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[2016] 市長挨拶


ダボスで開かれた「世界経済フォーラム」セッションでのスピーチ

セッション1:ソウルが直面する当面の課題と革新的に解決した事例について 皆様は深夜、どのように家まで帰りますか? ソウル市民は「オルペミ(フクロウ)バス」を利用します。本物のフクロウではありませんよ(笑い)。遅い時間でも起きている市民のために運行しているバスです。 ある大学生が地下鉄が運行していない深夜は、家に帰るのが大変だとSNSにコメントしたことがあります。多くの市民から同じ意見を頂きました。それでソウル市は考えました。約30億件の通話量の分析を行い、夜の12時から5時までどの辺りに人が多いのか調べました。それで9つの路線を作りました。 それで終りではありません。「オルペミ(フクロウ)バス」の運行を開始した後、私のフェイスブックに数多くの市民が数千のコメントを残してくれました。そしてフェイスブックの友達の要請事項を徹底的に把握し反映しました。今の「オルペミ(フクロウ)バス」は一日平均6千人の市民の足として重要な役割を果たしております。 このように「第4次産業革命」は企業および産業の現場だけでなく、行政機関においても行われています。私は市民と最も近いところで行政サービスを提供する行政機関が、ビックデータを活用することで、大きな変化を先導していくことができると思っています。 世界各都市の行政機関が「第4次産業革命」の大きな流れに乗り、うまくやっていく事を願っています。ソウルはうまくやっていますよね。 皆様、ソウルは豊かな都市です。国民所得2万ドル、世界10位圏の貿易大国、GDP世界14位の大韓民国の首都です。しかし、ソウル市民の暮らしはそうではありません。地球幸福度指数は低く、自殺率は高いです。世界中の他の都市と同様に、低成長と両極化の苦難を受けています。地球温暖化と気候、大気のエネルギー及び環境問題、自然災害と犯罪、少子化、超高齢化などの社会問題によってソウル市民の暮らしが脅かされています。市民の暮らしを豊かにする改革が必要です。 改革は小さな変化から始まります。さらに、改革は市民一人一人の声から始まります。そして改革は暮らしに密着したことから始まります。 ソウル市はこのような信念で市民と共に暮らしの改革を行っていきます。 一緒に歩んでいけば道になり、一緒に見る夢は現実になります。 ▶ 「フクロウバス」の詳細ページ   セッション2:都市開発および不動産分野の改革を図るため、政策立案者が造成すべき都市の改革環境について ソウルは新たな協力政治のガバナンスで都市開発と不動産分野の改革を行っています。「2030ソウルプラン」は市民参加型の都市計画です。都市の未来を市民が直接設計・参加・決定します。100人の市民参加団の1人からはソウル市民として初めてやりがいを感じたと言われたこともあります。 フランソワ・アシェールは彼の著書『都市の未来、メタポリス』で、「成長と膨張を目指す'メトロポリス'でなく、持続と繋がりの価値を指向する'メタポリス'が新しい時代の私たちの都市風景にならなければなりません。」と綴っています。 そうです。私たちの都市は機能や効率、速度や結果より、関係や概念、緩和な過程が重要です。開発よりは再生が重要です。ソウルは市民と協力して共存するメタシティを夢見ています。 もう一つの例をあげてみましょう。ソウル駅の前には古い高架道路があります。その車道は1970年に大韓民国の産業化およびソウルの都市化の象徴として作られました。そして、今は耐用年数が過ぎたソウル駅の高架道路に対して論争が繰り広げられています。破壊して撤去するか、再び生かして再生させるか。ソウルは再生の方を選びました。物寂しかった車道は市民が自由に歩ける「人道」として生まれ変わります。 この道が完成されればソウルは自然と市民が調和をなしたメタシティに、より一層近づけるようになります。環境にやさしい生態都市、元気な歩行都市、共存し協力する持続可能な都市に新しく生まれ変わります。 ▶ 「2030ソウルプラン」の詳細ページ ▶ 「ソウル駅7017プロジェクト」の詳細ページ   ▶ 2016ダボス会議「Global Shapers」演説文の詳細ページ
SMG 2,737

2016 ダボス会議グローバルシェイパーズ講演

2016 ダボス会議グローバルシェイパーズ講演 一緒に見る夢は現実になります。 2016-01-20     # 1. 一緒に見る夢は現実になります。 ダボス会議に参加された皆様、歓迎します。 私はソウル特別市の朴元淳(パク・ウォンスン)市長です。 私は長い間、人権弁護士・市民運動家・社会運動家として活動してきました。 そして、2011年10月、私はソウル市長に当選しました。私の当選は、大韓民国の首都であるソウルの新しい変化であり、革新でした。ある政党の候補ではない「無所属」の候補がソウル市長に当選したことは歴史上類を見ないことでした。それまで官僚や政治家出身がソウル市長に当選した前例も破りました。新しい政治に対する市民の熱望、「市民市長」に対する念願が反映された結果であったと言えます。私はそれこそ市民の力によって当選した市民の候補でした。 私のことについて話させていただきます。 農夫の息子として生まれました。貧しい村でしたが、幸せな共同体の中で育ちました。そして大学に入学した後、民主化デモに参加したことで刑務所に収監されてしまいました。 学校から除籍されて刑務所に入ったんです(学校より勉強する雰囲気がもっと良かったんですよ。一度行ってみられるのを薦めます。(笑い))。 その後、司法試験に合格して検事になりましたが、僕とは合いませんでした。それで数多くの政治的な良心の囚人、労働者、学生たちの弁論のために人権弁護士の道を選び、民主主義や人権のために働きました。 韓国の権威主義の政権が終わって民主化を成し遂げているとき、 私は市民社会に身を委ねました。当時の韓国社会において市民運動は絶無に等しい事でした。しかし市民の参加は何もなかった土地に芽を出し、良い木を育てて良い実を結ぶようになりました。創立初期の「国民生活最低ラインキャンペーン」を通じて福祉というのは、国家が国民に恩恵を施すものではない、国民に対する義務であることを明らかにしました。その後このキャンペーンは国民基礎生活保障制度の導入のきっかけになりました。さらに、「参与連帯」は社会革新および民生安定のための数多い法律も作りましたが、特に記憶に残るのは、約5年間念を入れて制定した「腐敗防止法」です。それもまた数万人の市民の関心と参加のおかげでした。「参与連帯」は小さい国会でありました。 このように私は人権弁護士・市民運動家・社会運動家として活動しながら市民の小さい参加が少しずつ集まることによって社会の大きい変化を作り出すことができるということを証明してきました。 それで私はソウル市長就任の辞として、「市民が市長です。」というスローガンを発表しました。そして市民と協力して「市民の人生を変える市長になります。」と宣言し、「協力政治」と「革新」を市政運営の原則として位置付けております。 その結果、ソウルは驚くべき変化の道を歩むことになりました。市民と約束したことが、市民とソウルの夢が、一つ一つかなえられています。私は、今ここにこられた皆様に夢が現実になった体験談を紹介させて頂きたいと思います。   # 2. 原発1基削減 気候変動は全世界的な悩みであります。ソウルも悩んでいます。気候変動への対応の第一は省エネルギーでありますが、解決策は市民の参加しかありません。そして、私が何より上手にできることは、市民の参加を引き出すことですよね。 ソウル市は原発1基分のエネルギーを削減することにしました。市民は自宅や学校で太陽光発電装備の設置に積極的に参加しました。日光発電所作りに参加しました。省エネルギーインセンティブを支給する「エコマイレージ」は、ソウルの人口の6分の1を越える170万人の市民が参加しました。 そのような市民の積極的な参加によって、計画より6ヶ月も早く目標を達成しました。その結果、2.5%に過ぎなかったエネルギー自立率は4.5%になりました。約2万人の仕事を作り出す雇用創出効果も現れました。市民の参加が、200万TOEのエネルギー削減という奇跡を、目標期間より6ヶ月も早く成し遂げたのです。 国内の地方自治体はもちろん、世界の国際機構および都市から「原発1基削減」事業を見学してみたいと言われています。それで終りではありません。ソウル市はもう「原発1基削減-第2段階」を開始しました。一緒に見る夢は現実になります。 ▶ 「原発1基削減」の詳細ページ   #3. 市民参加およびビックデータによって誕生した「オルペミ(フクロウ)バス」 夢が現実になったもう一つの例をご紹介します。 皆様は遅い夜にどうやって家まで帰りますか? ソウル市民は「オルペミ(フクロウ)バス」を利用します。遅い時間でも起きている市民のために運行しているバスです。 ある大学生が地下鉄が運行しない深夜には家に帰りにくいとSNSにコメントしたことがあります。私はその学生の声をのがさなかったんです。そして悩みました。それも僕が市民社会で仕事をしながら習ったことです。市民の一人一人の声に耳を傾ければ、問題を解決することができる力になります。 その大学生の声に続き多くの市民からコメントがありました。遅い時間に退勤するとタクシーを拾うことが難しいと言われました。ソウルはOECD加盟国の中でも、長い勤務時間で悪名が高い国です。それでそのような悩みを持っていた市民が多いのでした。 ソウル市は約30億件の通話量の分析を行い、夜の12時から5時までどこに人々が多いのか見つけました。それで9つの路線を作りました。 それで終りではありません。「オルペミ(フクロウ)バス」の運行を開始した後、私のフェイスブックに数多くの市民が数千のコメントを残してくれました。そしてフェイスブックの友達の要請事項を徹底的に把握し反映しました。今の「オルペミ(フクロウ)バス」は一日平均6千人の市民の足として重要な役割を果たしております。 あ、私のSNSフォロワーはもう160万人を越えましたが、世界の誰にでも開かれた政策公論の場になっています。皆様も私とSNSで繋がってみてはいかがですか。 世界中の市民の声が集まれば、世界の問題を解決することができる巨大な力になると思います。皆様、一緒に見る夢は現実になります。 ▶ 「フクロウバス」の詳細ページ   #4 市民の参加が世の中を変える力になります。 僕は市民の力を信じています。市民の参与は世の中の変化を作り出します。 人権弁護士として、市民運動家として、社会運動家として市民と一緒に世の中の良い変化を作り出しました。今でもソウル市長として市民と一緒に変化を作り出していきます。すべて市民の皆様のおかげです。 特に、「市民が市長です。」というスローガンで実際にそのように市政を運営してみると、本当に楽なことが多いです。しかし、ソウル市民の一人一人の声を追うのはたいへんな事です。それでこのように私は老いていっているのではないかと思われます(笑い)。これが市長に就任する前の私だとすると、今はこうですが、もうすぐこのようになるのでしょう(笑い)。 皆様、今の私たちは「低成長時代」、「不況時代」、「過渡期」の時代に生きています。私たちの人類の文明史については、共同体の構成員が一緒に現実を乗り切っていく「協力政治」の力を発揮したとき、その危機を乗り越えた歴史の連続でした。一緒に「変化」と「革新」の旗を高く掲げたとき、古い文明を後にし新しい文明の扉を開けて一歩前進の歴史を作ってくることができました。ソウルもそのような歴史の扉を開けていきます。 私との短い出会いが、市民の参加が作り出す力を信じる、小さな土台になってほしいです。一緒に歩んでいけば道になり、一緒に見る夢は現実になります。ありがとうございます。 ▶...   Read more
SMG 2,938

2016年 ソウル市長年頭挨拶

Close 2016年 ソウル市長年頭挨拶 花咲けソウル! 成長‐雇用‐福祉の「トライアングル成長」 で市民の暮らしをお守りします 敬愛なるソウル市民の皆様。ソウル市職員の皆様。 明けましておめでとうございます。 皆様のご健康とご多幸を心よりお祈りいたします。 市民中心の市政を始めて今年で5年目を迎えます。 この4年間、ソウル市政には大小様々な変化と革新がありました。市民一人ひとりが市長であるというガバナンス(協治)が市政の基本となりました。革新は誰も拒むことのできない市政の原則となりました。今やガバナンスと革新は、名実ともにソウル市政の象徴となりました。 英国の著名な革新家は、英ガーディアン紙で私を世界の5大革新市長の一人に挙げてくださいました。すべては皆様が革新の最前線に立っておられたからです。ガバナンスと革新へ向かうソウル市の取り組みと成果は、これからさらに国内外で評価されることでしょう。 1.当面する問題の解決に取り組み、挑戦に堂々と挑みます 私たちはこのガバナンスと革新の旗を掲げ、古い時代の川はすべて流してしまいました。新しい時代の川を開く転換の新たな波をつくりました。この時代が当面する問題を解決しました。新たな挑戦に堂々と挑みました。 その結果、放漫な市政運営が生んだ債務を減らしました。大規模で華やか、しかし無駄な土建事業は放棄しました。その代わり、市民の暮らしをに実質的に支える福祉を充実させました。地域共同体と町の共同体を生かし、社会的経済を振興させました。時代錯誤の全面撤去方式とも思い切って決別しました。人を生かし、地域を生かす都市再生の新たな道を切り開きました。外的成長、土建開発、市長万能一辺倒を抜け出し、人が中心の新たな成長の道を模索しました。公平と正義に基づく共同成長、包容的成長、経済民主化の道を歩んできました。ジェントリフィケーションの防止、伝統市場や路地商圏の保護など、経済的弱者の保護に努めました。非正規雇用の正規雇用への転換や生活賃金制度の導入、若者の活動への支援など、人と未来への投資も惜しみませんでした。 能動的で積極的な福祉政策への思い切った転換も実現させました。2倍に増えた社会福祉人材は、福祉の行き渡らない人々を訪問し、市民一人ひとりの暮らしを守る福祉の拠り所となっています。深夜バス、国公立保育所、患者安心病院、重度障害者24時間活動補助員への支援、賃貸住宅8万戸建設は、市民の暮らしに大きな変化をもたらしました。 中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス感染が拡大した時は、迅速な先行措置で市民の暮らしを守ることに全力を尽くしました。「手遅れよりも過剰対応のほうがまし」「情報公開こそMERS撲滅の特効薬」という言葉は時代の名言となりました。こうしたソウル市の先行措置は、MERSの全国的な拡大食い止めに一役買いました。これは、セウォル号沈没事故を機に、市民の生命と安全を守るという堅い約束があってのことです。また、ウミョンサン(牛眠山)での土砂崩れ以降、土砂崩れ防止、浸水被害防止、工事現場の安全のための投資に心血を注いだ結果、ソウル市は災害に強い街に変わりつつあります。 こうした成果を得ることができたのは、1千万市民の皆様がソウル市を信頼し、ソウル市に協力してくださったからです。また、ソウル市職員の皆様が心をひとつにして協力してくださったからです。 敬愛なるソウル市民1千万人の皆様。ソウル市職員の皆様。 しかし、私たちはいつまでも過去の成果に甘んじてはいられません。まだ、解決すべき課題は少なからず残っています。成果は成果として、過ちは過ちとして継承し、新しい未来への道を切り開かなければなりません。再び新時代の川を開く大転換の波を起こすべきときです。新たな変化へ向かう新しい大長征に乗り出すべきなのです。新年は、私たちが解決すべき新たな時代的課題を投げかけています。 何よりも、市民の暮らしが厳しいです。民生が厳しいです。経済がきびしいです。 低成長が常態化しています。低成長は韓国経済に深く暗い影を落としています。雇用なき成長は市民から職場を奪い、市民の将来を不確実で希望のないものにしています。少子高齢化の沼から抜け出す出口はいまだに見えません。家計負債は1,300兆ウォンを超えて過去最高となり、公共負債は1千兆ウォンを超えて久しいです。不平等と不公正、不安な時代の川を渡る市民のため息と嘆きの声が至るところから聞こえてきます。 こうした苦難の時代だからこそ、市民の暮らしを支え力になる福祉を充実させなければならないにもかかわらず、それを現場で実行する地方政府の収入は横ばいの状態です。地方自治になって20年過ぎた今も、地方政府は中央政府の支援に頼らなければならないのが現実です。しかも、政府は地方政府の財政が厳しいにもかかわらず、クリエイティブで補完的で現場のことを考える福祉政策を行うどころか、妨害し中断させようという時代錯誤の行動を見せています。若者の雇用の壁を取り除こうとソウル市が当事者の若者たちとともにまとめた若者保障政策、若者活動支援政策に文句をつけるのがその一例です。実に嘆かわしいことです。 2.一に民生、二に民生、三も民生、「とにかく民生」です 敬愛なるソウル市民の皆様。ソウル市職員の皆様。 私たちの前に横たわる経済的不確実性の波は高いです。「バカ野郎、問題は経済だよ」という言葉が今ほどぴったりな時期はありませんでした。今こそ「失われた10年」を終わらせるべきときです。停滞と後退、無能と無気力の時代に終止符を打つのです。新しい民生の道を切り開かなければなりません。力を失いつつある成長エンジンにもう一度火をつけることが不可欠です。これまでの「収穫型経済」のパラダイムを「革新に基づいた経済」「革新主導の成長」に転換する。そうして新たな価値、新たな産業、新たな市場、新たな雇用を生み出すことが求められているのです。 ソウル市はその先頭に立ってまいります。ソウル市は新たな成長と民生第一主義の旗を掲げます。 成長と雇用と福祉が好循環する「トライアングル成長」で市民の暮らしを守り、ソウルの新しい未来を切り開いてまいります。 いかに大きな困難が私たちの目の前に立ちはだかろうと、ソウル市はひたすら前進してまいります。市民のためなら、新しい未来のためなら、いかなる困難も突破してまいります。私たちは謙虚な姿勢で、そして市民は尊ぶ「民貴君軽」の精神で、空理空論と卓上行政を排斥し、実質を重視して実行に移す「務実力行」の姿勢で、ひたすら市民の暮らしと民生を生かすことに邁進してまいります。 2016年のソウル市政は、一に民生、二に民生、三も民生です。 ひたすら民生、「食べていく問題」の解決に市政のすべてをかけてまいります。 3.成長‐雇用‐福祉が好循環する「トライアングル成長」で未来に備えます そのために、まず未来の糧となる新しい成長エンジン産業の育成に取り組みます。マゴク(麻谷)、ヤンジェ(良才)・ウミョン(牛眠)、ホンヌン(洪陵)、ケポ(開浦)、Gバレー、東南圏国際交流複合地区、チャンドン(倉洞)・サンゲ(上渓)、ナムサン(南山)アニメーションセンター、トンデムン(東大門)ファッション地区などを、R&Dやバイオ・医療、IT、文化コンテンツなどの最先端融合・複合産業、有望産業の成長拠点にします。これは質の良い雇用創出につながるでしょう。近く始まるソウル型創造経済は市民の暮らしを守り、ソウルの未来を切り開く原動力となるでしょう。 一、2018年にマゴクにR&D施設が建設されれば、12万人以上の雇用が生まれます。3兆ウォンが投じられたLG SCIENCE PARKを中心に韓国最高・最大のR&D地区が造成されます。 二、ヤンジェ・ウミョン地区の既存のR&D施設を拡張し、πシティソウル市糧穀倉庫一帯の敷地をR&Dタウンに転換します。 三、ホンヌンバイオ・医療アンカーを造成して企業、大学、医療機関の産学研協力体制を構築し、バイオ・医療産業への積極的な支援により、地域経済活性化と東北圏の均衡発展を実現させます。 四、2016年9月にオープンするケポ・デジタル革新パークは、クリエイティブなデジタル人材の育成のみならず、アイデアとソリューション中心のICT起業の拠点となります。2016年はソウル市がグローバルなデジタル首都に飛躍する元年となるでしょう。 五、Gバレーは、文化やレジャー、住居、福祉などが充実した先端融合・複合産業団地に生まれ変わり、モノのインターネットや情報通信技術(ICT)、電気自動車といった有望分野が成長できる支援システムが構築され、長期的に成長できる産業エコシステムが築かれます。 六、コエックス(COEX)~チャムシル(蚕室)運動場一帯は、国際業務、MICE、スポーツ、文化・エンターテインメントの4大産業が調和した国際交流複合地区となります。国際交流複合地区が造成されれば、年平均約15兆ウォンの経済波及効果と約8万人の雇用創出効果が生まれます。グローバル・ビジネスセンターだけでも、経済波及効果は27年間で総額264兆8千億ウォン、雇用創出効果は121万5千人に上る見通しです。 七、チャンドン・サンゲ地区は、首都圏東北部320万人のための文化経済ハブとなり、8万人の雇用を創出して首都圏の均衡発展の中心地となります。2016年3月、チャンドン駅近隣に「プラットフォーム・チャンドン61」が造成されれば、様々な文化プログラムが開かれ、音楽・公演を創作し楽しめる文化の街が誕生します。さらに、2020年完成予定の韓国唯一の大規模専門公演施設「ソウル・アリーナ」は、ソウル東北部を世界的な音楽産業のメッカ、韓流の中心地、文化・公演産業の隆盛地にするでしょう。また、チャンドン車両基地が移転する2019年を目処に、この地域を人材と企業が集まる先端産業集積団地にする計画を着実に進めてまいります。 八、ナムサン・アニメーションタウンは、アジアを越え、新たな韓流アニメのブームを世界的に巻き起こすでしょう。既存のアニメタウンを幻想的な建物にリノベーションし、周辺一帯に韓国内外のアニメ関連企業を誘致する計画です。 九、衰退しつつあるファッションの街ソウルの存在感を再び高めます。ファッション界の世界的巨匠スージー・メンケス氏が主管する「コンデ・ナスト・インターナショナル・ラグジュアリー・カンファレンス(Conde Nast International Luxury Conference)」を成功させ、ソウルのファッション産業の活性化とファッションの街ソウルのイメージアップを図り、K‐ファッションをアジア・ファッションの中心にします。 十、放置されていたゴミの山から、メディア・エンターテインメント企業及びIT企業約450社が入居(従事者3万6,167人)する先端デジタル・メディア・クラスターに生まれ変わったサンアム(上岩)DMCは、ランドマークビルの建設事業者を誘致し、DMCで生産される様々な新技術と韓流文化コンテンツの開発及び商用化への支援、周辺のスセク(水色)駅勢圏の開発を拡大することで、クリエイティブ産業の中核拠点としての育成を完結させます。 私たちは新しいものを創造すると同時に、伝統資産を賢く活用する知恵を持たなければなりません。世界的にも稀な伝統的・歴史的資産で韓国の宝であるトンデムン韓方やチョンノ(鐘路)ジュエリー、ソンス(聖水)ハンドメイドシューズなど、ソウル都心の特化産業も、新たな復興期を迎えるでしょう。2016年12月、チョンノ・ジュエリー第2センターとトンデムン韓方産業振興センターがオープンすれば、ソウル型都心産業の第2の全盛期が始まるのです。 観光・MICE産業は、ソウル市の未来の成長エンジンであり、雇用創出の宝庫でもあります。昨年、ソウル市の観光産業は中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス感染拡大の影響で大きな打撃を受けました。しかし、「雨降って地固まる」のことわざ通り、飛躍するきっかけにもなりました。ソウル市は2016年を「ソウル観光革新元年」とし、ソウル観光の全領域に変化と革新を根づかせてまいります。「観光客不満ゼロプロジェクト」を通じて旅行者が一人でも安心して気軽に旅行できる環境を整備し、ソウル観光産業エコシステムの基盤を強化するなど、外国人観光客2千万人時代を目指して取り組んでまいります。2015年はMERS感染拡大の影響を受けた厳しい一年でしたが、ソウル市は「ビジネス・トラベラー」と「グローバル・トラベラー」が選定する世界最高のMICE都市に選ばれました。そうしたソウル観光の根本的な体質改善を通じ、ソウル観光2千万人時代を築いてまいります。2018年までに外国人観光客2千万人という目標を達成し、ソウル市が世界MICE3大都市の一つになれば、ソウル市は年間63万人の雇用効果と25兆ウォンの付加価値を創出することになります。ソウル市は、名実ともに世界的な観光都市、世界的な歴史文化都市、世界的な競争力を備えた都市になります。ソウル市民としての誇りもそれだけ高まることでしょう。 4.成長が質の良い雇用創出につながる雇用特別市を目指します 敬愛なるソウル市民の皆様。ソウル市職員の皆様。 すべての成長の目標は人であるべきです。すべての成長の結果は、人の幸せであるべきです。 ソウルのすべての成長の果実は、市民1千万人みんなが享受できるものでなければなりません。働きたい人は皆働ける雇用創出につながり、成長した分だけ質の良い雇用が増える雇用特別市を目指すべきです。...   Read 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