ソウルに行ったら見逃せないもの1 (ソウル4大ブランド文化フェスティバル、キムジャン祭り)
晩秋恒例のキムジャンはユネスコ無形文化遺産 ご当地キムチ…韓国食の多様性を知ってもらう機会 見どころ満載のキムジャン文化祭り…「キムジャン・ビリッジ」「キムチ教室」「キムチ・アートギャラリー」「キムチスターKヒュージョン・ハンマダン」など 2015年は外国人約2,500人を含む総勢6千人がソウル広場でキムジャン体験 世界の人々と一緒にキムジャンを…助け合い精神を学ぶ 秋も深まり寒くなってくると韓国ではキムジャンが話題になる。キムジャンは、寒く長い冬を乗り切るために一度に大量のキムチを漬ける昔ながらの韓国の風習である。 キムチは、野菜を韓国固有の香辛料と海産物で味付けして漬けた昔ながらの韓国の発酵食品で、歴史的記録によると、760年前にも韓国ではキムチが食べられていたという。キムチは、階層や地域による違いはあるものの、韓国の食卓には欠かせない存在だ。ご飯とキムチは一番質素な食事だが、最高に贅沢な宴会メニューに欠かせないのもまたキムチだ。 「キムジャン」は韓国人の自然環境への理解が統合された食文化で、地域の生態系がしっかり反映されている。ときの流れとともに韓国では特殊な自然環境に最も適した方法が開発され、地域によってそれぞれの文化に合わせたレシピがあり、使用する食材も千差万別だ。そうしたキムチの多様性を学ぶことは、特に外国人にとって韓国の食文化を理解するための最高の方法であろう。 ソウル市は、韓国固有の文化と風味を世界の人々にPRすべく、ユネスコ無形遺産に登録されたキムジャンをテーマにした「ソウル・キムジャン文化祭り」を毎年催している。 11月第一金・土・日曜日の3日間、ソウル広場、テピョンロ(太平路)、クァンファムン(光化門)広場一帯(総延長1.1㎞、総面積3万500㎡)は、韓国固有の文化「キムジャン」のすべてを直接見て、体験して、味わえる韓国最大のキムジャン・マーケットに様変わりした。今年(2015年)で2回目となるキムジャン文化祭りは、外国人約2,500人を含む総勢6千人がソウル広場を埋め尽くしてキムチを漬ける「キムジャンの祭典」となった。 この日漬けられたキムチの一部は、ソウル市社会福祉協議会を通じて低所得世帯に贈られる。キムジャン祭りは、韓国の心温まる「人情」を世界の人々に伝えるためのイベントでもある。 イベント最終日の日曜日には、都心の真ん中に5千株が植えられた広大な白菜畑で異色の風景が演出される。「キムジャン白菜フェスティバル」だ。ソウル広場の約半分の敷地に植えられた白菜を収穫するゲームを通じ、キムジャンの苦労、協調と融和の精神を感じることのできる特別な機会である。白菜畑で収穫された白菜は家に持ち帰ることもできるし、寄贈することもできる。家に持ち帰った白菜を使って各家庭でキムチを作り、韓国キムジャンの原点にしようというものだ。残った白菜はワールドビジョンに寄贈され、「愛の弁当」の食材として使用される。 イベント期間中、テピョンロとクァンファムン広場では、本格的なキムジャンシーズンを前に八道(韓国全土)のキムチの材料とキムジャン文化が網羅され、様々なキムチと数万種類の異色の食材が紹介される。目が丸くなってしまいそうだ。それだけではない。安くて質の良い食材を購入できる「大韓民国キムジャン・マーケット」も開かれる。 キムジャン文化の伝統を継承しようという趣旨で開かれる展示も見逃せない。また、クァンファムン広場では、体験教室を通じてキムチづくりの名人から特別なレシピを学べる教室も開かれる。 世界の共通言語である芸術をキムジャン文化と組み合わせ、韓国のキムジャン文化をパフォーマンスを通して楽しくわかりやすく紹介する「キムジャン・ビリッジ」や「キムチ教室」「キムチ・アート・ギャラリー」「キムチスターKヒュージョン・ハンマダン」といったイベントも開かれる。 プログラムへの参加申込みなど、ソウル・キムジャン文化祭りに関するお問い合わせはホームページ(www.seoulkimchifestival.com)、またはソウル市文化芸術課(82-2-2133-2574)まで。
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