ソウル市、ソルラル連休にも隙のない防疫システムを稼働
ソウル市は、2022年のソルラル(旧正月)連休中は、「新型コロナの防疫」と「市民生活の安定」に重点を置く『2022年ソルラル総合対策』を施行する。安全なソルラル名節のため、ソルラル連休の間も選別診療所・感染症専門病院、生活治療センターも休止することなく運営することで、新型コロナの感染拡大防止及び治療対応など隙のない防疫システムを維持する。公共交通機関に関連する施設の防疫点検を実施して新型コロナの感染リスクを減らせるよう取り計らうほか、2021年同様、2022年も地下鉄や市内バス等の公共交通機関は最終便の時間延長を行わず、通常の休日と同じ水準で運行する。一方、名節連休の消費促進のため、10%の割引率を持つ「ソウルサラン(愛)商品券」を1月24日から26日まで発行し、1人当たり月70万ウォンまで購入できるようにしている。ソウル市は、連休期間中、ソウル市庁1階に「総合状況室」を24時間設置・運営し、ソルラル連休期間中に発生する緊急事態に迅速に対処して行政のエアポケットを最小限に抑える計画だ。
ソウル市、139万の単身世帯向け4大安心「生活密着型支援」2022年より本格化
ソウル市は、オ・セフン(呉世勲)市長の公約第1号である「単身世帯支援」のため、市長直属の専門担当組織である「1人世帯特別対策推進団」を2021年4月に発足させたことに続けて、今後5年間(2022年~2026年)推進するための中長期総合対策を発表した。単身世帯の不便や不安を解消するための「4大安心政策」(▴健康 ▴安全 ▴孤立 ▴住居)に集中的に投資する。まず、健康分野を代表する政策として、施行より2か月で満足度96%を記録し、需要も増え続けている「1人世帯の病院安心同行サービス」について、2026年には累積10万人が利用しているようサービスを拡大する。また、栄養パランスのとれた食事を摂ることが難しい単身世帯に、旬の食材で構成された「やさしいフードキット」を支援する事業も、2022年、若者を対象にテスト事業を開始する。1人世帯密集居住地域のセーフティネットを強化するために設けられた「安心マウル保安官」を2026年までに合計51か所に拡大し、大学近辺やワンルーム密集地域の周辺には、監視カメラを約2,000台追加設置する。2023年より、孤独死の危険性の高い中高年単身世帯を対象に、「AI会話サービス」を開始し、2026年合計3万人にまで対象を拡大する。うつ病や自殺ハイリスク群を地元の医師の人材プールを通じて早期に発見し、専門機関に連携させる事業もさらに拡大して運営する。住居部門においては、少なくとも25㎡以上の面積が保障され、単身世帯の特徴が反映されたカスタマイズ型住宅を、2026年までに7万戸以上供給する。チョンセ(伝貰)・ウォルセ(月々家賃)の契約時、公認仲介士など専門家が同席して綿密に点検する「1人世帯のチョンセ・ウォルセ安心契約サポートサービス」も2022年、テストサービスを開始する。
ソウル市、大都市の体質を変える5か年気候対策を推進
ソウル市は、2026年までに温室ガスを30%低減させ「気候危機から安全な都市」を構築するということを目標に、2022年から5年間にかけて「ソウル市気候変動対応総合計画」を推進する。オ・セフン(呉世勲)市長は、大都市ソウルの特性に合わせて策定された「ソウル市気候変動総合計画」を1月20日に発表、2026年までに温室ガスの年間排出量を3,500万トンすなわち2005年に比べ30%低減させ、2050年のカーボンニュートラル実現に向けてますます拍車をかけていく計画であると発表した。ソウル市は、2026年までに老朽化された建物100万戸について、断熱性の強化・リモデリングなどを通じてエネルギー効率が高く温室ガスの排出は少ない「低炭素建築物」へと生まれ変わらせる。また、ソウル全域に電気自動車の充電器を現在の10倍以上となる22万基まで設置し、電気自動車を40万台へと普及拡大させる計画だ。コンクリートとアスファルトの代わりに公園を増やし、水循環都市をつくり、道路を森の道として造成する一方で、気象災害に備え、老朽化した上下水道管の整備、雨水ポンプ場の新・増設等都市基盤施設の強化にも投資を拡大する。
ソウル市民3人のうち1人は「タルンイ」会員…累積利用数1億突破も目前
ソウル市の公共自転車「タルンイ」は、ソウル市民の3人に1人は会員登録をして利用しているほどに生活に密着した交通手段として定着している。2015年の運営開始以来7年間においての累積利用件数は合計9,165万件であり、2022年内に1億件突破が確実視されている。特に、コロナ禍以降、利用件数が大幅に増加した。合計レンタル数は2019年に比べ2020年度には24%増加し(2,786万件)、2021年にはさらに35%増加した3,205万件となっている。ソウル市は、この大幅な増加の原因を、市民が利用するにあたってより便利となるよう改善した効果が現れたものと分析している。ソウル市は2021年3月、タルンイアプリをリニューアルして指紋・パターン認識などログイン方法を多様化させ、スマートフォン向けに最適化されたマップも用意した。2020年10月からは、利用者がスマートフォンでQRコードをスキャンするだけで手軽にレンタル・返却できる「QR端末機」へと全面的に交換している。ソウル市は、タルンイの会員数・利用件数の増加を受けて、2022年には新しく自転車3,000台を追加導入し、拡大運営する計画である。