日本による強制労働犠牲者115人分の遺骨が70年ぶりに帰還
– ソウル市、9月15日から毎週火・木曜日に「漢陽都城月光紀行」を実施(全5回) – ソウル図書館で、「人生の歴史:70年ぶりの帰郷」写真展が9日(開幕式)から20日まで開催 – 1997年から17年間に渡る遺骨発掘・収集の過程を370点の写真で記録 – 北海道から強制労働犠牲者の遺骨がソウルへ奉還、19日午後7時ソウル広場で合同葬 □ 植民地時代、強制動員され日本の北海道で苦しい日々を送った末、祖国に帰ることができないまま異国の地で最期を迎えた韓国人の犠牲者115人の遺骨が望郷の70年を経てやっと母国に戻ってくる。 □ これは政府による遺骨返還ではなく、日韓両国の民間団体や専門家、学生らの活動によるもので、彼らが1997年から17年間北海道全域に散在していた犠牲者の遺骨を発掘、収集してきた努力の賜物だ。これまで遺骨の発掘や収集に参加した人数だけでも1,500人に上る。 □ 今回韓国に返還される遺骨115柱は、▲本願寺札幌別院で収められている遺骨のうち、韓国出身者71柱 ▲浅茅野飛行場建設犠牲者の遺骨のうち34柱 ▲美唄炭鉱犠牲者のうち常光寺に安置されてきた韓国出身者の遺骨6柱 ▲朱鞠内雨竜ダム建設工事犠牲者の遺骨のうち4柱となっている。 □ 遺骨は、12日(土)から朝鮮人犠牲者らが強制動員された際のルート(陸路と海路)をたどって返還され、東京、京都、広島、下関など途上の各都市では追悼式が行われる。18日(金)には釜山に到着し、その後ソウルに。 □ 19日(土)午後7時には、「強制労働犠牲者追悼・遺骨奉還委員会(共同代表:漢陽大学のチョン・ビョンホ教授、一乗寺の殿平義彦住職)」の主催で、ソウル広場で合同葬が行われる。葬儀の後は、京畿道坡州市のソウル市民墓地に埋葬され、母国で安らかに永眠することになる。 □ これを受け、ソウル図書館は1997年から17年間進められた遺骨発掘の歴史的過程や、独立後70年間韓国の紆余曲折の現代史を生き抜いてきた人々の生涯を370点の写真で顧みる「人生の歴史、70年ぶりの帰郷」展を9日(水)から20日(日)まで開催する。 □ 今回の展示会は、ソウル図書館の主催、「強制労働犠牲者追悼・骨奉還委員会(共同代表:漢陽大学のチョン・ビョンホ教授、一乗寺の殿平義彦住職)」、(社)平和の土台(韓国)、(社)東アジア市民ネットワーク(日本)の主管、光復70年ソウル市記念事業推進団、漢陽大学博物館、忠北大学遺骨発掘センターの支援で開催される。 □ 今回の展示会は、フォトグラファーのソン・スンヒョン教授(韓国芸術院)の作品によるもので、ソウル図書館2階ロビーから左階段に沿って歩くと遺骨発掘の歴史的過程を写真で構成した「70年ぶりの帰郷」を観覧することができる一方、右階段をたどると朝鮮半島をめぐる怒涛の歴史を生きてきた人々の人生を写真で描いた「人生の歴史」を観ることができる。 □ ソウル市は、9日(水)午後6時ソウル図書館2階ロビーで開幕式を開き、式にはパク・ウォンスン市長や平和の土台チョン・ビョンホ代表、フォトグラファーのソン・スンヒョン氏など30人が参加する。 □ 展示は図書館の利用時間(月曜日は休館)内なら誰でも自由に観覧することができる。詳細に関するお問い合わせは、ソウル図書館行政資料室(+82-2-2133-0202)まで。 □ ソウル市は、今回の展示会を通じて、屈曲した韓国歴史の中で母国を離れ日本はもちろん、世界各国で人生を歩んできた同胞に思いを馳せるとともに、(遺骨が)1日でも早く故郷に帰り、安らかに眠れるよう今後さらなる努力を注ぐべき(私たちの)時代的課題や使命感を確認するきっかけになると期待している。 □ ソウル図書館のイ・ヨンフン館長は、「遅くなったものの、韓国歴史において非常に苦しかった時期に故郷を離れ苦難の人生を送られた方々に、これからは故郷に帰り平安を取り戻していただきたい」とし、「今回の展示は、相変わらず世界の津々浦々で祖国発展のために力を傾けてくださるすべての方々に感謝を申し上げるとともに、韓国人のつらい人生の歴史を癒し、温かく包容することに役立つ場になるよう多くの方々に訪れていただきたい」と話した。
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