- 12/20~1/3、ソウル市・ソウルデザイン財団主催の「DDPライト、ソウル解夢(ヘモン)」開催
- DDPの外壁全体に音楽に合わせて光・映像を映し出すライトショー…冬の風物詩イベントに
- 世界的なメディアアーティストレフィック・アナドル氏とAIを駆使したメディアファサード演出家ミン・セヒ総監督がコラボ
- ソウルの文化資産としてDDPを成長させ東大門エリアの地域経済および観光活性化の貢献目指す
年末年始(12月20日~1月3日)、ザハ・ハディッドが設計した東大門デザインプラザ(DDP)の外壁が大きな展示場に様変わりする。日が沈み辺りが暗くなると、緩やかなカーブを描いた銀色のDDPの外壁に、きらびやかな光と映像による大型イルミネーションショーが音楽に合わせて映し出される。その圧倒的なスケールと目が離せないダイナミックなライトショーは、これまでとは全く違った東大門の新しい夜景を演出する。「メディアファサード(Media-Facade)」は、建築物の表面にLEDなどの光源を設置し、色や明るさに変化を持たせることで、動的な変化や映像を創り出す照明演出のことを指す。
ソウル市とソウルデザイン財団(代表:チェ・ギョンラン)は、DDPの全面を大型スクリーンに見立てて、様々なコンテンツをメディアファサードに映し出す、冬の光の祭典「DDPライト」を今年から開催すると発表した。
DDPライトという名前には、都市の建築物であるDDPで公共(人々の)のストーリーを芸術と技術で表現し、DDPの外壁を、「光」という素材を経験できる市民のための公共スクリーンとして活用するという意味が込められている。
また、ソウル市は「DDPライト」を、豪州の冬にあたる5月末に開かれ多くの観光客が訪れる「ビビッド・シドニー(Vivid Sydney)」のような、冬の風物詩となる夜の観光コンテンツとして発展させたい考え。今後DDPがソウルの文化資産に成長し、東大門を中心に地域経済と観光活性化に貢献するものと期待される。
「DDPライト」は、光を素材にした従来の祭典では見られなかった新しい感動を市民に与える。初の開催となる今年のテーマは「ソウルの解夢(Seoul Haemong)」。ソウルと東大門の過去、現在、未来をデータビジュアライゼーションコンテンツで表現する。トルコ出身の世界的なメディアアーティストレフィック・アナドル(Refik Anadol)氏がメインアーティストとして参加し、AI(人工知能)を駆使したメディアファサード演出家ミン・セヒ氏が総監督として参加する。
ソウルと東大門の過去の写真や市民が撮影したソウルの写真データを集め、これらをAIやマシンラーニングなどの技術で解析・再構築し、光と映像で表現する。市民の自発的な参加を促し、様々なストーリーを作品に盛り込む考え。
ソウル市とソウルデザイン財団は、今年を皮切りに毎年新しいテーマを選定し、国内外のメディアアーティストとのコラボを通じてライトコンテンツを公開する予定。
今年で開館5周年を迎えるDDPは、一日平均2万4千人を超える来場客を記録し、ソウルの観光名所として高い人気を誇っている。2014年の開館時に年間688万人が来館、その後毎年11.5%ずつ増加し、昨年は1千万人を突破した。年間平均128件のコンテンツを公開し施設稼働率は78%を超えるなど、デザイン専門家のみならず、市民や観光客にとっても魅力的な場所として脚光を浴びている。
ソウルデザイン財団のチェ・ギョンラン代表理事は「DDPライトは、DDPの独特な外壁面を利用したユニークなライトコンテンツ。観光客の足が遠のきやすい冬季シーズンの代表的な夜の観光コンテンツに成長させ、DDPの未来を担う光の祭典を通じて東大門エリアの発展に貢献したい」とし「みんなが共感できるストーリーを芸術と技術で表現し、これからも長く愛されるコンテンツにしていきたい」と話す。