約20年前は灰色のコンクリートで覆われていたハンガン(漢江)岸が、「ハンガン(漢江)ルネサンス」以降の取り組みにより、自然性を取り戻したことが確認された。2024年現在、自然型護岸は約90%復元され、2007年と比較して樹木は4倍以上となり、ハンガン(漢江)に生息する生物種は30%近く増加したことが分かった。
ソウル市は、ハンガン(漢江)の自然性回復に向けた事業を集中的に推進し、昨年3月に発表した第二のハンガン(漢江)ルネサンス「グレートハンガン(漢江)プロジェクト」を契機に、ハンガン(漢江)生態系の自生力を飛躍的に高め、生物多様性の拡大に注力すると明らかにした。
市は、▴自然型護岸・ハンガン(漢江)の森を拡大して生態公園を再整備する「自然性回復」と▴ハンガン(漢江)の生態に対する市民の関心・共感を高めるための「自然型体験空間・プログラムの拡大」という2つの方向からアプローチし、自然と人が共存する自然にやさしいハンガン(漢江)を作っていく計画だ。
出典:ソウル研究院(2023)「第9回ハンガン(漢江)生態系調査研究」
また、市は5か所のハンガン(漢江)生態公園で市民が生物多様性の必要性について共感し、ハンガン(漢江)の自然を体験できる生態プログラムも年中運営している。
プログラムにはソウル市公共サービス予約サイト(韓国語)(yeyak.seoul.go.kr)から予約して参加できる。
– ハンガン(漢江)生態公園の状況(5か所/ 1,515,900㎡)
公園名 | 1. カンソ(江西)湿地生態公園 | 2. ナンジ(蘭芝)生態湿地園 | 3. ヨイド(汝矣島)セッカン生態公園 | 4. アムサ(岩寺)生態公園 | 5. コドク(高徳)水辺生態公園 |
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所在地 | カンソ(江西)区パンファドン(傍花洞) 25一帯 |
マポ(麻浦)区サンアムドン(上岩洞) 482-324 |
ヨンドゥンポ(永登浦)区ヨイドドン(汝矣島洞) 4-9一帯 |
カンドン(江東)区アムサドン(岩寺洞) 660-1一帯 |
カンドン(江東)区コドクドン(高徳洞) 366-6一帯 |
面積(㎡) | 370,000 | 57,600 | 758,000 | 162,000 | 168,300 |
主な施設 | 野鳥展望台 | 円形デッキ、 観察デッキ、 野鳥観察台 |
ヨイモッ(汝矣池)、生態池、 観察マルギル |
ハンガン(漢江)展望デッキ | 野鳥観察台、 ハンガン(漢江)眺望台 |
造成年度 (再造成) |
2002年 (2008年) |
2010年 | 1997年 (2010年) |
2008年 | 2003年 |
備考 | 葦原とヤナギ林が調和した 渡り鳥の飛来地 |
ハンガン(漢江)の水が流入した人工湿地、野生生物保護区 | 1997年に韓国で初めて造成された 生態公園 |
様々な水辺景観、 生態・景観 保全地域 |
トチュウ林などの保全地域、 生態・景観 保全地域 |
(ハンガン(漢江)生態公園の位置図)
ハンガン(漢江)生態公園の再整備 | ||
ヨイド(汝矣島)セッカン生態公園再整備のビフォーアフター | ||
ハンガン(漢江)生態公園再整備の主な空間計画 | ||
ジムグリガエルの生息する湿地 | 生態探訪路 | |
自然型護岸の造成 | ||
クァンナル・ハンガン(漢江)公園再整備のビフォーアフター | ||
イチョン(二村)ハンガン(漢江)公園再整備のビフォーアフター | ||
トゥクソム・ハンガン(漢江)公園再整備のビフォーアフター | ||
ハンガン(漢江)の森 | ||
ハンガン(漢江)の生物 | ||
ヨイド(汝矣島)セッカン生態公園のジムグリガエル(絶滅危機野生生物第2級)・カワウソ(絶滅危機野生生物第1級) | ||
アムサ(岩寺)生態公園のヤマネコ(絶滅危機野生生物第2級) | カンソ(江西)湿地生態公園のチョウゲンボウ(天然記念物) |