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[2015] 市長挨拶


新しい未来の挑戦課題を解決できる 方程式を提案してください。

ソウルフォーラム2015 日付 2015年5月27日 | 場所 新羅ホテルダイナスティホール 皆様、こんにちは。お会いすることができて嬉しいです。ソウル特別市長パク・ウォンスンと申します。世の中には2種類の人がいるそうです。人生の地図を手にして未来を築いていく人と、何もしないまま後から付いていく人、この2種類の人々は、出発点は同じであっても、その旅程と到着地は全く異なります。 都市と国も同じだと思います。明日への構想を描きながらそれを準備してきた都市と国の未来と、何の準備や対策もしないまま明日を迎える都市と国の未来は天と地の差があることは、誰もが想像しやすい事実です。特に、今は世界的にも厳しい低成長の時代、不況の時代、過渡期の時代です。都市と国が持続可能な成長と生存を実現していくためには、新しい未来と新しい希望の時代を切り開く、新しい想像と企画が切実な時です。 何より、産業化と民主化という圧縮的な近代化や高速成長を経験した大韓民国は、今や新しい社会への転換と新しい時代への移行を求められています。本日幕を開けた「ソウルフォーラム2015」は、その切実さと切迫感に基づいて、ソウルと大韓民国の新しい成長と未来を描く具体的な解法を模索する場です。このように有意義な知性と実践の場を設けてくださったイ・ジョンファンソウル経済新聞副会長と役職員の皆様、関係者の皆様、そしてご協力くださった皆様に深く感謝申し上げます。 多くの学者や専門家は、今我が社会が危機と機会の分かれ道に立っていると指摘しています。コリアディスカウントとなっている分断の現実を統一の未来に転換させ、限界に達している規模の経済を人と技術が中心となる創造経済に転換させれば、新しい未来と希望の時代が開かれるという共通の認識を示しています。 今回の「ソウルフォーラム2015」も、「ビヨンドコリア:新しい成功の方程式」として、「次世代成長エンジン産業」や「安保」、「中国」を、方程式を解く3大キーワードとして選定しました。 ソウル市もソウルフォーラムと同じ認識です。破壊と建設という古い考え方や土木経済中心の方程式から脱皮し、人の想像力を経済の中心とビジネスのモデルにしています。ソウル型創造経済を通じて、持続可能な未来の雇用と成長動力を作るために、市政の能力を集中しています。R&Dやバイオ・医療、MICE・観光、都市再生、新再生エネルギー、IT融複合産業など9つの分野を、ソウル型創造経済の核心産業として育成しています。8大創造経済拠点(Gバレー、ケポ<開浦>、DMC、トンデムン<東大門>、シンチョン<新村>・ホンデ<弘大>・ハプチョン<合井>を結ぶシンホンハプ<新弘合>バレー、マゴク<麻谷>、チャンドン<倉洞>・サンゲ<上渓>、ホンヌン<洪陵>)のインフラを構築して10万の創造人力を育成し、そこから得られた成長と成果を市民の皆様とともに享受しながら、ソウルの未来100年を導く新しい質的成長の時代を切り開くという抱負が、ソウル型創造経済の目標です。 また、ICT、フィンテック、太陽光事業など、未来先端産業の新しい大国として浮上している中国との協力も強化しています。ソウルの長所である再生エネルギーや先端技術、文化観光などで中国と協力し共存共栄を図ることで、北東アジア平和経済共同体に向かう道にも一歩ずつ前進しています。 同時に、今年は日本による統治からの解放70周年、分断70周年を迎える歴史的な年です。これを契機にソウル市は、南北間のキョンピョン(京平)サッカー大会やソウル市立交響楽団のピョンヤン(平壌)公演、ソウルとピョンヤンの歴史都市共同研究など、様々な南北交流と協力事業推進を通じて、信頼と絆、協力の道を模索していきたいと思います。ソウル市の発展した技術と資本、そして北朝鮮の優秀な労働力を連結した地方自治団体レベルの南北経済協力が実現すれば、韓半島の平和と統一を早めることができると確信しています。南北関係が悪化しているためすぐ実現することは難しいですが、ローカルトゥローカル(local to local)、ピープルトゥピープル(people to people)を基盤として、北朝鮮との交流が活発になれば、信頼と絆が回復し、それを契機に統一の扉を開くことができると期待しています。 時代を先取りして洞察し、時代を先取りして準備する人や都市、国が未来を導き、持続可能な社会を作るリーダーになると思います。過渡期を超え新しい転換の時代を開かなければならない、この時に行われる「ソウルフォーラム2015」が、今私たちが直面している巨大な挑戦課題を解決する方程式を提供してくれると期待しています。新しいチャンスの扉を開く知恵を与えてくれると期待しています。新しい未来の流れを導いていらっしゃる、世界的な碩学と専門家の皆様からの革新的なアイデアを、ソウル市も市政に積極的に反映していきます。ありがとうございました。
SMG 1,085

人が中心となる都市再生を夢見ながら

東アジア住居福祉カンファレンス 日付 2015年 5月 13日 | 場所 ソウル市庁 こんにちは。皆様、お会いすることができて嬉しいです。ソウル特別市長パク・ウォンスンと申します。「ともに暮らす社会―貧困層の住居問題解決のために」というテーマで、東アジア大都市の主要住宅政策及び活動事例を共有する、貴重な場を設けてくださったキム・スヒョンソウル研究院長をはじめとする関係者の皆様に感謝申し上げます。 同時に、お忙しい中、パネルにご参加くださった阿部昌樹大阪市立大学都市研究プラザ所長、ファン・リリン台湾大学教授、プンコッキン香港浸会大学教授、クォン・ジウンミンタルペンイ住宅協同組合理事長、ピョン・チャンフムSH公社社長をはじめ、住居福祉発展のためにお越しくださった皆様にも、心より感謝申し上げます。 住宅は生存の必須条件であり、生活の根幹です。また生活と休息の空間でありつつ体と心の憩いの場でもあり、仕事と生活の持続可能性を保障してくれる最適な根拠地です。住居権は人間なら誰でも享受すべき基本的な権利です。それにもかかわらず、各種災害や貧困、政治・経済的な利害関係によって、今も世界では多くの人々が難民やホームレス、無住宅者であるのが実情です。 ソウルも例外ではありません。今も多くの市民が安全で快適な生活を送るという住居権が保障されておらず、劣悪な住居環境で人間としての基本的な尊厳性と生存権までを失っているという、残念な現実に置かれています。 そこで、ソウル市は人間の尊厳性を担保した基本的な住居権を保障し、快適で幸せな最適の住居福祉の提供を実現するために、最善の努力を尽くしています。また、画一的な量的拡大に重点を置いてきたソウルの住宅供給政策について、内容と質の面でも斬新かつ多様な転換を試みています。 今まで23万戸(6.5%、総住宅数354万戸対比)を供給した公共賃貸住宅は、OECD国家の平均水準である10%以上の供給を実現するために、公共賃貸住宅1段階(2010~2014)の8万戸の供給に続き、新たに8万戸(2014~2018)の供給を進めています。この中で、民間賃貸2万戸は住宅協同組合や民間賃貸事業者の育成などを通じて供給しながら、車両共有型、シェアハウス、モジュラー住宅など様々な類型の賃貸住宅を開発し、供給する計画です。 また、様々な公共サービスを連動していく方向に、住宅政策のパラダイムを新しく変えています。公共賃貸住宅に入居できない次上位階層(潜在的貧困層)を対象に住居費補助支援を拡大し、住居福祉センターの運営を通じて弱者階層に対する緊急住居支援とグループホームを運営しています。このように住居福祉網を緻密に構築し、福祉死角地帯に置かれている住居弱者階層に対する支援を強化しています。 また、区庁や住民センター、福祉館、村の活動家を中心とした民官ガバナンスを通じて、村中心の地域住居ネットワークを構築し、公共賃貸に居住する人達の生活の質と住居満足度を高めています。特に、SH公社を市民とともにする住居福祉専門公共企業に転換し、専門的な住居福祉実行機関としての地位を固めています。これと同時に、賃貸人と賃借人との紛争や葛藤を解消するための賃貸借紛争調停委員会を構成し、標準住宅賃貸借契約書の使用や、専貰と月貰の転換率算定および公表などの先進的賃貸借制度を導入し、住居の権利の保護にも力を入れています。 実際に、ソウルをはじめ、東アジアの多くの大都市が圧縮的な近代化と高度成長を経験しました。特に、70~80年代に高度成長期が生んだ古い建物は、日々増えています。修繕、補修、管理、維持する再生の重要性が高まっています。したがって、ソウル市は量的成長と物理的な開発の時代から脱皮し、都市庶民の生活の基盤を守り、持続可能な都市と市民生活を実現し、ともに暮らしていける都市を作るための都市再生に、市政を集中していきます。開発から再生を通じた記憶の保全、ランドマークづくりから連帯を通じた共有の価値を、住居と都市計画で見せていきます。「私たちが都市をつくるが、その都市は私たちの社会をつくる」という言葉のように、新しい時代を切り開くパラダイムシフトを住居と都市計画で見せていきます。 その地で、その家で、その村で、その町で、その地域で暮らしている市民一人一人の生活を理解し、共感する都市再生を実践します。人が中心になり、共同体が息づく共生と保存の都市再生を実現していきます。地域の歴史や文化資源を保存して活用し、経済・社会・文化・安全を包括する新しい100年、200年を切り開く統合再生の道へと進んでいきます。 本日この場が東アジア各国の住宅政策を共有し、創造的かつ先進的な提案を通じて、人間の住居尊厳性を高める有意義な場となることを願っております。同時に、ソウル市の都市再生政策が歩むべき方向性を新たに見出す契機になることも期待しています。皆様の活発な討論を、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
SMG 900

青い地球、グリーン未来のための アジアの連帯

2015 グリーンアジアフォーラム晩餐会 日付 2015年5月12日 | 場所 ソウルプレスセンター国際会議場 こんにちは。お会いできて嬉しいです。ソウル特別市長パク・ウォンスンと申します。アジアの気候変動とエネルギー転換を一緒に悩んで対応するために、ここソウルまでお越しいただいた12ヵ国の世界環境リーダーの皆様を、心より歓迎いたします。午前から行われたフォーラムにご一緒したかったのですが、事前に組まれたスケジュールがあったのでこうして午後の晩餐会から参加することになり、非常に残念に思います。 環境は、どんな社会・経済的問題よりも、様々な主体間の協力が必要な分野です。この4月にソウルで開かれた、環境分野において世界最大規模の都市間機構であるイクレイ世界都市気候環境総会に参加した87の加盟国、1,200の都市、2,000人以上の市長と都市の代表、国際機構関係者、著名な学者たちが声を一つにして強調したのも、まさにガバナンスの構築でした。 ソウルは今回の総会を通じて、世界都市が連携して様々な主体がともに地球全体の課題の解決に乗り出すという趣旨で、各都市の気候変動対応のガイドラインの役割を果たす、ソウル宣言文を採択しました。ソウル宣言文は、気候変動対応の主役として地方政府の役割と、持続可能な都市の未来を作るのに優先的に実践しなければならない戦略を盛り込んでおり、市民たちと市民団体、NGOの努力に重要な証として残るでしょう。 また、総会期間中に開かれた市長フォーラムでは、モントリオールやパリなど35の都市が新たに参加を公表して、市長協定の拡散を主導していき、各都市の具体的な温室効果ガスの削減目標の策定と履行を促す、ソウルアクションプランを発表する成果を収めました。市長協定は、昨年国連気候変動サミットでパン・ギムン事務総長の支持のもと、ICLEI、C40、UCLGが共同で発表した合意文として、国家の温室効果ガス削減努力を補完しようとする、各都市の自主的な削減の意志が込められています。 このような一連の努力を実質的な成果につなげるには、各地域の地方政府と市民社会、市民たちとの協力が何より重要ですが、市民団体と学界が協力して長い間精魂込めて作ったソウルの約束は、二酸化炭素の排出量を2005年比2020年までに25%、30年までには40%減らすという目標を含め、11分野で気候変動の対応を実践に移そうとする1千万人のソウル市民の意志が込められています。 すでにソウルは、2012年から開始した「原発一基削減」事業を通じて市民たちの生活パターンを変え、新再生エネルギー生産を拡大するなどの努力を行い、原発一基の発電量に該当する563万トンの二酸化炭素排出を削減する成果を収めました。そして今は、ソウルの電力自給率を20%まで引き上げることを目標に、原発一基削減第2段階である「エネルギー生活都市、ソウル」のために、1千万人の市民たちとともにさらに努力しています。 私はイクレイ(ICLEI)会長として、地方政府、市民団体、市民たちがともに自主的に努力し、成し遂げた意味深い成果をすべてまとめて、12月にパリの締約国総会で発信しようと思いますが、これは交渉当事国である各国にとって、温室効果ガス削減など気候変動へのより積極的な対応を促す、大きな力となるでしょう。 かけがえのない地球を守るために、私たちは皆で力を一つにしなければなりません。私たちの先祖から地球を受け継いだように、私たちも子孫たちに地球を受け渡さなければなりません。今日の集会で始まった私たちの友情が、グリーンアジアに向かって共同の環境問題解決のための社会的責任を強化し、お互いの信頼と協力をもとにより堅固な連帯を作っていく礎になってほしいです。皆様、一緒に見る夢は現実になります。ありがとうございました。
SMG 852

最も安全かつきめ細かい 福祉生態系を構築します。

「訪問する洞住民センター」、ともにする協約式&洞長リーダー教育 日付 2015年5月12日 | 場所 ソウル市庁大会議室 こんにちは。皆様、お会いできて嬉しいです。皆様の同僚、パク・ウォンスンと申します。「訪問する洞住民センター」、ともにする協約式と洞長リーダー教育にご出席いただきました総括建築家のスン・ヒョサンさんをはじめ、建築家の皆様ならびソンドン(城東)区長、ソンプク(城北)区長、トボン(道峰)区長、クムチョン(衿川)区長、そして79名の洞長に心より感謝申し上げます。本日、「訪問する洞住民センター」の第一歩となる協約式を行うことができ、大変嬉しく思っております。現在、ソウル市と保健福祉部が、普遍的な福祉のために様々な福祉サービスを行っているにもかからわず、2014年2月ソンパ(松坡)区で発生した母子3人無理心中事件をはじめ、同年10月チャンアン(長安)洞で一人暮らしの高齢者が自殺するなど、何ともやるせない事件が相次いでいます。 無償教育及び基礎年金の全面拡大やソウル型基礎保障制度の施行などで福祉業務や福祉予算が急増し、洞住民センターに全ての福祉業務が集中したことで、洞住民センターの肝心な役割である福祉サービスが停滞しています。また、業務過重による福祉職業務員の相次ぐ自殺など、残念な事件もありました。 福祉予算や福祉業務が急増していますが、これまでサービスが疎かになった理由は、社会福祉に係る人員が足りず、疎外された貧困家庭を訪問する、サービスを受ける側を中心とした福祉行政が行われなかったからです。そこでソウル市は、どうすれば疎外された隣人を見つけ出し、市民の日常の中で必要な福祉サービスを受けることができるか、どうすれば我々民族固有の分かち合い文化や地域共同体文化を回復させることができるかについて、長い間悩んできました。 悩みに悩んだ末に見つけ出した答えは、非常に近いところにありました。それはまさに、常に住民の一番近いところで常に生活をともにしてきた洞住民センターとそこで働く人々が、この問題を解決できるカギであることに気付きました。これから洞住民センターは、単純な行政の空間を超え、住民との意思疎通を図りながら、より良い未来へ進むための希望と夢の場でなければなりません。 そのため、「ともにある協約」の推進は国内の優秀な建築家らが集まり、住民コミュニティーと福祉中心の新しい洞住民センターのモデルを提示する、貴重なきっかけとなると思います。本日の協約を通じて今後、洞住民センターの設計に関連した全ての建築工事において、行政と建築家が相互尊重と信頼に基づき、協力していくことになると思います。 訪問する洞住民センターの中核となるのは、まさに人です。その中でもこの事業の成否のカギをにぎるのは、まさにこの場にお集まりの1段階79名の洞長の皆様です。皆様は、我々職員のリーダーであり、洞を変えていく担い手です。洞長がまず変わらなければ、洞職員も変わりません。洞職員が変わらなければ、住民の生活も良くなるはずがありません。 私は、自分自身に、また我々全員にもう一度問いたいです。我々は果たして住民の要望にきちんと応えているのか、前とは違う変化の道を歩んでいるのかと。たとえ短い教育時間であっても、一千万人のソウル市民の幸せを見つけるために大海原を航海する大きな船の船長になったつもりで、自ら答えを探してみる貴重なきっかけとなればと思います。 行政の最前線で現場の声を聞き、走りまわりながら、直接政策を実施する洞長の皆様のご苦労はお察しいたします。住民に歓迎されることもあれば、非難されることもあるでしょう。また、住民の自宅に出向き心を開いてもらうことが容易でないということも、誰より私自身が良く知っています。苦しんでいる隣人を見つけたとしても、制度的に今すぐ助けることができない場合もあると思います。洞のために、希望通り動いてくれる住民が一人もいない場合もあると思います。 それでも、洞長の皆様には協力していただきたいです。福祉対象者の把握はもちろん、町の民間資源をくまなく調査する地域調査員となり、民間福祉機関だけではなく、地域の郷友会や人の助けになりたいと思っている方々を、全員知っておいていただきたいです。福祉対象者と民間資源をつなぐことがこの事業の中核であり、また洞長の皆様にその役割を果たしていただく必要があるからです。 スウェーデンやフィンランドのように、所得水準が高く福祉制度が行き届いている北欧型福祉と、我々の福祉とでは、基本的に置かれている現実が異なります。また、無償教育や授業料の半額化の場合、政治と経済論理がぶつかり合って我々社会の大きな争点となり、葛藤をもたらしました。(昨年、スウェーデンの1人当たりのGDPは、5万9,700ドルで、韓国の2万5,900ドルの2倍であり、韓国の福祉財政支出が2000年代以降急増したにもかかわらず、OECD加盟国に比べてまだ半分にも達していません) 区長ならび洞長、そして建築家の皆様! 我々がともにつくっていく「訪問する洞住民センター」の目標は、住民一人ひとりのニーズに合った福祉を実現し、人と人でつながる最も安全かつきめ細かい福祉生態系を構築することです。 私は、それがソウルの「最も偉大なインフラ」を整備することだと思います。偉大なことは、決して一人で成し遂げることはできません。お互いに協力し調和をなすときこそ、個々人の能力を合わせたときより、より大きな力を発揮することができます。 ソウルをより豊かで美しくするためには、公共の力だけではなく、音楽家や詩人のような芸術家や様々な分野の学者、またこの場にお集まりの建築家の皆様のように、自分の分野に精通した専門家と市民の皆様の積極的な参加が必要です。ソウル市は今後、市民や行政、民間の専門家がともに協力し、ソウルをより安全かつきめ細かい福祉がしっかりと行き届く都市にしてまいります。 愚問賢答という諺は、皆様ご存じでしょう。その一般的な意味とは異なり、ソウル市では「我々の問題は、現場にその答えがある」という意味で使われています。訪問する洞住民センターは、100を投資して1,000を得なければなりません。制度的な福祉は、100を投資して100を得ますが、「訪問する洞住民センター」はともに分かち合う隣人が一人二人増えていき、町と福祉生態系が整備されれば、100を投資して1,000、いや10,000を得ることもできます。 我々が望む町共同体と福祉生態系の整備は、一人二人の福祉プランナーや町役場の職員が一人で頑張っても不可能です。町と福祉に対する洞長の理解と協力があってこそ、初めて実現することができます。洞長は地域住民の福祉と町の生態系を良く理解し、職員と住民を励まし、地域資源を調査し、その力を結集して組織化できる能力を持っていなければなりません。洞長の皆様、私もできる限り協力しますので、自信を持って取り組んでください。 本日の協約式と教育は、新しい洞住民センターの基礎を固め、我々の決意と覚悟を新たにする重要な出発点になると思います。本日という日が、行政と民間がともに、そして現場で住民と十分な意思疎通を図り、信頼を築いていくきっかけとなればと思います。皆様が変われば、ソウルも変わります。ソウルが変われば、大韓民国が変わります。私は本日この場にお集まりいただきました区長ならび洞長、そして建築家の皆様の偉大な力を信じております。皆様、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
SMG 934

ソウルの長男として より熱心に親孝行するソウルになります。

第43回父母の日記念式 日付 2015年5月8日 | 場所 ソウル市庁多目的ホール 尊敬する高齢者の皆様! こんにちは。皆様の長男的存在、パク・ウォンスンと申します。本日は父母の日です。世界で最も美しく温和な顔を持つ、父親と母親の日でございます。本日の父母の日を迎え、ソウル市の両親、私の両親である高齢者の皆様をお招きして記念式典を行うことができ、大変嬉しく思います。 本日の記念すべき日にご光来いただいた大韓老人会ソウル市連合会のキム・ソンホン会長をはじめ、高齢者の皆様、そして内外からのご来賓の皆様、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。 何より厳しい環境の中でも、親孝行を自ら実践していらっしゃる受賞者の皆様にも、尊敬と感謝の意を表したいと思います。認知症を患っている95歳の高齢の姑と夫に文句ひとつも言わずに献身的に尽くして、地域住民に深い感動を与えていらっしゃる親思いの方、病気の夫を介護しながら敬老堂会長として自分より厳しい環境にいる高齢者が働けるように支援された立派な方、社会から疎外された高齢者のためにボランティア活動に積極的に参加し、高齢者に楽しさと暖かさを伝えてくださった方々、本日受賞された方々のエピソード一つ一つが、我々に大きな感動と喜びを与えています。皆様の善行は、我々社会の模範となり、お手本となると思います。 高齢者の皆様、私は本日白いカーネーションを胸につけています。白いカーネーションは、亡くなった親を永遠に愛するという子の心を表すといいます。 父は人に迷惑をかけてはいけないと正直さを教えてくれましたし、母は貯えなど全くない貧乏な家に嫁ぎ、身を粉にして働きながら子どもに尽くしてくれました。農夫は空晴れば土を耕すものだといいつつ、朝早くから夜遅くまで働いた父、母は、「自分が食べるときは、他の人も食べているかを気遣え」といい、いつも物乞いには食べ物を分け与えていました。 父親、母親という名前は、この世で最も美しいものだと思います。考えるだけで暖かくて力となる、果てしない愛と献身を意味するものであり、我々の存在と人生の源です。 残念ながら私の両親は亡くなりましたが、今、私には多くの親がいます。それはまさに、ここにいらっしゃる高齢者の皆様です。これからは私が皆様の長男的存在となり、皆様方を私の父だと思って尽くしていきたいと思います。 何より、高齢者の方々は貧しさや苦難を汗と涙で乗り越え、本日の大韓民国を築いてこられました。身を粉にして働き、大韓民国を豊かな国に成長させ、子どもの教育にも熱心に取り組んでこられました。高齢者の汗と涙があったからこそ、今の大韓民国があると思います。 尊敬する高齢者の皆様、内外からのご来賓の皆様、しかし、我々社会の現実はどうでしょうか。口にするのもはばかれる、恥ずかしい現実が我々の前に横たわっています。「高齢者貧困率」はOECD加盟国の中でも最上位を占めており、「高齢者自殺率」もまたしかりです。大韓民国高齢者2人のうち、一人は貧困と孤独に苦しんでいます。国を発展させ、子どもを養うために若い頃から苦労してこられた高齢者の暮らしが不幸な社会は、決して希望のある社会、良い社会ではありません。 高齢者が幸せで、高齢者が尊敬され、高齢者が尊厳のある生活を営める社会こそ、本当に住みやすい社会です。そこでソウル市は、高齢者が幸せで快適な暮らしや明るく健康な老後を送ることができるよう、できる限りの最善の努力を尽くしていくことをお約束申し上げます。 何より、高齢者に最も力となる最高の福祉は、まさに高齢者に働き口を提供することだと思います。そこでソウル市は、今年高齢者向け公共雇用を、昨年より3千件増の5万件創出し、2018年までに8万件の雇用を創出する計画です。このような雇用の増加は高齢者の経済的自立と社会活動につながり、高齢者を貧困と孤独から救ってくれると思います。皆様、働き口が増えるといいですよね。 ソウル市は、高齢者の健康で心安らかな老後、尊厳と品格のある暮らしを支えるために努力しております。ソウル市が施行する公共住宅団地に療養施設を追加設置し、一人暮らしの高齢者のためのワンルーム型賃貸住宅を拡充していく所存ですが、この計画が実現すれば、高齢者の大きな悩みである住居問題と療養施設の不足を解決できると思います。高齢者の皆様、これで悩みが一つ解決されますよね。 また、ソウル市は高齢者の健康増進への取り組みも行っております。高齢者や家族を苦しめる認知症の方への支援も広げていますが、認知症検査率を40%から45%に引き上げ、初期検査を通じて認知症予防や管理も強化していきたいと思います。軽度の認知症患者のために、脳活性化教室5か所を拡充する計画で、2018年までにデイケアセンター100ヵ所、公共老人療養施設30か所を追加造成して、認知症の専門療養施設を拡充してまいります。皆様、これで認知症の悩みが少し減りましたね。 また、今年7月から施行される「訪問福祉」は、高齢者の強い味方となると思います。社会福祉士や訪問看護師が、一人暮らしの高齢者の自宅を訪問し、話し相手になったり、体調など健康にも気遣ったり、しっかりとお手伝いする仕組みです。皆様、息子や娘のような福祉士や看護師の訪問、喜んでいただけますよね。 高齢者の雇用拡大や住居問題の解決、高齢者の福祉と健康増進、療養施設の拡充の取り組み以外にも、ソウル市は高齢者の活力のある暮らしを支えるため、様々な文化活動プログラムも拡大しています。 ソウル市は、高齢者が多く集まるチョンミョ(宗廟)とタプコル(塔谷)公園周辺を歴史と伝統が息づく「高齢者文化に特化した通り」に変えていく計画です。今後、チョンミョとタプコル公園は、高齢者が行きやすくて楽しい環境に改善されます。また、高齢者が手ごろな値段で食べられる食べ物や懐かしの映画、公演などを自由に楽しめる空間へと変わっていきます。まさに高齢者のための「高齢者特区」として生まれ変わるのです。 ソウル市は、高齢者の第二の家である老人福祉館にも多彩な文化活動を支援しています。大規模な老人福祉館32ヵ所以外にも小規模の老親福祉センターを毎年拡充していく計画です。また、敬老堂を地域住民とともに利用できる開放型の敬老堂にし、100名の敬老堂コーディネーターが高齢者をサポートします。皆様、ソウル市が高齢者のために全力で取り組んいること、お分かりになりますよね。 しかし、ソウル市はまだまだ不十分なところがたくさんあると思っております。その不十分なところは、これから一つずつ実践して埋めていきたいと思います。 尊敬する高齢者の皆様、内外からのご来賓の皆様、今後ソウル市は、「親心」と「子の心」、この二つの心でソウル市を運営してまいります。「親心」は、全てを与えてあげたいという心、愛と献身の心です。「子の心」は、全てを敬い、尽くす心、尊敬と奉仕の心だと思います。ソウル市は常に「親心」と「子の心」で市民に接する所存でございます。そして高齢者のために力を尽くしてまいります。 本日、私はとても嬉しいです。亡くなった私の両親の代わりに、多くのソウル市の高齢者の方々が、私の両親になってくれたからでございます。私が胸につけているこの白いカーネーションを喜んで受け取ってくれる、私の父と母も、天国で大変嬉しい気持ちになっていると思います。 高齢者の皆様、私とソウル市が、皆様の子となってさらに尽くしてまいります。親孝行するソウル市、ソウルの長男を見守っていてください。末永い健康とご多幸をお祈りしております! 尊敬します。愛しています。ありがとうございました。
SMG 1,024

「オズの魔法使い」のように 子どもたちの夢を支えます。

第93回子どもの日記念行事 日付 2015年5月5日| 場所 ソウル市庁多目的ホール 皆さん、こんにちは。暖かい心の持ち主であるブリキの木こり、パク・ウォンスンと申します。皆さんとともに童話の中に出てくるおとぎの国「オズ」に行きたいという気持ちで、ブリキの木こりの仮面をつけてみましたが、いかがでしょうか。私にかなり似合ってますよね。「オズの魔法使い」でドロシーを愛するブリキのように、私も皆さんを心から愛しています。皆さん、私の愛を受け取ってくれますよね。 愛する皆さん、そして尊敬する保護者の皆様、お会いできて嬉しいです。今日は第93回目の子どもの日です。心からお慶び申し上げますとともに、今日一日が、一際楽しく幸せな子どもの世界となりますようお祈り申し上げます。 先ほど、ソウル特別市子ども賞と青少年賞を受賞した皆さん、心からお祝い申し上げます。立派な子どもに育てられた保護者の皆様にもお慶び申し上げるとともに、御礼申し上げます。また、皆さんが「夢のツリー」に書き込んだ夢について話し合いましたが、私は皆さんのこのような様々な夢が叶う日が来ることを願っております。なので私の夢は、皆さんの夢を実現させることです。皆さんが夢を実現できるように、私が傍で応援し、力になっていきたいと思います。 今日のこの場には、厳しい環境の中でもあきらめずに夢に向かって努力する人、不自由な体にもかかわらず希望を持って前向きに生きる人、自分のことより周りを気遣い常に他人に奉仕する人、自分の得意なことを磨き将来の科学者を夢見る人など、非常に素晴らしく、心暖かく、夢のために頑張っているお子様たちが集まりました。 私も皆さんのような年頃から「夢」がありましたが、夢は変わっていくものです。子どもの頃には「詩人」になるのが夢でした。詩人の目で世の中をもう少し明るく、美しく描いてみたいという夢がありました。大人になるにつれて、我々の社会で弱い立場にある方々を守る「人権派弁護士」になりたいと思い、実際長い間、人権派弁護士として活動しました。また、それ以降は我々が住むこの社会をもう少し美しく幸せなものにしたいという夢を抱き、市民運動に参加しました。「市民運動家」として活動しながら、我々社会に幸せな変化をもたらすために頑張りました。そして今、このように「ソウル市長」となり、皆さんをはじめ、一千万人の市民の夢と幸せのために頑張っております。今日、この場に立ってみますと、ソウル市長になって本当に良かったと思います。この場にいなければ、皆さんの澄んだ目や、皆さんの澄んだ目から伝わる輝かしい希望の夢を見ることはできなかったでしょう。 皆さんも私がソウル市長になって良かったと思いますよね。皆さん、今心に抱いている夢に向かって突き進んでください。現実が厳しく辛いものであっても、夢をあきらめないでください。そしてともに夢に向かって頑張ってください。お母さんやお父さん、友達とともに夢に向かって頑張ってください。夢と夢が集まれば、いつかは必ず皆さんが望む夢を実現できると思います。 ソウル市も皆さんの夢を実現させるために頑張っています。特に皆さんが健康で幸せに成長できるよう、より良い環境づくりに取り組んでいます。 そこで週に5日間は学校で勉強し、休みの週末を活用して、単純に「遊ぶ土曜日」ではなく「驚く土曜日」にしようと、ソウルの様々なところで設けられた色んな空間で友達と遊び体験できる、多彩な文化プログラムを行っています。 また、ソウル市は皆さんの遊び場をより安全で、冒険心を育み、創造性あふれる場に変えるために努力しています。「蜘蛛の糸を操るスパイダーマンのような動きができる遊び場」や「迷路でかくれんぼができる遊び場」、「空を飛ぶ気分を味わえる遊び場」など、皆さんが本当に楽しめる空間をつくっていきます。また、「訪問遊び場」を企画して直接遊び場を皆さんのところに持って出向く予定です。この遊び場は、最初から最後まで皆さんの意見を取り入れ、皆さんの要望に沿った遊び場を皆さんとともにつくったという意味で大きな意義を持ちます。皆さん、いかがですか? 楽しみですよね? ソウル市は今後も「オズの魔法使い」のように、皆さんの夢を支えていきます。カカシには「脳」を、ブリキの木こりには「心」を、ライオンには「勇気」を与えたオズの魔法使いのように、ソウル市は皆さんの夢を全力でサポートしてまいります。「家に子どもがいないのは、地球に太陽がないのと同じだ」というイギリスの諺がありますが、私もまさに皆さんが地球にとっての「太陽」の存在だと思います。皆さんこそ、この世にいなければならない、最も輝く生命体、最も尊い存在です。皆さん、今日一日、自由に遊び、多いに楽しんでいってください。5月5日だけではなく、365日が子どもの日となるよう、ソウル市も最善を尽くしてまいります。子ども達が安全で幸せに暮らせるソウルをともにつくっていきましょう。皆さん、愛しています。ありがとうございました。
SMG 1,053

「社会は夢を抱く人々のものです」

青春フェスティバル講演 日付 2015年5月10日 | 場所 ソウルワールドカップ競技場 皆様、こんにちは。お会いすることができて嬉しいです。学生の皆さん、「ソウルの巨大塵」パク・ウォンスンです。本日「私は宇宙の巨大塵だ、青春フェスティバル」で、多くの青年の皆様とお会いすることができて大変嬉しく、光栄に思っております。 皆様、宇宙の星はどのように誕生したかご存知ですよね? 宇宙に浮遊する塵と塵が集まって「星」になるそうですが、皆様は「星」といえば何が思い浮かびますか。 私はまず、サン=テグジュペリの小説、『星の王子さま』が思い浮かびます。小さな星から来た王子さまの純粋で澄んだ魂が自らの価値観や言動を振り返らせて、私たちの人生を省察させるほどの感動や共鳴を与えてくれるからです。特に、「砂漠が美しいのは、砂漠のどこかに井戸が隠されているからだ」という言葉が思い出されます。『星の王子さま』は、実は大人のための童話です。年を取れば取るほど、私たちは子供の時の澄んだ魂と青年期の純粋な心を失われがちです。その時、私は『星の王子さま』を再読しながら、王子さまの雪のような純粋で素直な心を振り返ってみます。 「星」と言えば、もう一つ思い浮かぶものがあります。ドラマ「星から来たあなた」です。このドラマの主人公はチョン・ソンイ(チョン・ジヒョン)ですよね? ト・ミンジュン(キム・スヒョン)でしたでしょうか? とにかく、「星」から来たト・ミンジュンという人物は、純粋で魅力的な青年です。一人の女性を愛して、守ってあげたいという献身的な心が本当に美しいです。私たちの心の中にある「星」は、このように私たちを純粋で美しくさせるとともに、暗い夜空を輝かす存在です。 ところで、これらの星は宇宙を漂う塵と塵が集まり、調和し融合されながらできるという事実は、私たちにいろんなことを考えさせてくれます。皆様、実は私も「星から来たあなた」ですが、どの星から来たのかご存知ですか? ソウル特「別(韓国語で「星:ピョル」と発音が同じ)」市から来ました。 実は、私は皆さんに深くお辞儀をし謝罪して講演を始めようと思いました。私のような既成世代(一世代前)の大人たちが誤った結果、輝いて美しい人生を楽しむべき皆様が塵のように浮遊するのを見ると、非常に心が重苦しく辛いです。 人々は、私が歩んできた道と今の私の姿だけを見て「成功した」と言いますが、私はそう思いません。世俗的な目で見ると成功したとも言えますが、私は決して自分が成功したとは思いません。考えてみてください。もし私が歩んできた道、私が市民社会で我が社会の革新のために試みてきた多くのことが「成功」していれば、今のような社会になっていたのでしょうか。青年の皆様が、今のように苦しい生活を送っていたのでしょうか。したがって、私は決して私が成功したと言えません。そして、私は常に新しい夢を抱いています。私が抱く夢は、今の社会とは少し違う、「もう一つの社会」をともに作っていくことです。みんながともに働き、ともに楽しみ、ともに幸せな社会を作るという夢です。 夢の話になったので、私が幼い時から抱いてきた夢について、少しお話しさせていただきます。「また自慢話じゃないか?」、「気休めじゃないか?」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、私は生活する上でお互いの知恵と経験を共有すれば、より良い社会をともに作っていくことができると信じています。 私は、キョンサンナム(慶尚南)道チャンニョン(昌寧)の田舎の貧困家庭で生まれました。田舎だったため学校もなく、中学校の時には近くの町にある学校まで徒歩で通いました。往復30里(約12km)の距離でした。実は、勉強は中学校の時から始めましたが、当時勉強に熱心だった理由は、農村で家族のために仕事ばかりをしていた両親を、少しでも喜ばせるためでした。 しかし、私は高校入学の時に希望高校に落ち、浪人しました。その後、トランク一つで10時間以上の夜行列車に乗り、ソウルに上京しました。ソウルでは「巨大塵」のように、身動きせず黙々と一生懸命勉強しました。読書室では1ヵ月間靴下も全く履き替えず勉強ばかりしていたら、垢で足の裏が白くなり、感覚がなくなってしまったこともあります。 結局、高校には入学しましたが、高校3年生の時にはあいにく結核性胸膜炎のため志望大学に落ち、また浪人しました。その後大学に入学したのですが、本当に嬉しかったです。しかし、喜びもつかの間でした。入学してから3ヵ月が経った頃、女子大学生と合コンもしながらも、当時は非常時局でしたのでデモにも参加していたのですが、5月のある日、デモをした理由で当局に逮捕されました。刑務所にも入り、学校からは除籍されました。当時、私は自分を恨みました。なんでこんなについてないのかと・・・ しかし、刑務所に入ると、思わずに幸運がやってきました。刑務所はまるで「学校」のようでした。完全に勉学の雰囲気の中で、多くの本を読むことができました。『聖書』をはじめ、キム・ドンりの『巫女図』のような小説やマルクーゼの『理性と革命』のような社会科学書籍も読みました。その中でも、ドイツの法学者であるルドルフ・フォン・イェーリングの『権利のための闘争』は、20代の私に多くのインスピレーションと教訓をくれました。「権利の上に眠る者は、保護に値せず」という言葉や、「闘争の中でこそ権利を見出すべし」という言葉、「法の目的は平和であり、それに達する手段は闘争である」という言葉など、イェーリングが残した名言は、「参加」と「連帯」の重要性を教えてくれました。 「刑務所からの読書」は、後日私が法律家になるために司法試験の勉強をはじめ、その後人権弁護士になり、市民運動家として多くの人々の権利を代弁する人生へと導いてくれました。若い時の本と読書、つまり人生の先輩たちから知恵と経験を学び取ったことで、どのような人生を送るのか、どのような人生が良い人生なのかについて考えるようになり、私の人生を自ら決定し行動に移させてくれた、人生の羅針盤のような存在、灯台のような存在になりました。 その後も迷いや混乱、孤独で苦難な時間が、私の20代の大半を占めました。振り返ってみれば、当時の私が負けずに乗り越えてこられたのは、「夢」を失わずにその「夢」を育んできたからだと思います。 何よりも私は、先輩たちの「単なる成功者になるより、真に価値のある人間になるよう努力すべきだ」という言葉や、「地位より重要なのは、どのような仕事をやり遂げ、どのような仕事をするのかだ」という言葉を信じて、私はどのような仕事をすべきなのか、価値のある仕事は何かを、最優先に考えてきました。 その後、様々な職業を体験し、きつくて人から敬遠される仕事に人生の青春を捧げました。例えば、前途有望な検事の仕事を辞めて、人権弁護士の道を選んだことや、韓国では未開の領域だった市民社会団体で、市民運動家として寂しく活動を行いました。ソーシャルデザイナーとして社会革新のために公益財団を設立し、我が社会と共同体を革新するために青春を捧げることができた背景には、このような信念がありました。 そして、今私はソウル市長になり、皆様とともにいます。振り返ってみれば、私が抱いてきた夢と私が歩んできた道は、今より良い社会へ向かう熱望であり、ともに幸せな「もう一つの社会」を発見し築いていきたいという旅程だったと思います。 私は今も変わらず、その道の上に立っていると思いますが、今は以前より明確で、より確実な目標を持つようになりました。皆様、市長として今の私の夢は、何だと思いますか? それは、市民の夢とともにあることです。青年の皆様の夢を実現させることです。皆様の夢に向かって、最後まで一緒に前進することです。 そのためソウル市は、青年の皆様が自由に夢を抱き、力を発揮し、想像し、挑戦できるように、皆様だけの時間と空間を設けようと努めています。ウンピョン(恩平)区にある「ソウル革新パーク」をご存知ですよね? そこには「ソウル市青年ハブ」を作り、それ以外の複数のところには「青年空間無重力地帯」を作って、青年たちがお互い協力できるようにし、新しい道を開きつつ彼らの夢を応援しています。 また、ソウル市は「青年庁(仮称)」を作って、青年の皆様が自由に食べて、働いて、会話して、睡眠を取ることができる空間(建物)を造成する計画です。さらに、自治体では初めて「ソウル市青年政策委員会」を設立し、私を含む公務員や各界の専門家、青年代表が集まって、「青年政策ビジョン」を作っています。来る7月には、青年たちがソウル市政にもっと積極的に参加できる、「ソウル青年議会」も開催するつもりです。 皆様、私たちの周辺には、厳しい環境の中でも革新的なアイデアと情熱的な行動力を発揮しながら、自分の夢を実現している青年たちがいます。特に、経済的方式から社会問題を解決する「ソーシャルベンチャー(social venture)」分野は、挑戦意識の高い青年たちが必要とされています。実際に、木を植えて森を造成しながら収益を創出する会社があります。「イ・ヒョリ森」などがそれです。ファンの方々が会社を通じて芸能人に森をプレゼントすれば、そこに木を植えて森を造成し、木が成長すればその収益金を投資者に返す仕組みです。 最近では大学生や外国人留学生などが下宿の代わりに、新築の共同住宅で生活をする「シエアハウス」形態の住宅事業も、人気を集めています。 また、我が国はIT分野に大きな潜在力があります。最近3Dプリンターを活用して様々な事業を試みる青年ベンチャー起業家が増えており、スマートフォンの普及に合わせてモノのインターネット(I.O.T:Internet of Things)など、IT分野におけるブルーオーシャン領域は、挑戦的な若い青年人材を待っています。 また、「ソウル市青年革新活動家」事業は、既存の青年インターン事業を一変させた、革新的な雇用支援事業ですが、青年たちに関する社会サービス企業、例えば共同組合や共有企業、村の企業、NPO(非営利民間団体)などが、青年たちを選抜して1年間雇用します。青年たちは、働きながら自分の能力を向上させることができます。1年後には該当企業の正社員になることもあり、友だち同士で意気投合して、新しい会社をスタートさせることもあります。 皆様、私は青年とは夢と挑戦の別称だと思っております。夢を抱いて挑戦すること、これが青年の特権だと思っています。ところで、今皆様が直面している現実は、それほど甘くはありません。環境も決して良くありません。大学入学も難しく、入学できたとしても高い授業料という問題に直面します。大学の成績や英語力、資格と経歴などのスペックを積み重ねても、就職活動に成功するのは難しい状況です。ようやく就職できたとしても、そのほとんどが非正規社員であり、相次ぐ残業や会食などで生活はかなり大変です。マイホームが難しいから結婚も諦め、出産も諦めます。未生(不完全な生活状態)が私たちの生活を苦しめています。 しかし、皆様! いくら難しくて苦難な状況だとしても、私たちは「夢」まで諦めてはいけません。 私たちには、夢を抱く権利があります。夢を実現する権利があります。幸せになる権利もあります。そのため私たちは夢を抱き、挑戦しなければなりません。皆さん、私には夢があります。皆さんの夢とともにあること、「もう一つの社会」を作っていきたいという夢です。私はこの夢を青年の皆様とともに抱き、ともに享受したいです。皆様、皆様は決して一人ではありません。本日多くの方々がお越しくださったように、皆様がともに協力し、参加し、連携していけば、不可能なことはないと思います。 ともに抱く夢は、現実になります。塵と塵が集まって、「星」になります。皆様、今隣にいるお友だちの手をつないでみてください。そして一緒に両手を挙げてみてください。塵と塵が集まりました。塵と塵が手をつなぎました。 皆様、ともに夢を抱きましょう。ともに前進していきましょう。ともに輝く星になりましょう。「ソウルの巨大塵」の私、パク・ウォンスンが皆さんの友だちになって、ともに協力していきます。ありがとうございます。愛しています。ありがとうございました。
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徹底した「備えあれば憂いなし」の精神で 安全を習慣化しましょう。

サンワンシムニ駅地下鉄追突事故から1年…「地下鉄安全対策現場点検」 日付 2015年4月30日 | 場所 ソウルメトロ本社6階政策会議室 ちょうど1年前のことだと思いますが。去年5月2日、サンワンシムニ駅の地下鉄追突事故のヒヤリとさせられる場面が、未だに脳裏に残っております。ソウルメトロ役職員の皆様、ソウル市幹部職員の皆様、これまで夜遅くまでフォローアップのために努力されてきたことを高く評価するとともに、労いのお言葉を伝えたいと思います。 この場はまさにあの日のことをしっかり胸に刻み、二度とそのようなことがないよう、徹底的に点検して備え、実践に移すことを誓い合う場でございます。私は、市民の安全より重要なものはないと思っております。安全の反対語を単純に事故だと思ってはなりません。市民の安全、幸福を守る唯一の言葉であるからです。「盗人を見て縄をなう」という諺がありますが、私は逆に何かが起こってからでも、準備はすべきだと思います。これまで様々な努力を重ねてきましたが、実行されていないことが20~30%に上ります。もちろん、費用の問題もありますが、後になって同じ事故が再び起きたとき、費用のせいにするわけにはいきません。理由の如何に関わらず、二度とこのようなことがないよう、対策を立てるべきだと思います。 最近、イ・スンシン(李舜臣)将軍に関する話が話題となっています。ドラマ『チンビロク(懲毖録)』、ご覧になっていますよね。23回戦って23回勝利を収めるとは、イ・スンシン将軍ほど偉大な英雄はいないと思います。お金がなければ環境にも恵まれず、政府からの支援もない最悪の状況の中で、一回も負けたことがありません。これは現在の私たちにも、できないことではないと思います。備えあれば憂いなし、そのためには徹底的に準備して全ての状況を自分のものにするという、そういった完ぺきな体制が整っていなければなりません。 サンワンシムニ駅の地下鉄追突事故当時、このような話をたくさん耳にしました。事故は一つ、二つのミスで起こるわけではなく、10個、20個の要因が重なって起こるものだと。ミスが積み重なって、そのような事故が発生したわけです。先ほど「ヒューマンエラー」という言葉が出ましたが、人間であるかぎり、完ぺきな人はいません。私が事故の1ヵ月前にソウルメトロを訪ねたときも、安全だと聞きました。しかし、実際には事故が起こってしまいました。そのため、二重、三重、五重、十重の備えが必要だと思います。一つのミスがあったとしても、すぐ事故になるものではないからです。 そこで、システムの整備が不可欠だと思います。様々な改善を行っておりますが、今回議会では運賃引上げに関する議論もありました。もし運賃引上げが実現すれば、そこから得る収益のほとんどを、まず「安全措置10大改善方策」のうち、費用の問題でできなかったことに直ちに投入して、先ほど60%とおっしゃった安全度を、100%にしていただきたいと思います。 メトロの職員たちも最悪の状況で、また劣悪な環境の中で最善を尽くしていると思います。一日に何千回、何万回地下鉄が行き来する中で、何の事故も起きず一日が過ぎると、ほっとして胸をなでおろします。皆様も同じ気持ちでしょうね。考えてみればそれは奇跡のようなもので、仕事に一生懸命に取り組んでいることを意味します。問題は、日ごろから頑張って劣悪な環境の中でも献身的に仕事に臨んでいても、一回の事故で全てが台無しになりかねないということです。いくら自分を犠牲にして献身的に仕事をしていても、たった一回の事故、それを防ぐことができなければ、全ての努力が水泡に帰すということを念頭に置き、一回の事故も起こらないように、万全を期すことをお願い申し上げます。ありがとうございました。
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ICLEI会長就任のご挨拶

ICLEI会長就任に際して掲げる3つの中核ビジョンと役割 1) 世界の各都市‐地方自治体間の共有・協力・連携強化 2) 都市の温室効果ガス削減目標及び具体的な実行計画の国際社会への発信 3) ソウル市のブランドイメージと持続可能な発展のノウハウの共有 ○ ICLEI加盟都市の市長団の皆様、こんにちは。ICLEI会長のソウル特別市市長パク・ウォンスンです。ソウル市はここ数日間で春の花が咲き、すっかり春らしくなりました。黄色いレンギョウは満開で、木蓮も花びらをちらつかせています。 ○ また、美しい桜が街の通りを薄いピンク色に染めています。蜂が飛び交い、鳥がさえずっています。太陽と風の街、木と花、鳥と蜂、そして自然と人の街… ○ これが現在のソウル市の風景です。これが我が街の風景であり、地球の風景です。これからも地球は永遠に存続しなければならず、街も永遠でなければなりません。 ○ 私たちは、先祖から受け継いだこの美しく生命力あふれる青い星を、ありのままの姿で後世に残さなければなりません。私たちは本日、この青くて美しい星、地球を守るためにこの場に集いました。ですから、私は皆様こそ地球を守る人だと思います。 ○ 本日、ソウル市長の私をICLEI会長に選んで下さったことに心より感謝申し上げます。同時に、今年で25年目を迎えるICLEIの第9回世界総会がここソウル市で開催されることを大変嬉しく思います。 ○ 私は本日、皆様よりICLEIのリーダーシップをとれという使命を与えられました。1千都市以上が加盟するICLEIの会長という大きな責任を感じる一方、全力を尽くして取り組めば、やりがいと誇りを感じることができると思っています。 ○ 皆様とともに地球の再生と保全に全力を尽くして取り組んでまいります。 ○ 私たちは、私たちの街の輝かしい未来を築くためにこの場に集いました。私は本日この場に集った私たちの絆と責任、友情と連帯が、私たちの街と暮らしをより幸せにしてくれると確信します。そう思いませんか、皆様。 ○ 敬愛なる加盟都市代表団の皆様。世界は今、都市の時代を迎えようとしています。国境を越えて都市と都市、地域と地域、人と人が実質的なコミュニケーション、交流、協力を行う時代となったのです。 ○ 地球運命共同体の時代を迎えた今、一都市の問題は、その国、その都市だけの問題ではなくなったのです。 ○ ソウル市、ベルリン、北京、ニューヨークが今抱えている問題は、都市や国という垣根を越えて世界中の全ての人が取り組むべき地球レベルの課題なのです。 ○ そうした理由から、ソウル市と北京は共同で大気汚染問題に取り組み、昨年9月にはソウル市や北京、東京都など13都市の代表がニューヨークに集まり、各都市の大気汚染物質の削減目標を掲げ、共同で対応していくという共同宣言を発表しました。 ○ 「大統領は原則を述べ、市長はゴミを拾う」といわれますが、都市の問題は都市が、そして都市の首長である市長が主導的に解決していかなければなりません。 ○ 都市の問題は、いかなるイデオロギーや政治的見解よりも、市民の生活に最も必要なことを、実用的な方法で解決しなければならないからです。 ○ 私はその中心にICLEIがあると考えます。 ○ 親愛なる加盟都市代表団の皆様。ICLEIが発足して今年で25年目となりました。世界最大の地方自治体ネットワークとして、各都市の首長の連携強化と国際社会への自治体の声の発信、そして地方自治体の役割強化にICLEIが取り組んできたことを私は十分認識しています。 ○ 世界各都市が互いに支え合って発展するためには、新たなビジョンを描く必要があります。私はICLEI会長として、地球共同体と世界市民、そしてICLEI加盟都市のビジョン実現に向けて皆様とともに前進してまいりたいと思います。 ○ まず、世界の都市‐地方自治体間の共有、協力、連携をさらに強化してまいります。 ○ これまで、国がイデオロギーの強化や国防・愛国心の強調に力を入れてきたとすれば、都市は気候変動問題に積極的に対応するとともに、市民の住宅と公共交通機関の問題の解決に積極的に取り組んできました。 ○ 21世紀に入り、国よりも都市の価値のほうが大きくなったという世界的な学者らの主張が大きな注目を集めています。著名な政治学者のベンジャミン・バーバー(Benjamin Barber)氏は、著書『なぜ市長が世界を治めるべきか』で、国境を越えた都市間の連携を提案しています。 ○ 現代において、気候変動や貧困、生態系の破壊といった深刻かつ危険な問題に国はまったく対応できておらず、このような問題を解決できるのは、都市、そして都市運営に責任を持つ首長だと彼は主張しています。 ○ 「地球の生命、未来世代の運命」のカギを握るのは、各地方自治体と都市が主導する革新的な環境プログラムの開発と活発な交流だと私は確信します。 ○ 世界は今、そしてこれから30年以上、人類史上類を見ない地球レベルの都市化が進んでいくでしょう。驚くべきはその速さと規模です。 ○...   Read more
SMG 1,978

労働尊重特別市、ソウル

「労働政策基本計画樹立」発表記者説明会 日付 2015年4月29日 | 場所 ソウル市庁ブリーフィングルーム こんにちは。今回125周年世界労働節を迎え、ソウル労働政策基本計画である「労働尊重特別市、ソウル」を発表することになりました。ソウル市政で、「労働」という言葉はまだ馴染みのない難しいテーマです。それにもかかわらず、ソウル市民の労働権を保護し労働政策を展開することは、ソウル市長の私とソウル市政にとって非常に重要な責務だと思っております。 それでは労働の現状と労働推進戦略、ソウルの未来についてお話しさせていただきます。まず、今の私たちの姿です。皆様、労働者は誰でしょうか?私たちの周辺をご覧ください。皆様を含めて全員が労働者です。私の家族も、友達も、記者の皆様も、代弁人室の職員たちも全員が労働者です。 私たちはこの後昼食に行く時にも多くの労働者に出会います。まさにこれが、ソウル市が労働環境を振り返って見なければならない理由です。また多くの専門家が、労働の質を高めることは長期的な観点から労働者の福祉はもちろん、何よりも経済の生産性を高めることに寄与すると指摘しています。その一方、労働環境の現状に対しては否定的な診断をしています。それでは、現在のソウルの労働市場の状況はどうでしょう。まず、女性や高齢者など社会的弱者の雇用がとても不安定です。また、恒常的な長時間の労働慣行、解決されない雇用不安などが私たちの生活の足かせとなっています。賃金構造の格差が大きく、産業構造を見ても零細事業場の比率が過度に高いのが現状です。真面目に働いても生活が豊かにならないとすれば? 行政は何をすべきでしょうか。ソウル市の労働政策に対する悩みは、これらの問題認識から始まりました。この悩みからできた基本計画は、次のような4つの大きな方向性を持っています。 まずは、選択と集中を通じてソウルならではの労働政策モデルを策定することであり、第2は、両大労働組合総連盟、使用者団体、市議会、学界など労・社・民・政がともに協力して推進することです。第3は、ソウル市も使用者として模範的に実践し社会的協議を通じて広げていくことであり、第4は、ソウル市が労働政策のコントロールタワーとして政策を持続的に推進していく必要があるということです。 これまでもソウル市は、本日労働政策基本計画を発表する前にできるものと必ずすべきものを中心に労働尊重の道を少しずつ作ってくました。2012年から公共部門において非正規雇用労働者を正社員に転換し続けており、同年9月には全国の地方自治体では初めて「労働政策課」を施設しました。今年は、広域自治体では初めて生活賃金制を導入しました。広域センターである「ソウル労働権益センター」もオープンし、勤労者権益保護委員会もつい先日構成されました。ここまでは「労働とともに歩んできた段階」と言えます。本日からはこれまでのソウル市の労働尊重の試みを統合し、発展させて労働と共存するという労働とともに成長するソウルを期待しています。 基本的にソウル市の労働政策基本計画は「ソウル市勤労者権利保護及び増進のための条例」に基づいてつくられました。「労働政策課」が新設された後、できるだけ多くの方々と疎通しながら約2年半に渡って努力した成果です。全8回にわたる専門家諮問TFを通じてソウル市の労働政策の方向及び推進戦略などの基礎をつくり、2013年6月から現在まで全15回にわたって労働団体や専門家団体など各界各層の意見を集めました。 特に、今年3月の聴策討論会を経て4月10日には民主労総をはじめ、両大労働組合総連盟・使用者団体・青年・女性・学界・中央政府までが参加する第1回勤労者権利保護委員会を開催しました。そして、今回の労働政策基本計画を諮問し審議しました。「労働尊重特別市、ソウル」はこのような協力の成果であり、私はこの点が最も意義深いと思っております。 ここからは、「労働尊重特別市、ソウル」を実践するための基本政策戦略についてご説明させていただきます。ソウル市の労働政策基本計画は、まず「労働尊重特別市、ソウル」という最終的な目標の下、労働者の権益保護、模範的使用者としての先導という「2大政策目標」と11の革新課題を中心としています。61の細部単位課題があり、これをまとめると「社会的弱者を中心に、実際に役に立つより良い生活に向けた労働尊重の文化及び政策を具現」することです。 労働政策基本計画の11の核心課題を、サッカー選手に例えてご紹介させていただきますと、まず今回の最前方のフォワードの起用の核心は、ソウル市が最も自信があり必ず実現すべき政策課題をツートップに配置することでした。労働に対する権利を市民たちに積極的に伝え、困った時には相談しながら解決方法を教えること、格差社会で労働弱者を積極的に保護して支援すること、これがツートップだと言えます。 このようなツートップにボールを供給するミッドフィールダー陣は全部で5つの核心事業を担当します。雇用安定、適正賃金、生活の質の改善、安全な労働環境、労社相互尊重は労働尊重特別市をつくる要です。 また、サッカー界では、「前後半の最初の5分と最後の5分を集中してやろう」という言葉があります。守備組織力の重要性を指摘する言葉ですが、私たちもガバナンス、政策ネットワーク、労働尊重認識の拡散という堅固たる守備陣を構築する予定です。これを通じてツートップと5つの核心事業を支援していきます。最後にゴールキーパーの役割は「ソウル市の行政組織」が担当します。「労働尊重特別市、ソウル」を守る最後の砦として努力していきます。 では、本格的に選手をご紹介させていただきます。まず、ツートップの中で「積極的労働教育・相談事業」ですが、記者の皆様、私たちは人生の大半を労働に費やしながらも労働に対する教育や相談を受けたことはそれほど多くはないと思います。なので、ソウル市が始めていきます。まず、ソウル市の公務員をはじめ、労働教育が必須な青少年や大学生はもちろん、市民のために訪問する労働教育を大幅に拡大します。また、仕事中に不当な扱いを受けた市民の皆様のために、公認労務者で構成された「市民名誉労働オンブズマン」活動を一層強化していきたいと思います。 労働弱者層の保護において私が理解する「弱者」というのは、相対的なものです。多くの方々が様々な問題に直面していると思いますが、ソウル市はまず生活が最も困難な方々から優先的に支援していきます。 私たちの身近なところで働いている郵便配達員や代理運転手のような特殊雇用労働者、そして社会的に大きなイシューとなった「感情労働者」や「熱情ペイ」など、悲しい新造語が作られましたが、ソウル市は未来の希望である青年労働者の問題をまず解決していきます。 各政策別に労働者のニーズに合わせて、労働権益保護で死角地帯が存在しないよう努めていきます。市民の安定した生活に向けて、肝心なのは雇用安定です。 ソウル市は非正規雇用労働者を正社員に転換し、雇用生態系の保護を積極的に展開していきます。多くの方々から支持を受けていますが、それに満足せず一層取り組んでいきます。 賃金は、生活を支えてくれる命綱のようなものです。全国の広域自治体では初めで施行した「ソウル型生活賃金」を通じて、所得優先の好循環経済環境まで考慮します。特に、生活賃金の普及にもっと力を入れるとともに、その良い趣旨と効果が幅広く伝えられるよう取り組んでいきます。 「仕事・睡眠・飲酒」という堂々巡りのような生活から脱皮し、家族とともに過ごす「夕方のある人生」を市民の皆様が享受できるよう努めます。「労働尊重特別市、ソウル」は、ソウル市民の生活に合う労働時間短縮のモデルを開発する、貴重な実験を試みてみたいと思います。 「安全不感症」という言葉は、ソウルの労働現場から消えなければなりません。いくら強調してもしすぎることのない「労働安全」に対する認識を、ソウル市民の普遍的価値として提案します。特に、ソウル市発注の工事現場で「心理相談」を実施し、労働安全を守るための先導的な役割を果たしていきます。 労使問題を解決できる根本的な方法は、信頼と相互尊重です。そのためソウルならではの参加型労使関係のモデルを確立し、労使民政協議会をソウル市の労働政策を普及する実質的な窓口として利用します。真の労働現場の声を反映する、協力政治の模範をつくっていきます。 広域機能を行うソウル労働権益センターをコントロールタワーとして、4つの自治区の労働福祉センターとともに現場の声を聞いていきます。また、ソウル市勤労者権益保護委員会をもう一つの実質的な労使民政協議体として強化させ、労働政策推進の官民ガバナンスとして模範的モデルを作っていきます。 容易なことでも、お互いに協力すれば一層たやすくなります。労働政策の量と質、そして実行力を強化するために25の自治区や教育庁、中央政府と緊密に協力し、そのシナジー効果を上げていきたいと思います。例えば、さっそく青少年労働人権教育から教育庁と協力して推進していきます。労働に対する責任感と実践倫理を誰でも理解して活用できるように、「ソウル労働権利章典」という労働総合マニュアルをまとめます。特に、モバイルアプリやSNSを通じたアクセスも補強し、有効性及び労働懸案に対する市民たちの関心を強化していきます。 これらの貴重な政策が順調に推進されるためには、実行力が確保されなければなりません。定期的な履行点検および評価体系や「勤労者権益保護委員会」による事後モニタリング体系も確立します。労働政策推進組織も強化して、自治区もまとめていきます。 最後に、今後の予算について説明させていただきます。11の核心課題とこれに関連する61の細部事業課題を推進するために必要な費用は、2019年までの5年間で約2,819億ウォンに達します。 もちろん、市の財政状況は厳しいです。この予算は「人間が人間を人間らしく扱うために必要な、最小限の費用」です。ソウル市の財政能力を最大限に発揮して、意義深く使用されるように努めていきます。 「労働尊重特別市、ソウル」を通じて描くことができるソウルの未来像です。ソウルの労働の未来についてより理解していただくために労働尊重特別市の未来を指標にしたものです。 これからソウル市が迎える未来は、働く人が尊重され、公正に扱われることで市民がともに幸せな共同体です。真面目に働く人たちが安定した雇用と適正な賃金をもらって家族とともに余裕のある生活を送る都市、憲法で保障された労働基本権が優先的に守られ、労使がお互い理解しながら協力する都市、このような労働尊重特別市のために労使民政が協力し、私を含むソウル市の公務員たちが熱心に働く都市、私たちが協力すれば決して不可能ではない身近な未来です。 最後に、この場にお越しくださった記者の皆様に、改めて深く感謝申し上げます。時間の関係上、この2年間に準備した内容すべてをお見せすることはできませんでしたが、労働の尊さを実践する労働尊重特別市ソウルを築くために、一歩ずつ前進していきます。その全過程を市民の皆様とともに築いていきます。ありがとうございました。
SMG 933

この危機を、新しい社会への 「巨大な転換」にしていきます。

カール・ポランニー研究所アジア支部(カール・ポランニー社会経済研究所)開所式 日付 2015年4月24日 | 場所 ソウル革新パーク 皆様、お会いすることができて嬉しいです。まず、カール・ポランニー社会経済研究所アジア支部の開所をお祝いするために遠くからお越しくださったコンコルディア大学のアラン・シェパード総長およびカリ・ポランニー・レヴィット教授に心より感謝申し上げます。そして、本日この場にはご出席いただけませんでしたが、マーガレット・メンデル教授をはじめ、ソン・ギョンヨン準備委員長、チョン・テイン所長ら、研究所の誘致のためにご努力くださり感謝申し上げます。そして、ご出席の皆様にも感謝申し上げます。 皆様、本日は非常に意義深く、歴史的な日です。「カール・ポランニー研究所」がアジアでは初めて大韓民国の首都ソウルにオープンしたのです。実際、「カール・ポランニー」は私を含め、韓国では馴染みの薄い名前でした。ところが、ポランニーが亡くなって50年余りが経った今、なぜ大韓民国で、なぜソウルでポランニーが蘇りつつあるのでしょうか。「新しい社会」、「新しい文明」を目指して実現しようとする熱望がポランニーを再び呼んでいるのだと思っています。起伏に富んだ現代史、多くの受難を経験した大韓民国のソウルにカール・ポランニー研究所がオープンしたのは決して偶然ではありません。私たちは今、深刻で重大な挑戦と課題を抱えています。貧富の格差と不平等が社会の正義と統合を妨げ、少子高齢化や気候環境の問題が私たちの未来を脅かしています。 何よりもこの1年間、韓国社会は深刻な混沌状態でした。新しい未来に向かって一歩も前進できずにいると思っています。私たちがあれほどまで信奉し、盲信してきた圧縮的近代化とスピート競争の経済成長は足踏み状況が続き、それは「セウォル号沈没事故」の原因にもなりました。ただ前だけを見て走り、誰よりも先に到達しようとしてきた産業化と民主化は、「セウォル号沈没事故」の前で無気力と無恥の結果を生みました。それは新しい社会に対する反省と想像力不足が生んだ結果でした。「危機という古いものは死につつあるが、新しいものは生まれていない状況」と診断したアントニオ・グラムシの言葉を思い出します。私たちがその言葉を思い出さざるを得ない理由は、私たちが真の危機に直面しているからです。古いものに代わり古いものを一掃するという新しいものはまだ芽生えていないのが現状です。韓国とソウルだけの問題ではありません。北京と東京がともに直面している問題であり、アジアの開発途上国がともに共有している問題でもあります。 「ピンチの後はチャンスあり」という可能性もあるため、私たちはこの危機を新しい社会、新しい文明に前進していく「巨大な転換」にしなければなりません。カール・ポランニーが私たちに新しい想像力と社会発展モデルのモチーフを投げかけてくれました。「自由はすべての真の調和の基礎」だとし、「人間は決して市場や商品に従属されない」と言いました。「経済が社会と人間を服属させることなく、社会と人間のために働けるよう統制し指導しなければならない」と強調しました。「埋め込み(Embeddedness)」という概念を通じて経済も社会の中に埋め込まれているため、社会との関係の中でアプローチし理解しなければならない」と力説しました。 人間の自由意志に対する根深い信念、共同体の協力と連帯に対する信頼がもたらした洞察でした。共存と相互扶助、互恵に対する人間的な信頼があったからこそこのような反省ができたと信じています。 今私たちは「巨大な転換」を目指して、大胆な勇気を持って到来する新しい共同体に向けた新しい想像力を発揮しなければなりません。 カール・ポランニー研究所アジア支部が位置するソウルが、その中心となっていきます。ソウルはすでにその第一歩を踏み出しました。ソウル市は市民との協力政治と革新という2つの柱で進んでいきます。ソウルは社会革新の前進基地とハブになります。多くの国際機構が誘致され、新しい社会を夢見る多くの人々が復活していきます。そして、共有経済、社会的経済、共同組合、町の共同体運動の中心がここになります。これが新しい社会、ソウル、未来に向かう起爆剤になります。 世界社会的経済協議体GSEFの発足もその延長線上にあります。創立総会を開催し初の議長都市としてスタートしたのも、新しい社会的経済モデルを目指すソウルの夢と目標に繋がっているのです。 すべての市政に社会的経済方式を導入し、「ソウル型社会的経済発展モデル」を提示することで市民の生活に新しい変化をもたらすのが私たちの計画であり、抱負です。2020年までにGRDPの社会的経済比重を7%まで引き上げるという信念と行動も、その目標とビジョンを実現するために必要なものです。もうすぐ発表する世界社会的経済の首都、共同組合の首都に対する夢はソウルのビジョンなのです。 新しい道には常に苦難と挑戦がつきものです。しかし、一人ではなく私たちがともに行く道ならば、その夢と目標は確かに達成できると信じています。ソウル市がカール・ポランニー研究所とともに進んでいきます。遠くからお越しくださった総長および教授、そしてパク・ジンド理事長と組合員の皆様に改めて感謝申し上げます。今後、ソウル市が皆様とともに歩んでまいります。ありがとうございました。
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障害者と健常者が 差別されることなく共存するソウル

こども病院・サムスン発達センター着工式 日付 2015年4月22日 | 場所 ソウル特別市こども病院 尊敬するソウル市の皆様、内外からのご来賓の皆様、こんにちは。お会いすることができて嬉しいです。ソウル特別市長パク・ウォンスンと申します。本日ソウル特別市こども病院のサムスン発達センターの着工を心よりお喜び申し上げます。 私は今感慨深い気持ちでいっぱいです。本日という日を迎えるまで色んな出来事があり、その一つ一つを思い出すと感無量で胸が熱くなります。 しかし、最近あった一連の痛ましい事件を思うと、心が重くなります。去年、「発達障害の息子が両親の顔もわからなくて心が痛い。家族には申し訳ない」という遺書を残して、5歳の息子を道連れに一家3人が無理心中を図った事件がありました。また、発達障害と判定された4歳の子どもを持つ母親が、子どもを抱いてマンションから飛び降り自殺を図った事件もありました。母親の胸に抱かれた子どもは助かりましたが、母親は帰らぬ人となりました。あまりにもやるせない事件でした。 市民の皆様、発達障害の親が最も望んでいることは、「子どもより一日だけ長生きすること」だそうです。これは我々の社会で発達障害を患って生きていくということ、そしてその親として生きていくことが、どれほど困難で辛いことなのかを如実に物語っています。 私は2012年5月1日の出来事を忘れることができません。ソウル市長に就任してから初めて迎える子どもの日を控え、こども病院を訪れました。体が不自由な子どもや身寄りのない病気の子ども、外で自由に遊べない子どもたちを目の当たりにし、むしろこの子ども達にとっては、子どもの日が一番悲しい日になるかもしれないと思うと、非常に心が痛みました。特に、発達障害の専門治療センターがあまりにも少なく、また治療費が高額なことから、このソウル市こども病院での治療を希望している全国各地の子ども達の予約が、平均4年待ちということを聞いた時の気持ちは、今でも忘れることができません。 ご存じのとおり、発達障害は初期発見と治療が何より重要です。初期に発見して治療を行えば、症状が好転して日常生活も無理なく送ることができます。ところがその時期を逃してしまい、4年という長い時間を何の治療も受けられず、病状が悪化してしまう子どもたちもいるという現実を、私は見過ごすわけにはいきませんでした。 その日、市庁に戻ってからすぐに、ソウル市こども病院に別途の発達センターを建設する方策を検討し始めました。一番大きな問題は、数百億ウォンに上る建設予算でした。悩んだ末に民間の協力を求めることにしました。この結論を得るまでに数十回の会議を行い、共同建設を提案し、説得する過程が必要でした。 そしてついに、このようなソウル市の努力が、実を結ぶ時がきました。2013年7月、サムスンから社会福祉共同募金会を通じて、200億ウォンの財源をソウル市こども病院に寄付しました。それにより発達センターの建設がさらに具体化し、目に見える形で実現されはじめました。そしてとうとう本日、歴史的な希望の一歩を踏み出すことになったのです。 市民の皆様、現在国内に登録された発達障害者数は、約20万人ほどだといわれます。その多くは子どもの時に発達障害と診断されますが、実質的な治療機関がないため、適切な治療を受けられないまま成長します。今もソウル市こども病院には、1年以上の長期にわたる治療が必要な1,700人ほどの子どもたちが、治療の順番を待っています。この子どもたちが治療を受けられるには、最低でも1年、長ければ4年以上待たなければなりません。それが2017年4月、国内最大規模のサムスン発達センターが開院すれば、適時な治療を行うことができ、治療期間も画期的に短縮できます。より多くの子ども達が治療を受けられるようになるのです。 また、様々な分野の専門家による医療連携を通じた的確な早期診断や、体系的な治療と追跡評価が同時に行われる治療モデルで、患者に合った治療が可能となります。 さらに、発達障害治療の世界的権威で知られる米国ジョンズ・ホプキンズ大学のケネディークリーガー研究所など、国内外の協力ネットワークを構築し、名実ともに発達障害児向け医療機関のメッカとして、また韓国型革新モデルとして公共医療水準の更なる向上を図っていきます。 これでだけではありません。ソウル市は短期的・一時的な治療にとどまらず、生涯にわたって治療が受けられるように、現在計画中の「発達障害者障害教育センター」と連携し、生涯治療を支援する方策を策定してまいります。 市民の皆様、もう少しだけお待ちください。ソウル市は、これからもレベルの高い公共医療サービスで、市民の健康で幸せな生活を営む権利を守るために、最善を尽くしてまいります。障害がもはや障害ではなくなるソウル、障害者と健常者が差別されることなく共存するソウル、誰もが自由に夢を繰り広げ、みんなともに幸せになれるソウル市を実現するために、全力で取り組んでいきます。 私は、心が動けば、世の中も動かすことができると信じています。覚悟を決めて取り組めば、成せないことなど何もなく、心を動かせば、出来ないことなど何もないと信じています。最初は確信が持てなかったソウル市職員らの心も動き、企業の協力を得ることができました。企業の心を動かすために、ソウル市職員も最善を尽くしました。企業も最善を尽くしました。そしてそのような想いが集まり、本日皆様とともに今日という日を迎えることができました。 道のりはまだまだ遠いです。やっと始まったばかりです。しかし、これから進むべき道であれば、私は皆様とともに進んでいきたいと思います。一夜にしてたどりつける道ではありませんが、地道に一歩一歩進んでいけば、いつかは我々の夢であるその道にたどりつけると思います。市民の皆様、ともに歩いていきましょう。私と一緒に歩いていただけますよね。 本日の着工式に至るまで、多くの方々からご尽力をいただきました。サムスン社会奉仕団のパク・グンヒ副会長および社会福祉共同募金会のホ・ドンス会長、そして多くの寄付者およびボランティアの皆様、安全を守るために昼夜を問わず、ご苦労されました工事関係者の皆様、計画通りに完成するためにご協力いただきましたソチョ(瑞草)区関係者の皆様、影から応援くださいましたソウル市こども病院のキム・ジェボク院長および役職員、そしてご家族の皆様に、ソウル市民を代表して心から御礼申し上げます。
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