マポ(麻浦)区ソウルワールドカップ競技場からほど近く、メボンサン(梅峰山)に取り囲まれている「文化備蓄基地」は、かつて一般人の接近や利用は固く禁じられていた産業化時代の遺産であるマポ(麻浦)石油備蓄基地が、都市再生を通じて市民の元に帰ってきた文化公園です。
当時のソウル市民の消費量約1か月分に当たる6,907万リットルの石油を保管していたマポ(麻浦)石油備蓄基地は、2002年にワールドカップを開催するにあたって安全上の理由により閉鎖されましたが、2013年になって市民からのアイデア公募により文化備蓄基地として生まれ変わることになりました。
石油を保管していたタンクは、今では石油の代わりに毎日ユニークな文化を生み出す文化タンクへと変身しました。もともとあった5つのタンクは開かれた文化空間へと様変わりし、解体したタンクの鉄板を利用してつくられたT6は市民のためのコミュニティ空間になりました。敷地に残されていた木や植物は最大限保存し、さまざまな種類の花や木々を植えて公園として造成しました。
石油と建設が中心となった産業化時代を代表していた空間から、エコと再生、文化を中心とする生態文化空間へと生まれ変わった「文化備蓄基地」。
今後とも文化備蓄基地は、市民と共に文化生産の空間であり転換都市の拠点としてここを豊かな場所にしてまいります。