ハニャン(漢陽)都城の歴史と価値が一目でわかるハニャン(漢陽)都城博物館が、トンデムン(東大門)城郭公園内のデザイン支援センターにオープンしました。
ハニャン(漢陽)都城は、朝鮮の都邑である「ハニャン(漢陽)」の誕生と同時に築城され、漢城府の境界を示し、外部の侵入を防ぎ、600年間にわたってソウルとともに歴史を綴ってきました。現存する世界の都城の中で最も長く都城の機能を果たしてきた貴重な文化遺産です。総延長18.6キロに及ぶハニャン(漢陽)都城は、日本による植民統治期と韓国独立後の開発の過程で大きく破損しましたが、最近の発掘と復元によって再び本来の姿を取り戻し、市民に人気の探訪路として脚光を浴びています。
ソウル市は、ソウルの生きた象徴であり誇りであるハニャン(漢陽)都城が世界的な文化遺産として定着するよう、2012年5月に「ハニャン(漢陽)都城保存・管理・活用総合計画」を発表しました。この計画の一環として、ソウル歴史博物館の傘下にハニャン(漢陽)都城研究所を新設し、ハニャン(漢陽)都城の意義と価値を紹介するハニャン(漢陽)都城博物館の建設を推進してきました。
2012年10月のハニャン(漢陽)都城研究所の発足以来、ハニャン(漢陽)都城博物館の建設に向けた基本計画と展示設計・工事を経て、ついにオープンしたハニャン(漢陽)都城博物館は、ハニャン(漢陽)都城の過去と現在、そして未来の遺産としての価値を持った常設展示室と企画展示室、都城に関する韓国内外の資料が集められた都城情報センター、市民参加型教育プログラムを実施する教育コーナーの3つのフロアで構成されています。
主要展示物は、1749年に制作されたトニムン(敦義門)の扁額(国立古宮博物館所蔵)やフンインジムン(興仁之門)の龍の頭と雑像8点、レゴで制作されたスンネムン(崇礼門)、ハニャン(漢陽)都城の周囲を歩きながら撮影した城巡り体験3面映像などです。特に、1915年に撤去されたトニムン(敦義門)の扁額は、約100年経って初めて公開される遺物で、日本による植民統治期にハニャン(漢陽)都城が破損されたという象徴的な意味が込められた展示物です。
ハニャン(漢陽)都城博物館は、市民との協業によって建設されたことに深い意味があります。(財)ソンブク(城北)文化財団の支援を受け、子どもたちが描いたハニャン(漢陽)都城の絵と若手作家らが協業して制作したアートワーク「物語でつながる線、ハニャン(漢陽)都城」を展示しています。また、レゴ同好会(cafe.daum.net/brickmaster)のメンバーらは、1900年前後の崇礼門とその周辺の様子をレゴブロックで再現しました。
また、オープンを記念して2008年からソウル歴史博物館が力を入れて取り組んできたナムサン(南山)ハニャン(漢陽)都城発掘調査の成果を公開する発掘遺物特別展「ナムサン(南山)で見つけたハニャン(漢陽)都城」を企画しました。烽燧台址をはじめ、継続的に発掘調査した児童広場や白凡広場、中央広場など、ナムサン(南山)の麓、フェヒョン(会賢)一帯の都城発掘の様子と結果を遺物や城石とともに展示しています。
オープン記念特別展は、ハニャン(漢陽)都城博物館1階の企画展示室で2014年9月14日まで開かれます。(お問い合わせ:724-0243)