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[2011] 市長挨拶


「希望オンドル・プロジェクト」で、「隙間階層」を見つけ出します。

希望オンドル・プロジェクト立ち上げ式における開会の挨拶 日付:2011年11月30日 場所:徳寿宮(トクスグン)大漢門(テハンムン)の前 「希望オンドル・プロジェクト」の立ち上げ式にお集まりくださった皆様に、心から感謝申し上げます。お会いできて嬉しいです。本日はあいにくの雨ですが、昔から韓国では引越しの日や結婚式の日に雨が降ると縁起が良いといわれています。このプロジェクトがうまくいくという明るい兆しかも知れません。そうなれればそれはひとえに皆様のおかげです。 もともとこの場は、ソウルにお腹をすかせた人や、暖房が効かない寒い部屋で過ごす人が一人もいないようにという願いから誕生したのです。このような同じ願いを持っている皆様と、地域ボランティア団体の会員の皆様、そして市民企画委員会委員の皆様と共にこのように非常に意義深いプロジェクトを立ち上げることができ、大変光栄に存じます。 このプロジェクトでは、隙間市場を攻略します。商売やビジネスにおいても成功の秘訣として、よく「隙間市場を狙いなさい」と言われたりします。福祉も同じです。隙間を狙うべきです。公共部門と民間部門が協力し、生活保護の受給者ではありませんが、実際に困難を強いられている「隙間」階層を見つけることです。そして、公共資源や民間人の後援を通じて、実質的にお役に立つようにすることです。 今回のプロジェクトの大きな特徴の一つは、共同体型参加です。市民一人ひとりがわが町、わが地域の恵まれない人を見つけ、ボランティアや後援活動を行います。ソウル市はただお手伝いをさせていただくだけです。必要な情報の提供と公共支援の形で行うことになると思います。共同体本来の人間味あふれる温かい絆を取り戻すことにお役に立てればと思います。 本日この場の主役である共有の会やボランティアの皆様、頑張ってください!ソウル市も私も頑張ります。ファイト!本当にありがとうございました。
SMG 1,905

事故が起きる前にあらかじめ準備しましょう

パク・ウォンスン市長による冬季火災脆弱地域の考試院密集地域に対する安全点検 月日:2011年11月22日 会場:トンジャク(銅雀)区ノリャンジン(鷺梁津)洞ソングァン考試院 イ・イル銅雀区消防署長 ソウル市内の考試院に住んでいる人は計5300人で、そのうちクァナクク(冠岳区)が最も多く、二番目が銅雀区です。銅雀区には考試院が約450カ所あり、鷺梁津近隣に塾街があるので学生が多く、会社員もいます。 パク・ウォンスン市長 全部若者たちでしょうか? 消防署長 全て25~33歳程度です。この付近が考試院の密集地域であるのに加え、劣悪な道路環境、急傾斜などが問題点です。そのため私どもの消防署では、狭い道でも走れるバイクや自動車などを備えています。冬に最初から上がって来られないということがないように、施設の設置を徹底しています。 パク・ウォンスン市長 雪が降ったら、どのようにするのですか? 消防署長 塩化カルシウムをまく作業で、事前に準備しておきます。また、勉強中に火事が起きた場合、下へ避難できるようにします。火災が発生した場合、消防車が到着した時に、私どもの消防署が92カ所ありますし、この近隣にも5カ所あり、すぐこの上にもあります。これで住民自ら消化できるようにしますが、ソウル市で3件程度、直接消火した事例があります。関連の新規提案を行い、区庁と共に取り組んでいるものがあります。 パク・ウォンスン市長 事故が起きてから実践するよりも、実際のように、事前に準備することが大事だと思います。ご苦労さまです。 消防署長 これが感知器です。単独型の感知器です。煙が入ってきたら、寝ていても起きられるように、警報が鳴ります。 パク・ウォンスン市長 部屋ごとにみな設置されているのですか? 消防署長 部屋ごとにあります。 パク・ウォンスン市長 消防署にも通報がいくのでしょう? 消防署長 はい、そうです。 パク・ウォンスン市長 皆知っていましたか? 消防署長 若い人たちなので、すばやく動いて避難できます。 消防署長 非常口は普通反対側につくられているのですが、これは平時には使わないという意味です。火事が起きた時の避難用です。 パク・ウォンスン市長 これは役立ちますね。 消防署長 全ての考試院でこのようになっています。 パク・ウォンスン市長 学生たちにこのような施設があることを知らせているでしょう? 消防署長 ここは不特定多数が来る所ではなく、住んでいる人たちなので、内容を皆知っています。
SMG 1,796

韓国語は私たちの「魂」です

公共言語を正しく使う業務協約式挨拶 月日:2011年11月22日 会場:ソウル市庁西小門庁舎懇談会場 こんにちは。パク・ウォンスンです。ソウル市の公共言語を正しく使う業務協約式においてご挨拶できてとても嬉しく、感謝いたします。これまで私もどうしたら韓国語をもっときちんと使えるだろうかと考えることが多くありました。 近頃は同じ韓国語の中でも言葉の種類が本当に多いですね。まず、世代ごとに使う言葉が違うでしょう?インターネットや携帯電話が発達して、略語も、仲間同士で使う言葉もたくさんあります。顔文字といって2千種を超えるイラストを使って思いや感情を相手に伝えることができます。だからそれを活用できない親世代は、よほど歯がゆい思いをしているでしょうし、子どもたちもそのような大人と話そうにも全く通じず反応も遅いのでもどかしく思うでしょう。 また、子どもたちの言葉遣いが悪いと心配する人も大勢います。私もびっくりする時がたくさんあります。市長になる前はほとんどいつも公共交通機関を利用していました。その時、周りで子どもたちが騒々しく遠慮なしに悪口を言っているので、私も大変心配していましたが、子どもたちを叱るのは少し先送りすることにしました。大人たちの言葉遣いも良くないと感じる場合が多いためです。このような場合は、大人たちがまず手本を示さなければならないと思います。 ところで考えてみると、大人の個々人の問題でもありません。官公庁の問題のほうが大きいです。 実際、適切に書き換えられる韓国語が見つからないせいもあるでしょうが、それでもそのまま放っておくには、国籍不明の外来語が混ざった新造語が多過ぎます。努力が足りなかったと思わざるをえません。私たちが反省することが多いので、この場で例をあげることはしません。 1970年代に英国リバプールでどんなことがあったかと言うと、難しい案内文を理解できずに暖房費を申し込めなかった貧しい市民が凍え死んだ事件がありました。この事件に衝撃を受けた一人の女性が中心となって「分かりやすい英語を使いましょう(Plain English Campaign)」という運動が始まりました。その運動はヨーロッパ全域、アメリカにまで広がりました。それだけではありません。私たちの己未独立宣言文をご存知でしょう?3.1独立万歳運動の時に宣言した宣言文です。この宣言文の盲点は何だか分かりますか。それは国民が聞き取りにくい漢文だったことです。「吾等は慈に…」で始まるのですから。それで波及力が少なかったのです。 そうです。言語はただの手段ではありません。精神です。ぴったりの言葉で「魂」とも言い換えられます。韓国語は私たちの「魂」です。最近人気を集めている連続ドラマがありますね。「根の深い木」のおかげで「セジョンデワン(世宗大王)」の業績が再評価されています。世宗大王は単に韓国の文字を発明されたのではなくて、知識革命をされたのです。訓民正音は最高の贈り物になったのです。知識と情報を共有できる手段であり、民と心を通わせることができる最高の道具となったことでしょう。しかもとても平等な。 さあ、今後ソウル市でも私たちの「魂」を少し取り戻したいと思います。困難が多いということはよく知っています。私も仕事をして討論する時にいきなり外国語が口をついて出てきます。難しいです。難しいことではありますが。 それでも最善を尽くします。特にその間努力された市の担当職員と該当専門機関の専門家の皆さんの労苦を知らない訳がありません。本当に感謝しています。お疲れさまでした。これからもよろしくお願いいたします。これからは本当に協業が重要ですから。 今日ご参加くださった、国語の柱である国立国語院院長、ハングル学会会長をはじめとする国語専門機関、民間企業・市民団体の代表、ソウル市行政用語純化委員会委員、韓国語を大事にする大学生の代表の皆さん、よろしくお願いいたします。これが出発点だと思って、再び努力してください。私も、またソウル市も誓いを新たにします。ありがとうございました。 
SMG 1,491

市民が市長です。

就任挨拶 日付:2011年11月16日 場所:ソウル市庁・西小門(ソソムン)別館の市長執務室 市民が市長です ―ソウル市民に捧げる第35代ソウル市長、朴元淳(パク・ウォンスン)の就任挨拶― 親愛なるソウル市民の皆様!ソウル特別市長、朴元淳でございます。私がソウル市長として市政をお預かりしてから本日で21日目となります。ソウル市長という肩書にはまだまだなれませんが、その一方では既に数ヶ月は経ったような気がするのも事実です。自ら市政に携わってみますと、ソウル市は一筋縄ではいかない複雑な問題をたくさん抱えていることが分かりました。何よりも、多くの市民が自分たちの生活の拠り所としている住居から退去を余儀なくされるいわゆる「ニュータウン事業」は、私の一番の悩みの種です。深刻化しつつあるチョンセ(家主にまとまった保証金を預けて入居する制度)やウォルセ(毎月決められた額の家賃を払う制度)と呼ばれる形態の賃貸物件の減少や、雇用機会の減少、そして活気を失いつつある伝統市場や商店街、競争力が低下する自営業や中小企業、増えつつある非正規雇用など。いずれも新しい解決策が求められています。  それだけではありません。冬の豪雪、夏の豪雨や土砂崩れが今から心配です。ただでさえ膨大な借金を抱えているソウル市ですが、予算を投入すべきところはまだたくさんあります。こうした状況の中で「就任式どころじゃないだろう」と自分自身に問いかけてみました。しかし、考え直しました。私、朴元淳の就任式ではなく、市民の皆様の就任式が必要ではないかと。ソウル市が直面している厳しい現実についてはもちろんのこと、ソウルの明るい未来についても共に話し合う時間が必要ではないかと思いました。 親愛なるソウル市民の皆様!今ソウル市が抱える問題は決して簡単なものではなく、甘くもありません。我々の前に立ちはだかるこれらの問題がいかに深刻かをしっかりと認識し、認めることこそが、解決に至る近道だと私は考えます。 何よりも、新しい時代を切り開くために最も重要なのは、新たな価値観を確立することです。1%の人が99%の人を支配する社会、一部の勝者が利益を独占し多数の人が不幸になる社会は、決して望ましい社会ではありません。過度な競争により、全ての人が疲弊してしまうようでは、公正な世の中とは言えなくなります。むやみな開発で環境を破壊し、次世代にツケを残すような社会は持続可能な社会ではありません。ソウルが全国自治体のモデルとなり、地方が共に豊かになる、そういう市政を行っていきたいと思います。ソウルと地方、地方とソウルは一つです。 親愛なるソウル市民の皆様!私は何よりも福祉に力を注ぐ「福祉市長」になりたいと思います。人間味あふれる都市ソウルを目指して努力してまいります。江南(漢江の南側)と江北(漢江の北側)、どちらに住んでも均等な暮らしの質、最低限必要な福祉サービスを享受することができるよう尽力してまいります。環境配慮型給食(環境に優しい食材で作る給食)の無償化実施に続き、国公立保育施設の拡大、女性と障害者の地位向上、高齢者の生活保護や雇用提供は、もはや一個人の問題ではありません。今年の冬、ソウルにお腹をすかせた人、暖房の効いていない寒い部屋で過ごす人がいないように努力することをお約束します。 福祉というのはタダではありません。だからといって(税金の)無駄遣いでもありません。福祉は人間に対する最も高利の貯蓄であり、高い収益が期待できる未来への投資です。福祉か成長かという二分法はもはや通用しません。ここ十数年間、必ずしも成長が福祉を充実させるとは限らない、ということが如実に証明されました。むしろ、福祉が成長を支える時代になりました。何よりも韓国は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で福祉水準が最も低い国という汚名を返上しなければなりません。福祉は施しではなく、市民の権利であることを強調したいと思います。 私はソウル市長として、新しいソウルを夢見ています。貧乏であろうが金持ちであろうが、みんなが共に支え合いながら生きていく共同体、自然そのままの生態系が息づく都市、 文化と芸術が暮らしの中に宿る空間、悠久の歴史に古き良き思い出の蘇る、故郷のような都市ソウルを夢見ています。声高に主張せずとも輝く都市、飾り立てずとも美しい都市、決して華やかではないが基本がしっかりしていて、素朴で地味でも安全な都市、そういうソウルを夢見ています。 親愛なるソウル市民の皆様!私はネガティブ思考よりはポジティブ思考で、葛藤や対立よりは協力と調整で、市政を進めていきたいと思います。現場の声に耳を傾け、コミュニケーションや共感を通じて、市民の皆様の生活を応援します。市政の全ての段階や分野において、皆様のご要望やご意見に耳を傾ける、市民に開かれたソウル市を目指します。ソウル市民の皆様は、私、朴元淳が乗ったソウルという大きな船の船長であり、航海士であり、そして舵取りであります。「ソウル号」が進むべきこの新しい歴史の流れを共に作っていこうではありませんか。 市長こそが市民であり、市民こそが市長です。本日は、どうもありがとうございました。
SMG 1,450

市民のための論争は活発になればなるほど良いです。

希望ソウルの政策諮問委員会委嘱式 日付:2011年11月14日 場所:ソウル市庁・西小門庁舎大会議室 まだまだ市長という呼ばれ方には慣れていません。私は今本当に心強い気持ちでこの場に立たせていただきました。本日お集まりいただいた方々は、まさに韓国一の政策専門家だと思うからです。学界や市民社会を代表する多くの実力者の方々にご臨席を賜りました。一千万人のソウル市民を代表し、ソウル市政の進むべきビジョンを描いてくださる方々です。 選挙を通じて市長に就任してから、私は人が中心となる、市民が市長である都市づくりに取り組みたいと訴え続けてきました。「希望ソウルの政策諮問委員会」を立ち上げたのも、そのような自らの志を具体化するための第一歩です。 早朝にもかかわらず、たくさんの方々にお越しいただき、誠にありがとうございます。こんなに朝早くから仕事をさせられるなんて、もしかして私のことをうらんだりしていませんか。私を市長に選んだことを後悔していらっしゃるかもしれません(笑)。しかし、このように朝早くから一緒に仕事することは、私のことを助けるだけではなく、市民を助けることでもあります。 ここにご列席の方々は、市庁の7つの分課(セクション)で今後もお会いする機会が多々あると思いますが、福祉都市ソウルを目指して新しくスタートする「希望に満ちたソウル」の政策ビジョンや中長期ビジョンの策定を共に行っていく大切な方々です。私を含め全ての方々がお互いパートナーになるのです。 選挙期間中、いわゆる「ヒアリングツアー(現場に出向いて、市民の声を聴くこと)」というタウンミーティングを行いながら、私は本当にたくさんのことを聞き、たくさんのことを学びました。ソウル市民は本当に厳しい生活を送っているんだな、とつくづく思いました。「生活の基盤が崩れ落ちそう」とおっしゃる方、そして「希望ということを簡単に口にするな」とまでおっしゃる方もいました。何か大きな変化が必要だと思います。 問題は、市民の声を積極的に聴く機会やツールがなかなかないということです。本日この場が協治、即ちガバナンス体制づくりの一つの軸になると思います。それと同時に、市民の生活が営まれる現場で、市民の苦しみや痛みを分かち合うことが必要だと思います。ここにご列席の皆様は、現状に対する的確なご理解と現場でのご経験、さらには未来への洞察力をお持ちの方々です。これまで磨かれてきた経験や実力、知恵を思う存分発揮してください。 これから、皆様と共に政策とビジョンを作ることに精一杯取り組みます。それだけでなく、外に開かれた様々なコミュニケーション・ツールを作ってまいります。私の公約の一つである情報疎通センターの設立も具体化させていきます。これらが政策ガバナンスの潮流になるよう努めます。 私がソウル市長になってから約2週間が経ちましたが、ソウル市政の規模は本当に膨大であることがわかりました。一千万人に上る人が住んでおり、二千万人もの人が働いている首都ソウルです。非常に多様かつ複雑な利害関係が絡んでいます。市庁の室や局の長と本部長、そして委員の皆様は、今はお互い穏やかな表情ですが、いざ会議が始まると事案によっては意見衝突もあるかと思います。激しい剣幕で言い争いになることもあるでしょうが、お互いぶつかって言い合いになっても良いと思います。私はそれが望ましいことだと思います。とことん忌憚なく意見を戦わせたほうが良いと思います。些細な利害関係にこだわるのではなく、市民のためになることならば、論争は活発になればなるほど良いものです。  それと同時に、私は変化と安定、改革と連続性、両方とも大切だと思います。本日お集まりいただいた専門家の皆様の想像力とビジョン、市民社会の現場主義意識、公務員社会の安定性と連続性が合わさり、うまく混ざり合ってはじめて美味しいビビンバになれると思います。私の任期はあと3年足らずですが、これから10年先の政策の道筋を示すことが私の任務だと思ってください。皆様がそのビジョンを描いてくだされば、私はそれに従って市民のために一所懸命に頑張ります。
SMG 1,422

新しいビジョン構築に向けた初めての予算案

2012年度予算案提出に際しての施政方針演説 日付:2011年11月10日 場所:ソウル市議会 尊敬するホ・グァンテ議長、そしてソウル市議会の議員の皆様!本日ここに第235回定例会が開会されるにあたり、2012年度ソウル市予算案の提出及び審議申出を行い、来年度の市政運営の方向性についてお話させていただくことになり、大変意義深いことだと考えております。 議員の皆様もご存知かと思いますが、先の10月26日に行われた再選挙及び補欠選挙の際、新しい変化を熱望する市民は実に大勢いました 。そして市民との真のコミュニケーションを図ることで、厳しい「現実」を温かみあふれる希望に満ちた「未来」へ変えてほしいという市民の熱い思いを覚えていらっしゃると思います。 私は、市民の皆様が願う切実な思いと期待の声を現場で直接耳にし、市民の立場に立つ新しいパラダイムを示す市長になりたいと自ら決心し、またお約束しました。市民一人ひとりの貴重な声に誠実に耳を傾け、謙虚な姿勢で臨み「新しい変化、真の変化」を成し遂げるために、市民の素朴な夢と希望を政策として実現させます。 こうした約束を実践に移し具体化するために、まず各界の専門家らが参加する「希望ソウル政策諮問委員会」を立ち上げます。さらに、市民の意見を聞き市民のアイデアを反映することによって、人が幸せになる都市を目指し、人と福祉が中心となる新しい未来像や行政サービスの内容を盛り込んだ中長期マスタープランを策定する計画です。 また、専門家と一般の人々が共に参加する「事業調整会議」を設立し、都市の外観を変えるために投じられていた財源に対する綿密な検討や再配分により、福祉、教育、住居、雇用、安全など市民の生活を支え、暮らしの質を高めることに投資したいと思います。 こうした取り組みを通じて、これからソウル市が進むべき針路を、人と変化、そして未来に合わせます。これから先の10年を「人のために都市を変化させる10年」にします。 本日、市議会に提出する2012年度予算案は、市民が納めた貴重な税金が無駄遣いされることがないよう、節約できるところはできるだけ節約し、ムダと判断される事業は削減するなど、バランスの取れた財政運営に基づいて事業編成をしました。また、来年度に市民にとって優先的に必要な事業なのか、そして、多くの市民が求めている事業なのかなどを、市民の視点と意見を十分に反映し、福祉、雇用、市民の安全という三つの重点分野に財政を集中的に投入する「ソウル市民の生活を変える、人が中心となる」予算になるよう編成しました。 こうした予算編成の基本方針に基づき、来年度予算の総額は、今年より5.9%増えた21兆7,973億ウォンとなり、そのうち一般会計が15兆2,050億ウォン、特別会計が6兆5,923億ウォンとなります。会計間の出入りや自治区、教育庁などの他機関の支援予算10兆736億ウォンを除いた実質的な執行額は、11兆7,237億ウォンとなり、今年より4.3%増えました。 部門別の来年度予算案の主な内容について説明させていただきます。 まず最初は、全ての市民に希望を与える福祉予算です。庶民の生活を支え、拡大し続ける社会福祉の需要に対応するため、今年より10.8%増の5兆728億ウォンを計上し、事業費の25.5%を確保することで、2014年福祉予算30%達成に向けた土台にしたいと思います。非受給貧困層(貧困層にもかかわらず、何らかの理由で生活保護を受けられない人たち)への特別支援や、ソウル市民の生活最低基準の目安の確立など、充実した社会セーフティネットの構築を行い、福祉サービスが行き届かない問題を解消し、国公立の保育施設や小学生の学童保育の拡充など、子育てにおける問題点を解決するよう努めます。再開発や再建築、賃貸住宅など、様々な公共賃貸住宅の供給、チョンセ(家主にまとまった保証金を預けて入居する制度)保証金センターの設立などを通じて、住宅価格の高騰に苦しむソウル市民の負担を軽くします。さらに、ソウル市立大学の授業料半額化施行など、大学生たちが安心して学業に専念できるよう環境を整え、今年11月から小学校5~6年生に拡大した環境配慮型給食(環境に優しい食材で作る給食)の無償化実施対象を中学1年生にまで広げるなど、教育環境を改善してまいります。 二番目に、保存と成長が調和を成す、環境に優しい都市ソウルを目指し、環境保護分野に1兆7,123億ウォンを配分しました。市民発電所設置に向けたソーラーファンドの設立、ソウル型発電差額支援制度(新再生エネルギーにより供給された電力の取引価格が 基準価格より低い場合には、その電気を供給した発電事業者に基準価格と電力取引価格の差額を支援する制度)の導入など、新再生エネルギーの普及拡大及びビルのエネルギー効率化事業を通じて気候変動に積極的に対応してまいります。天然ガス自動車や電気自動車などといったエコカーの普及など、ソウルの大気質を持続的に改善します。住民の参加による町の森保護や町の小規模公園づくりなど、生活圏域における市民の休憩スペースを拡充し、緑豊かなソウルを目指して努力します。 三番目に、安全かつ便利な交通体系の確保に向け、道路・交通分野に1兆7,077億ウォンを計上しました。ソウル都市鉄道7号線及びソウルメトロ9号線の延長、牛耳(ウイ)~新設(シンソル)区間の軽電鉄(ライトレールトランジット)を建設し、地下鉄やバス内の空気質の改善など、快適な公共交通機関の環境整備に取り組みます。公共型タクシー会社の設立、タクシー総合管理システムの構築など、世界水準のソウル型タクシーモデルを作れるよう尽力します。さらに、子どもたちが安心して通える空間(通称アマゾン)づくりなど、交通弱者のための歩行環境を充実させます。また、公共交通機関専用地区設置などによる交通渋滞の解消、複合乗り換えセンターや公営駐車場の設置などによる駐車施設の拡充、江南(カンナム)循環型都市高速道路の建設などによる幹線道路網の拡充事業も着実に進めます。 四番目に、快適な住環境づくりや都市空間の再編のために、住宅及び都市管理分野に3,992億ウォンを計上しました。住民参加型住居地再生事業、住みやすいアパート・コミュニティなど、地域コミュニティが活性化された住環境づくりに努めます。東大門(トンデムン)歴史文化公園建設、新庁舎設立、世宗路(セジョンノ)周辺におけるハングルのブランド化事業を進め、ソウル都心の歴史・観光・文化基盤を構築します。望遠(マンウォン)生態公園、自然型護岸など漢江(ハンガン)の自然生態を復元し、インターチェンジ増設や望遠緑道設置など、アクセスを改善して漢江を市民の利用と生態系が調和をなすスペースとして生まれ変わらせます。 五番目に、創造的かつ持続可能な質の高い雇用の創出や庶民経済の活性化に向け、産業経済分野に5,109億ウォンを計上しました。公共、社会、若者向けの雇用創出のための社会投資基金の設立、ソウル・クリエイティブ・ラボや創造アカデミーの運営などを通じて創造力豊かな人材の養成、中小企業インターンシップの拡大など、安定的かつ生産的な雇用創出を行います。中小企業の海外ビジネス支援、零細規模のスーパーマーケット保護や経営支援で中小商工業者の自立基盤を強化し、伝統市場の支援、農水産物卸売市場施設の現代化事業、都市農業の育成など、地域の商圏と生活経済の活性化に取り組みます。 六番目に、市民が文化を享受する機会を増やし、観光競争力を強化するため、文化及び観光分野に4,395億ウォンを計上しました。ソウルを代表する図書館の設立、町の芸術創作の場所づくりなど、様々な文化芸術の基盤を拡充し、ソウルを代表する公演作品の制作、ハイ・ソウル・フェスティバル(Hi! Seoul Festival)開催など、ソウル市民が質の高い文化芸術公演を楽しめるよう後押しします。ソウル・グリーンツアーなどテーマ別のソウル観光コースを運営し、MICE(Meetings, Incentives, Conventions and Exhibitions)など、ソウルの産業と結び付けられた高付加価値の観光商品を開発し、観光客招致にも力を注ぎます。同時に、ソウルの城郭など歴史文化遺産を段階的に修復し、西南圏域のドーム球場建設など市民向けの体育施設も充実させます。 七番目に、災害のない安全なソウルを作るために、都市安全分野に今年より44.3%も大幅に増額した7,394億ウォンを計上しました。大深度雨水貯留管構築や雨水ポンプ場の新設及び増設、山林内の危険な施設物の整備などによる土砂崩れの管理、住宅浸水防止施設の支援など、事前の予防に重点を置いた、異常気象に対応するための都市型水害安全網を構築します。さらに、特殊・緊急救助装備や消防車を増やすなど、都市における火災や災害に対する有効な対応能力を向上させ、橋梁やトンネルなどの道路施設の安全管理もさらに強化します。 最後に、質の高い市民向けサービスを提供するため、一般行政分野に3,106億ウォンの予算を計上しました。「120タサン(茶山)コールセンター」の運営など、市民からの苦情や要望などに対応するサービスの水準を向上させ、市民とのコミュニケーションを行う参加型広報システムにより、現場の声を市政に反映するよう努力します。 尊敬する議員の皆様!ソウル市が市民とのコミュニケーションを図り、共同体の新しいビジョンを作るための初めての予算案編成を行いました。これまで、対立などでばらばらになっていたソウルを一つにし、未来への明るい希望をもたらし、大切な市民の生活に幸せをもたらす、温かく希望にあふれる予算になることと確信します。 2012年には「希望に満ちたソウル市」の家計をうまくやりくりし、財政運営の効率性を高め、支出構造の改革を通じて財政健全性を確保します。さらには、財政健全化指標を設定し、それを隠さず公開し、安定的な財政運営の基盤を固めます。特に、重点事業への選択と集中を通じて予算を効率的に配分することで、短期的な成果にとらわれることなく、ソウルの未来に変化を与えるよう地道に取り組んでまいります。 人が中心となる新しいソウルという、市民が望む変化を成し遂げられるよう、議長をはじめ議員の皆様にはなお一層のご支援とご協力をお願い申し上げます。ご清聴、ありがとうございました。
SMG 1,836

公務員だけでは広いソウルは担いきれません

パク・ウォンスン市長による杏村洞災難危険建築物の現場訪問 月日:2011年11月9日 会場:チョンノ(鍾路)区ヘンチョン(杏村)洞 パク・ウォンスン市長 E等級は住民が避難するテント水準の家でしょう。D級はその程度ではないですが。安全はいくら強調しても強調し過ぎることはありません。E・D等級の建築物を可能な限り早くなくして、安全等級に変えるべきです。冬になれば雪が積もってひびが入ります。この点を防ごうとソウル市が確認するのです。無許可の団地でしょうか? 鍾路区長 そうです。公園にする、または補修しなければなりません。 パク・ウォンスン市長 城郭の下なので、復元するには撤去するほかないでしょうね。 鍾路区長 国有地で、家主は住んでいません。みな借家人です。家主たちは補償を願っているのか、消極的な反応です。昨年も何度も行ったり来たりしていました。 パク・ウォンスン市長 撤去時に借家人に対して賃貸住宅の配慮はありますか? 鍾路区長 あります。 パク・ウォンスン市長 賃貸を望むのではないでしょうか、最小限の配慮もあるでしょう? 鍾路区長 はい。 パク・ウォンスン市長 危険度のアップデートを頻繁に行うには、市民オンブズマンやモニタリングを利用する必要がありますね。公務員たちだけでは広いソウルを担いきれません。隣人などが自発的に知らせるなど、オンラインシステムが必要です。 パク・ウォンスン市長 築台が不安定に見えますね。ソウル市の中にも安全診断が可能な人材がいますか? 公務員 外部の専門家と公務員が協力してやっています。 パク・ウォンスン市長 臨時措置を取った後に、中長期的に対策を立てなければなりません。賃貸住宅が用意されるのですから、住むことから。家主は家を、良い解決のモデルが必要ですね。無許可ですが、所有しているのですから。 パク・ウォンスン市長 区庁と協議して解消します。公園はつくらなければならないし、城郭の下で住宅は老朽化しています。 区議員 住民も公園を望んでいます。 パク・ウォンスン市長 その過程でもお金が要るので、臨時に措置を取った後、予算は徐々に。公園は必要ですね。問題はここだけでないということです。危険な建物はソウル市が管理して、民間も代案をつくらなければなりません。可能な限り早く。 鍾路区長 私設の施設を公共が把握するのは難しいです。管理システムをつくります。 パク・ウォンスン市長 グーグルにみな出てきますから、周辺を散歩する住民たちが通りすがりにひびを発見したと通報してくれれば、座ったままで把握できます。また、優先順位を決めて、まずは案をつくり、中長期計画を立てて、予算が市・区でいくら必要かを検討することも重要です。 今でも対策を立てていますが、万が一でも事故が起きてはいけませんから。区庁の皆さんは立派です。雪は重いですね。山に行けば雪害にあった木がありますが、雪の重みで木が倒れて根こそぎになっています。天井が落ちた例もありますが、道路の雪かきをするのも重要ですが、こうしたことをすみずみまで点検しなければなりません。公務員の皆さんはご苦労が多いでしょう。それでも使命感を持って取り組まれるようお願いします。
SMG 2,321

市民と共に生きていく、希望に満ちたソウル

ソウルに駐在する外信記者クラブ招請の基調演説 日付:2011年11月9日 場所:韓国プレスセンター・ソウル外信記者クラブ 外信記者の皆様!お会いできて嬉しいです。ソウル市長、朴元淳でございます。 本日、私は皆様の貴重なご意見を伺い、ソウル市政について皆様と共に有意義な意見交換をさせていただくために、この場に参りました。まず、本日このような貴重な場を設けてくださったソウル外信記者クラブの伊藤良司会長をはじめ、外信記者の皆様に深く感謝申し上げます。 この2ヶ月間にわたる選挙運動期間中に、本当にたくさんの市民の皆様に直接お会いしました。私はその時、ほとんどの市民の皆様が変化を強く願っていることがわかりました。その中でも政治の変化、コミュニケーションの変化への熱望がとても強いことを感じました。 しかし、振り返ってみますと、その変化への熱望は昨日今日に始まったことではありません。歴史は常に新しい何かを求めて前進し、私たちは毎日新たな歴史の1ページを創っているからです。その過程において確信ができなかったなら、決心できなかったことだと思います。立候補を決心したときから本日この場に立つまで、市民に対する信頼、歴史に対する信頼がなかったら、たった一歩も踏み出せなかったはずです。 私はその信頼をこれからは皆様にお返ししようと思います。先の選挙期間中に、私は市民の暮らしを変える初めての市長になると、ソウル市民の皆様にお約束しました。だから、これから私がその約束をきちんと守るかどうかを、ここにお集まりの外信記者の皆様にぜひ最後まで見届けていただければと思います。 私は、愛してやまないソウルとソウル市民の皆様に、未来に向けてより大きな夢を描いていただけるよう変化の土台を築き上げます。必ず実現することをお約束します。 外信記者の皆様、市長というポストは市民の夢と希望を政策として実現する役割を果たすものだと思います。そのために、私は厳しい生活を余儀なくされる市民の皆様に、微力ながら慰めと励ましになり、市民の皆様が生活の中で感じる痛みや苦しみは何かを見つけることから始めたいと思います。 「市民が幸せになるソウル市づくり」や「市民と福祉が中心となる市政運営」を通じて、「世界に愛される都市ソウル」になるよう全力をあげて取り組みたいと考えております。また、ソウル市の自治組織はもちろん、市民とつながる横のネットワークを強化します。こうした努力を通じて、市民の自発的な市政への参加や、双方向性コミュニケーションによる協力を導き出すよう頑張ります。即ち、これから市民はソウル市の主役として、市政の全ての過程に参加することになります。 そのために、ソウル市と私は市民団体や有識者グループなどとのネットワーク構築を行い、それによる協治(ガバナンス)体制を整えてまいります。さらに、それに先立ち、私はいつも現場の中で市民と共に行動する現場主義を徹底します。市民の声に耳を傾け、それを市政の中に取り入れることを怠らないよう心がけます。 尊敬する外信記者の皆様、私はソウル市民と共にお互い支え合いながら生きていく、希望に満ちたソウルをつくるために人を中心にすることにソウル市政の焦点を当ててまいります。見せ掛けのためのバラマキ型事業として土木建築事業に投入されていた財源を、これからは福祉、環境、教育など市民の生活を支え、暮らしの質を高める分野に投資します。また、ソウル市に住む子どもたち全てに、温かい学校給食が提供できるよう頑張ります。 それだけではありません。若者やお年寄り、そして主婦たちも働く場所がなく、非常に厳しい状況に置かれています。ソウル市はまず、創造力豊かな若者によるベンチャー企業1万社の育成を目指しています。また「社会投資基金」を設立し、質の高い持続可能な雇用の創出にもより一層力を注ぎます。 漢江(ハンガン)を自然そのままの形を残して復元し、異常気象による災害に備える安全な都市づくりも推進します。そして、不動産産業の構造が変わりつつある今現在、市民にとって最も大きな悩みの一つとして台頭しているのがチョンセ(家主にまとまった保証金を預けて入居する制度)と呼ばれる形態の賃貸物件の減少です。ソウル市はその問題を解消するために具体的な対策をつくり、最善を尽くします。再建築や再開発のペースを調整して、多くの居住地が一気に消えることを防ぎ、庶民に役立つ住居政策を展開します。 私は市民の皆様を信じて、市民が中心となる市政を行い、市民と共に歩んでいきます。新しい変化のための道を切り拓きます。庶民の苦しみを分かち合う友達のような市長になります。 外信記者の皆様、皆様もご存知のことと思いますが、家計をやりくりする時に、たくさんの借金を抱えたり、無駄遣いをする状況の中では、家庭の未来を描いたり、幸せな家庭をつくることは不可能だと思います。ソウル市の財政運営も同じです。支出構造の改革に向け、現在進められているあらゆる事業が、本当に市民にとって必要な事業であるか、多くの市民が望んでいる事業なのかなどを細かく検討し直します。必要性と妥当性に欠ける事業、市民の反応が芳しくない行事などは、大胆に減らすか無くして節約できるところはできるだけ節約するよう努力します。将来的にはニーズが増えるかもしれませんが、今のところはまだ需要が少ない事業は先送りにして、後になって必要と判断されればそのときに再び推進することもあると思います。 これからソウル市は、財政運営の効率性をさらに高めてまいります。特に、見直しが求められる事業については、推進すべきかどうかを懸案事業調整会議で迅速に決定し、事業が企画段階で取り消された場合は葛藤調整役を設け、市政における対立要素や解決策について分析し、予め準備して対応できるようにします。 さらに、市の財政運営状況を市民がひと目で分かるよう、市が現在保有している資産や、負債などに関する財政健全性指標を作り、これを隠さず公開することで市政の信頼度を高めていくことをお約束します。 外信記者の皆様、よく「記者は人より一歩先を見据える」といわれます。私は、皆様が書かれた新聞記事や番組を拝読、拝見して発展していくソウルの姿を目にし、またこれから歩むべき道を模索してきました。これからも引き続き、マスコミでソウル市についてどんどん取り上げてください。マスコミの批判や指摘こそ、民意のみならず全世界の人たちにとっての判断材料になるからです。 市民の側に立ってコミュニケーションを図ることを約束して市長になりましたので、国内のメディアのみならず、海外のメディアなど全てのメディアにオープンな姿勢で、コミュニケーションをとっていきたいと思います。これから市政を運営していくにあたり、外信記者の皆様には私の心強いアドバイザー、良きパートナーになっていただければと思います。また、これまで皆様は、最も客観的な視点でソウルの変化した姿や魅力を全世界に紹介してくださったことと存じております。特に、あまりにも日常的過ぎて、ソウル市民の観点ではなかなか気付きにくい些細なところまで驚異的なもの新鮮なものとして紹介してくださいました。おかげさまで、世界中のたくさんの人たちがソウルについて関心を持ってくださるようになり、数多くの外国人観光客がソウルを訪れるようになりました。こうしたことがソウルの好感度を高め、ソウルという都市のブランド価値とイメージを高めることにつながったと思います。 世界中の人々にとって、訪れたい都市、投資したい都市、そして住みたい都市になれるよう、外信記者の皆様にはこれからも引き続きご協力をお願い申し上げます。ソウル市が人とのコミュニケーションを大切にし、新たな共同体精神を基に生まれ変わることができるよう、今後とも変わらぬご関心ご厚情を賜りますよう、お願い申し上げます。 今後も外信記者の皆様の貴重なご意見をお聞かせいただく機会をなるべく多く設けたいと思います。間違ったことをしたときは厳しく叱り、良いことをしたときは広くお伝えください。 最後までご清聴いただきました伊藤良司会長をはじめ、全ての外信記者の皆様には改めてお礼申し上げます。誠にありがとうございました。
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環境美化員は朝の扉を開ける方々です。

冠岳区環境美化員休憩室現場スケッチ 日付:2011年11月2日 場所:冠岳(クァナク)区・環境美化員休憩室 ソウル市民のために昼夜を問わず働く方々は、私たちが思っているよりはるかに大勢いらっしゃいます。それこそ縁の下の力持ちで、陰で黙々と仕事されている方です。そのような方々に勇気を持って幸せに働いていただけるよう、サポートすることは非常に重要だと思います。 環境美化員(清掃員)の皆さんもその一人です。まさに、朝の扉を開ける人です。環境美化員の皆さんが抱える日ごろのご苦労について、本日聞かせてもらうことができました。街がゴミであふれている中で、どのように分別回収を強化し、どのように環境美化員の皆さんの労働強度を下げるかが悩みです。そのご苦労に見合った待遇を受けられるようにしなければなりません。 「その答えは現場にある」と信じています。本日、現場を直接自分の目で見て現状をしっかり把握できましたし、環境美化員の皆さんが感じる苦しみは、対策を講じて政策に反映します。短い時間ですが、こうやって現場を歩き回り、コミュニケーションをとることによって信頼関係を築けていけば、ゴミ関連政策の発展も期待できると思います。 この場には本部長も出席されていますが、環境美化員の皆さんがおっしゃったことはどんなに小さなことでも全部まとめて伝えてくださいます。職員の方々の情熱には非常に感心させられます。このように一つずつ解決していけば、私が望む、市民が中心となる行政になれるのではないかと確信しています。 私がここに来たことで皆様のお役に立てるかどうかはわかりません。しかし、環境美化員の方々はご苦労も多く、それに見合った待遇もきちんと受けられない中で、巨大都市ソウルのために、市民がきれいな環境の中で暮らせるよう、日々汗を流されているということを承知しております。希望を失わず頑張ってください。私だけでなく市民たちも皆さんのご労苦にはいつも感謝していると思います。一朝一夕にはできないかもしれませんが、一つひとつ着実に解決してまいります。
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1千万ソウル市民の安全のために汗を流す方々に感謝申し上げます

ソウル総合防災センター訪問 月日:2011年10月31日 会場:ソウル総合防災センター 今日訪問したのは、1千万のソウル市民の安全を守るため、昼夜なしに汗を流される方々にお会いするためです。特に、公約として掲げたのが「安全な都市」です。最も重要だと思いますし、また、今年7月に起きたソウルの様々な水害、昨年冬に大雪で出勤の足が乱れ市民の不満が爆発したのを見て、今年の冬はそんなことがないようにしなければならない、安全な都市をつくらなければならないと考えました。 ヨンドゥンポ(永登浦)の密集地域に行ってみたら、火災に弱いところが多くありました。ソウルという巨大都市には集合建物が多いでしょう?マンションや大きい建物など。密集地域に住むある方は、生と死を行き来う生活をしていると話していました。火事が発生したら、消防が出動する前に状況が終わってしまう可能性があります。私は119番で通報を受けて出動する過程や火災を鎮圧して収拾する過程ももちろん重要ですが、予防することも重要だと思います。この冬にはソウル市民が誰一人災難で死亡することがないようにしなければなりません。天災か人災かを問う前に、全てのことを予防できればいいと思います。 今ここの、総合的に情報を確保して通報を受けつけるシステムは本当に良いですね。同時に、これを解決する上では、現場が重要です。区庁別に、洞別に、どうのように災害に速やかに対応するか、カスタマイズされた対応システムがあればいいでしょうね。 少し調べてみたら、クロ(九老)区に良い例があります。水害に弱いところを知っていて、公務員があらかじめチームを組んで、住民とシステムを備えているので、事故を減少させた事例がありました。そのようなシステムが重要です。 官民との協力が重要だと思います。公務員だけ頑張って解決できるものではなく、事故が起きる可能性のある各所と連携した教育や協力システムが重要です。 一日に1万件を超える通報が入ってくるというのは、本当にものすごいことです。いたずら電話もたくさんかかってくるそうですが、罰則よりは市民キャンペーンのほうが重要だと思います。メディアも重要です。 皆さんのご苦労をねぎらうために来ました。機会があればまた来ます。ソウルには1千万人が暮らし、2千万人が仕事をしています。2千万人の安全に責任を持っていらっしゃるのですから、たとえ縁の下で光が当たらないとしても、ソウル市民を代表して感謝を申し上げたいです。共に安全な都市をつくっていきましょう。ありがとうございました。  
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