦)ICTの 5大創造経済拠点と、マゴク(麻谷)、チャンドン(倉洞)・サンゲ(上渓)、ホンルン(洪陵)の3大知識基盤ハブは、 成長のしっかりとした根となり、クリエイティブな人材10万人を育成する養分となることでしょう。
「ソウル型創造経済」は、成長の実を市民の皆様と分かち合うことで、 新たなソウル市の100年をリードする成長エンジンとなることでしょう。
私たちの前に置かれたこれらの課題と目標は、決して容易に達成できるものではありません。
公共に対する不信、開発時代の慣行、権威的官僚主義、固定観念という高い壁が
私たちの前をふさいでいます。変化を実現できるのかという
懐疑と挫折、絶望の川が私たちの前を横たわっています。
危機は外部にあるのではなく、私たちの社会、私たち自身の中にあるのです。
これら全ての不信の川を渡り、あきらめの山を越えなければなりません。
自分自身から、内面から、小さなことから、常識と原則に基づいた
小さな変化を起こしていかなければなりません。
そこから信頼を築き、チームワークを形成していきましょう。
私たちが直面している危機をみんなで乗り越える知恵を結集しましょう。
大胆な勇気とクリエイティブなチャレンジ精神で古きものを打ち破り、新しきものを創造しましょう。
この過程で「革新」と「ガバナンス」は、新たなソウル、新たな時代をリードする両翼になるはずです。
民選6期のソウル市は、基本と原則を武器に躊躇なく革新に邁進し、前進してまいります。
この社会と自分自身の暮らしを一人ひとりが改め、ともに革新するとき、
希望は再び私たちのものになることでしょう。
私をはじめソウル市の公務員全員が革新の模範をお見せいたします。 革新を重ね、ソウル市を世界的な革新都市のモデルにしてまいります。 世界の人々と公務員、公共機関の従事者らが 「革新」を学びにソウル市を訪れるようにします。
以上のことは、私と公務員の力だけでは全うすることができません。 皆様のご協力がなければ成し遂げることはできません。
今、パク・ウォンスン(朴元淳)市長第2期の新たなソウル市の食卓が用意されました。 市民の皆様をこの食卓の常連としていつでもお招きいたします。 また、この食卓は、私たちのパートナーである市議会はもとより、市民社会、財界と労働界、 専門家と利害関係者、全ての人が参加者です。
全ての人が丸いテーブルを囲んで座り、ともに問題について話し合い、 ともに解決策を見つけ出すのです。
これから私は基本と原則をかがり火だと思い、一番低い場所に、 地域に、村に、市民の暮らしの中に、一歩一歩自分の足で入り込んでまいります。
1千万人のソウル市民一人ひとりの夢を大切にし、 市民の皆様が考えてくださった就任の挨拶を胸に刻みます。
これからの4年間、ひたすら市民の皆様に仕え、市民の皆様に尽くしてまいります。 再び、市民が市長です。
ありがとうございました。