- 駐車幅を80㎝拡大し乗り降りしやすくした紫の「妊産婦専用駐車スペース」8月から運営開始
- 車用マタニティマーク付着、本人乗車時のみ有効…管轄の保健所で申請
- 市内101か所の公営路外駐車場・公共施設の付設駐車場で、駐車総台数1%以上の設置目指す
- 市、専用駐車スペースの積極的なPR、違反車両に対する案内も…市民の理解と協力を呼びかけ
駐車スペースが狭く車の乗り降りに苦労していた妊産婦が駐車場をより利用しやすくなるように、ソウル市が8月から公営駐車場と公共施設の付設駐車場に妊産婦専用の駐車スペースを設ける。紫色で表示される妊産婦専用駐車スペースは、幅が通常の2.5mよりも80㎝広い3.3mとなっており、妊産婦でも車に乗り降りしやすく設計されている。
妊産婦専用駐車スペースは、妊産婦本人が乗車した車用マタニティマーク付きの車両に限り利用できる。車用マタニティマークは、妊娠中の女性または出産後6か月以内の女性を対象に発行され、住所が登録されている管轄自治区の保健所で申し込めば支給される。
ソウル市は、公営路外駐車場と公共施設付設駐車場のうち、機械式駐車面数を除き30台以上駐車できる駐車場を対象に妊産婦専用駐車スペースの設置を進める。これが実現すれば、ソウル市内でこの条件を満たす約101か所の駐車場で、1か所あたり1面以上の割合で妊産婦専用駐車スペースが設置されることになる。ソウル市の統計によると、最近5年間のソウル市の妊産婦の数は、ソウル全体の人口を100人とした場合、0.6~0.8人と集計されている。
女性優先駐車スペース(全体の10%)内で妊産婦専用駐車スペースを設置するという方針のもと、既存の駐車場は現在運営中の女性優先駐車スペースの一部を妊産婦駐車スペースに指定し運営することもできる。
犯罪に狙われやすい女性や交通弱者の妊産婦、子どもを乗せた運転者のために、2008年から「女性優先駐車スペース」を運営してきたソウル市は、「妊産婦専用駐車区域の設置及び運営に関する条例(2018年1月4日公布)」に基づき、移動時や乗車・降車時に特に困難を伴う妊産婦に配慮した「妊産婦専用駐車スペース」を造成するに至ったとその経緯を説明する。
ソウル市は自治区と協力のうえ妊産婦専用駐車スペースを積極的にPRし、このスペースを一般車両が利用することのないよう誘導し、違反車は移動させるよう呼びかける計画。
ソウル市都市交通室のファン・ボヒョン室長は、「妊産婦の移動と駐車の便宜を図るため、妊産婦専用駐車スペースを設置することになった」とし「今後、紫の妊産婦専用駐車スペースは交通弱者である妊産婦のために譲っていただくよう、市民の方々のご理解とご協力をお願いしたい」と話す。
【参考資料】妊産婦専用駐車スペース
【参考資料】車用マタニティマーク