6月は、護国報勲の月である。毎年6月6日は「顕忠日」として、国のために戦い命を捧げた殉国の先烈と将兵を悼み、その魂を慰める大韓民国の国家的追悼日である。1956年に、韓国戦争の戦死者を追悼するという趣旨をもって顕忠日が指定された。毎年、顕忠日には、午前10時に韓国全土においてサイレンが鳴らされ祖国のために命を捧げた方々への1分間の黙祷を促し、弔旗を掲揚して犠牲となった方々の魂を悼むための儀式をもつ。
ソウル市トンジャク(銅雀)区に位置する国立ソウル顕忠院は、約44万坪の敷地に、殉国先烈と護国英霊が眠っている、韓国民族の聖域である。国の発展のために尽くした殉国先烈と愛国の志士たちが安らかに眠っている場所であることから、歴史に対する意識を再確認できる場所として、2013年にソウル未来遺産に選定された。顕忠院の墓域は、国家元首、愛国志士、国家有功者、軍人・軍務員、警察官、一般人、外国人などの7つのエリアに分かれて造成されている。参拝及び追慕施設はもちろん、墓域、記念碑、オブジェ、休憩施設などさまざまな施設が整っているため、歴史を学ぶためのピクニックとして訪れるにも適している。