ソウル市は、今年3月から市内の公共施設4カ所で「ソウル心のコンビニ」を設置することを決定し、今月末(1月31日(金))までに運営を希望する自治区を募集すると発表した。市は今回の募集を通じて、心のコンビニで運営される特化プログラムの提案も受け付ける予定だ。
孤独感を感じた時、コンビニのように気軽に立ち寄り、気持ちを吐き出し、孤独を癒やしてもらえる場所ができる。飲み物やラーメンを分け合って食べながらコミュニケーションを取ることで、胃袋だけでなく「心」も満たしてくれるのが「心のコンビニ」だ。
「ソウル心のコンビニ」は、軽食を取ったり、日用品を買ったりするために頻繁に訪れる「コンビニ」のような場所だ。寂しさに覆われ不安になる時に、誰でもいつでも立ち寄り自分の気持ちを話すことができ、また孤立経験者との相談や孤独感解消に役立つ情報を提供してもらえる。
ソウル市は今回の募集を通じて、アクセスしやすい総合社会福祉館や1人世帯支援センターなどの公共施設内で常時運営可能なスポット4カ所を選定し、「ソウル心のコンビニ」を設置する方針だ。
また、「ソウル心のコンビニ」で充実した特色あるプログラムが実施されるよう、今回の募集で地域特性や主な利用者層を考慮した特化プログラム運営計画を受け付け、審査・選定を行う予定だ。
ソウル市は、興味深い様々な事業計画が提案されることを期待している。例えば、若年層や壮年層の1人世帯を対象にしたコミュニティ形成の促進、中高年層を対象にした就職コンサルなどの雇用連携、弱者層を対象にした賃貸団地などの近隣ネットワーク形成の促進などが挙げられる。
「ソウル心のコンビニ」の運営には、ソウル市のみならず、ソウル市福祉財団とソウル市50プラス財団も協力する。ソウル市福祉財団は、孤立経験者を配置して効果的に相談が行われるよう支援し、50プラス財団は孤独ケア同行団を配置して「ソウル心のコンビニ」の施設管理を担当する。
「ソウル心のコンビニ」に置かれる食料品などは、昨年12月に締結された「寂しさゼロソウルのための業務協定」に基づき、テサン㈱やプルムウォン食品㈱などの寄付により提供される予定だ。ソウル市は寄付企業などと協力し、寂しさ・引きこもりに対する社会的認識を改善し、コンセンサスを得るためのキャンペーンも実施する計画だ。
ソウル市福祉室のユン・ジョンジャン室長は、「憂鬱や寂しさを感じる市民が、コンビニのようにふらっと立ち寄れるコミュニケーション・相談空間を提供するために『ソウル心のコンビニ』を導入することにした」とし、「多くの市民が心温まる支援を受けて寂しさから抜け出せるように、『ソウル心のコンビニ』をはじめとする『寂しさゼロソウル』政策を拡大していく」と語った。