- 地下鉄9号線の混雑緩和および利用の利便性向上に向け、2024年初まで48両(8編成)の追加を推進
- 48両(8編成)を追加運営する場合、急行列車の混雑率が150%→120%と、大幅に改善されると予想
- 8両車両の運営は、機械・信号の改良などが必須なために改善工事が2032年に終わると予想され、長期の推進が必要
- 混雑度が特に高い駅には安全スタッフ39人を集中配置、混み合う車両の乗車時間や位置を案内
- 市、「混雑を緩和する対策づくりに総力…車両追加時期の短縮に向け、関係機関との話し合いを重ね、車両を適時に導入するよう取り組む」
ソウル市は、地下鉄9号線の混雑を根本的に緩和するため、2024年初めまで、862億ウォンを投じて製作した新しい列車48両(8編成)を追加運営する発表した。また、9号線の混み具合の改善や地下鉄を利用する市民のニーズの増加などを考慮し、なるべく早期に車両が追加できるよう、運行開始時期の短縮に総力を挙げる方針だ。
地下鉄9号線の場合、増車を続けた結果、現在全て6両で運行されているなど、ソウル市は、混雑を緩和するための対策を推進してきた。しかし、最近ソーシャル・ディスタンスの緩和や地下鉄路線の延長などにより、利用需要と混雑度はますます高まる一方である。
これらを受け、ソウル市は9号線の混雑による市民の不便さや安全問題を解決すべく、2024年初めまで新しく製作する48両(8編成*6両)を追加し、急行列車の混雑率を平均150%から120%にまで減少させる計画だ。
また、地下鉄の混雑による安全事故を予防し、市民の自発的な参加で、混み具合がより緩和できるよう、案内やPR活動を並行する。
〈2024年初、9号線48両の追加運営を開始…車両の製作、テスト運転期間の短縮など〉
市は、9号線の車両の追加編成を進めるため、2020年12月からすでに48両(8編成*6両)の契約を締結するなど、混雑を緩和するための段階的な事業を実施してきた。これにより、2022年3月から製作が始まった1号車の場合、2023年3月に完成の計画で、2023年12月には、全車両が入庫される予定。2023年12月、全車両が入庫されたら、鉄道安全管理体系の変更承認などの手続きを経て、2024年には運営に投入される。
ソウル市は、9号線の混雑度をできるだけ早期に緩和すべく、9号線の連携路線の拡大や車両追加の時期を早めるために、各関係機関と協議し、運行開始時期を最大限短縮する考えだ。
〈6両→8両の拡大は、32年に可能…混雑の早期改善に向け、効率的な車両追加へ〉
現在9号線は6車両の45編成で、合計270両が走っている。9号線のホームは、建設段階から空港鉄道との乗り換えを考慮し、8両規模で設計されているものの、運行の要である信号や設備が6両規模で設計され、今は6両の運行となっている。
9号線を8両に拡大するには、現在6両基準で作られた機械設備や信号システムを改良し、留置線を拡大しなければならないため、全ての関連工事は、2032年に完了するものと分析されている。
これらを検討した市は、8両の運営を進めるより、6両でも早く増加させた方が、効率がいいだけでなく、9号線の混雑も早期に緩和できる方法だと判断した。
〈混雑率の高い駅舎に安全スタッフを増加・配置…市民の利用を分散させる努力も〉
ソウル市は、9号線の車両追加に伴い、安全事故を予防するために、混雑率の高い駅舎には、出勤時間帯に駅務員や安全スタッフなど39人を主な密集区間に配置すると明らかにした。また、これから安全スタッフを追加配置し、安全管理を強化していく。
6つの駅舎に配置した安全スタッフ数(22年11月9月現在)
6つの駅舎に配置した安全スタッフ数(22年11月9月現在)
合計 |
金浦空港 |
塩倉 |
堂山 |
汝矣島 |
鷺梁津 |
高速ターミナル |
33人 |
8人 |
6人 |
5人 |
5人 |
8人 |
7人 |
混雑率の高い駅の車両には、乗降車の時間や位置をすぐ把握できるように表示するとともに、ホームには四列乗車の矢印を分かりやすく付着する。また、駆け込み乗車を止めるよう案内放送も強化する。
このような対策を設けるほかにも、9号線を利用する市民の積極的な協力を求めるPR活動にも力を入れる計画だ。
ソウル市のペク・ホ都市交通室長は、「現在ソウル市は、通勤時の利用が多い9号線の混雑を緩和する対策づくりに本腰を入れており、車両の導入時期を最大限短縮できるよう、ヒュンダイ・ロテムや韓国交通安全公団、国土交通部などと緊密に協議を行うなど、全ての努力を傾けるつもり」としながら「市民の皆さんにも乗降車時には安全スタッフの案内に従い、安全な利用に向け秩序を守っていただくようお願い申し上げたい」と述べた。