革命、その偉大なる苦痛「20世紀現代美術の革命家たち」 『フォーヴィスム傑作展』
2019年6月13日(木)~9月15日(日) セジョン(世宗)美術館 フォーヴィスム傑作展 展示会名 革命、その偉大なる苦痛「20世紀現代美術の革命家たち」:『フォーヴィスム傑作展』 場所 セジョン(世宗)美術館 1館、2館 展示期間 2019年6月13日(木)~9月15日(日)10:30-20:00 *入場は19:00まで 観覧料金 大人 15,000ウォン青少年(満13歳~18歳) 12,000ウォンこども(満7歳~12歳) 10,000ウォン *満3歳~6歳未満・満65歳以上 8,000ウォン/ 満36か月未満 無料 展示ジャンル 絵画、ドローイング、写真、彫刻、映像、資料など約140点 セジョン(世宗)文化会館では、6月13日(木)から9月15日(日)まで、『革命、その偉大なる苦痛「20世紀現代美術の革命家たち」:フォーヴィスム傑作展』(以下、『フォーヴィスム傑作展』)を開催する。『フォーヴィスム傑作展』では、現代美術と抽象美術の分岐点となった20世紀の「革命的芸術家」らの作品と精神が盛り込まれた絵画・写真・彫刻・映像など約140点を公開する。 『フォーヴィスム傑作展』は、フランスにあるトロワ近代美術館(Musée d’art moderne de Troyes)に所蔵中の美術作品を展示する韓国初の展示会である。同美術館は、アパレルブランドであるラコステグループのオーナー、ピエール・レヴィとその妻ドゥニーズが、約40年をかけて収集した約2,000点の美術品を1976年国に寄贈したのを機に建てられ、1982年に開館した。美術館の建物は、国家遺跡地にも指定されているほど由緒ある建築物でもある。この美術館が2年間の改善補修工事を行う間、韓国とドイツの、この2か所のみにて展示会を開くこととなった。 1839年にカメラが発明されたことにより生まれた現代美術は、目に見える対象を探求して再現する20世紀以前の芸術を脱して、作者のメッセージと哲学を中心に人間の内面・無意識・想像など隠された本質を主な表現のテーマとしている。今回の展示会は現代美術を切り開いたフォーヴィスム(野獣派)とキュビスム(立体派)の傑作を展示することで、20世紀のヨーロッパの美術史を率いた主な現代芸術の芸術家や学派、そして彼らが誕生した背景と原理を理解できるよう構成された。 1905年秋、アンリ・マティス(1869-1954)が企画したサロン・ドートンヌは、激しいタッチと強烈な色彩を用いて描く7人の画家により構成された展示会だった。しかし美術評論家らはチューブからしぼりだしたままの原色を使った激しいタッチの衝撃的な絵を描く彼らのことを非難と揶揄を込めて「野獣(フォーヴ)」と呼んだ。1908年秋、画家のジョルジュ・ブラック(1882-1963)は、パブロ・ピカソ(1881-1973)が描いた『アビニヨンの娘たち』に影響されて『レスタックの家』を出品したが、強烈な色彩を使い、全ての物の形を単純化させ、自然を分解して再構成したような彼らの画法は、皮肉交じりにキュビスム(立体派)と呼ばれた。当時の人々は、獣を描いた絵という意味の「フォーヴィスム」とおかしな四角という意味の「キュビスム」という単語に次第に興味を持ち始めるようになり、彼らは現代美術史に最も偉大な画家として名を残すことになった。 特に20世紀初めに活躍していた芸術家らの時代的背景と彼らの血のにじむような努力、同僚の芸術家らとの関係、さらには彼らを成長させた美術商の話はまるでドラマのように劇的だ。ポール・セザンヌ、マティス、パブロ・ピカソなどを物質的にも精神的にも支え、初の個展開催まで手ずから行ったヨーロッパ最高の美術商であるアンブロワーズ・ヴォラール(1866-1939)は、サロン・ドートンヌでアンドレ・ドラン(1880-1954)の絵に惹かれ、ロンドンの風景を描くよう依頼した。その祭、ヴォラールは、単なる風景画ではなく新しい時代を描いてほしいという革新的な注文をした。ドランはそれまでになかった新たな視点をもって代表作『ビッグ・ベン』を描き、この絵画は20世紀の始まりを知らせる鏑矢となった。急速に変化している現代と輝かしい未来への期待が刻まれているこの作品は、フォーヴィスム最高の傑作と評価されている。 単なる美術鑑賞ではなく、時代の流れを読み取って共感する力を育てる『フォーヴィスム傑作展』は、重要な国家的宝物コレクションに指定されて管理されているトロワ近代美術館の韓国初の展示会だけにその価値は高い。特にフォーヴィスムを代表する画家であるドランの『ビッグ・ベン』がアジアで初めて展示されている。 主な展示作品 フォーヴィスム傑作展 Big-Ben(ビッグ・ベン)、1906Huile sur toile (油彩キャンバス)Derain, André (アンドレ・ドラン)© Laurent Lecat / Troyes, musée d’Art moderne, collections nationales Pierre et Denise Lévy Paysage à... Read more
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