2014 Seoul Kimchi Making & Sharing Festival
ソウル市は、2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されるほど世界が注目する文化であるにもかかわらず、韓国人の暮らしの中からは徐々に姿を消しつつある「キムジャン文化」を再現するとともに、世界の人々が一緒に楽しめるイベントとしての育成を目指し、「2014ソウル・キムジャン文化祭り」を開催します。
キムジャンは、みんなで一緒に漬けたキムチを分かち合う文化で、ユネスコ無形文化遺産に登録された韓国固有の伝統的食文化です。
< 1千万人で和える >
キムジャンは、凍てつく長い冬を乗り越えるために大量のキムチを漬けることです。キムチは、韓国固有の香辛料と海産物で味付けして発酵させた韓国式の野菜貯蔵食で、歴史的記録によると、760年前にも韓国の食卓にはキムチが上っていたといわれます。キムチは階層や地域の違いを越え、韓国人の食事に欠かせないものです。ご飯とキムチは最も素朴な食事ですが、最高に贅沢な宴会でもキムチは欠かせないおかずです。
同イベントは、約6千人の市民が255トンものキムチを漬ける過去最大の「キムチ漬け」イベントで、総延長1.1キロメートル、総面積3万500平方メートルの会場で開かれる大規模イベントです。また、同イベントで漬けられたキムチはすべて一人暮らしの高齢者や低所得層といった社会的弱者と福祉施設に贈られ、約2万5千人に渡される予定です。
「2014ソウル・キムジャン文化祭り」は、「立冬を迎えたらキムジャンの時期」という先祖の知恵を借り、キムジャンに最も適した時期である11月14日(金)~16日(日)に、ソウル広場・クンファムン(光化門)広場・チョンゲチョン(清渓川)広場、セジョン(世宗)路公園、テピョンロ(太平路)一帯で開かれます。
キムチ文化祭りは、「1千万人が和える、大韓民国キムジャンの新たな始まり」というテーマの下、▲1千万人が和える、キムジャン分かち合い(分かち合い) ▲キムチの歴史と未来が一目でわかる(展示) ▲自分の手で漬けるキムチ(体験) ▲キムチのすべてを買って味わう(即売場&食べ物) ▲キムチをテーマにした文化プログラム(文化)の5分野、20余りのプログラムで構成されます。
16日(日)14時には、市民2千人が白菜チームと大根チームに分かれ、セジョン(世宗)大路に設置された200メートル区間の両端に積まれた白菜10トンをどちらが多く運ぶかを競う「ソウル、キムチ路レース」がセジョン(世宗)大路で実施されます。
また、若手アーティストらで構成された6チームが、「メディアアート」「写真」「キムチモンスター」と、それぞれの分野でキムチをアレンジした作品を紹介する大規模なキムチ公共アートプロジェクト「これがキムチだ」といった奇抜で楽しい様々なプログラムも実施されます。
< キムジャンの材料 >
他にも、キムジャンの主体であるお母さんたちのための癒しのプログラム「私の名は母親です」やキムジャンの材料を市価の2割引き以上の価格で購入できる「太平3日市」が、カンファムン(光化門)広場とテピョンロ(太平路)一帯で開かれます。
クンファムン(光化門)広場では、宮廷キムチや精進キムチ、チョンブ(宗婦)キムチなど、これまでなかなか接する機会のなかったキムチが一堂に集められ、キムチの歴史を振り返るとともに、キムチの現在と未来について考えさせる展示会「キムジャン、時間の知恵」が開かれます。特に、これまで記録がないまま姑から嫁に伝授されてきたチョンガ(宗家)キムチは、ネイバーとともにレシピの紹介や現場インタビューなどが実施され、「宗家伝承発酵食品」として記録化、文化遺産として残される予定です。
ソウル市のパク・ウォンスン(朴元淳)市長は、「キムジャン文化祭りは、分かち合いと協同の共同体文化を回復させるだけでなく、韓国の“キムジャン文化”を世界中に発信する機会となる。世界の人々が一緒に楽しめるイベントとして、またグローバルコンテンツとして育成して新たな価値を生み出し、キムチを基盤とした国内の食品産業の発展にも貢献したい」と述べています。
< 特別市場‐ムノリ(汶湖里)リバーマーケット >
ソウル市は、韓国のアイデンティティともいうべきキムジャン文化祭りを、ブラジル・リオの「カーニバル」やドイツのビールフェスティバル「オクトーバーフェスト」、札幌の「雪祭り」と肩を並べる世界的なイベントに発展させる計画です。