①感染リスクにさらされた場合はアラートを表示
「My-T(マイティー)」は利用者の移動経路を通じて感染者の移動経路と重なっていないかを確認するなど、感染者との接触情報をリアルタイムで提供しており、情報不足による市民の不安を大きく解消できる見通しだ。 自分の移動経路が感染者の移動経路と重なった場合、アラートが表示される。これまで、バスやタクシーなど公共交通の運転従事者が感染した場合、乗客は濃厚接触者と見なされず、移動経路情報が提供されてこなかったことから、市民は不安を感じていた。しかし、今後は「My-T(マイティー)」を通じて感染者の移動経路と重なった場合に通知を受けられるため、安心して公共交通を利用できる。②公共交通の混雑状況を基に乗り換え案内サービス
また、公共交通の混雑状況を案内することで混雑する路線を避けるなど、コロナ禍でも安心して移動手段を選択できる乗り換え案内サービスも提供する。乗り換え案内サービスは、時間より混雑状況を重視して交通手段を選びたいユーザーには比較的混雑していない経路を、バスより地下鉄を好むユーザーには地下鉄中心の経路を、徒歩で移動したいユーザーには歩きやすい経路をそれぞれ案内するサービスだ。③通行状況の分析を通じたオリジナルの移動経路を提供
市内のバスや電車、タクシー、レンタル自転車など、自分の移動内訳を一目で確認し、公共交通の利用内訳も照会できるほか、今後は民間のサービスと連携してクーポンや割引、ポイントなど様々なサービスに拡大していく計画だ。④交通弱者のための低床バス予約
交通弱者向けのサービスも強化される。低床バスを必要とする車いすの利用者が、自分が利用したい停留所からの乗車予約をできる予約サービスも提供する。低床バスを利用する際、これまではバス会社に電話で予約するしかなかったが、今後はMy-T(マイティー)アプリから予約できるようになり、低床バスをより利用しやすくなる。 ソウル市は今後3年間(2020年から2022年)、段階的にサービスを完成させていく計画だ。新型コロナウイルス感染者と移動経路が重なる場合にアラートを表示する「安心利用」サービスをはじめ、市民により多くのサービスとメリットを提供できるよう民間企業の技術とマイデータの情報を融合させ、公共交通利用マイレージの積み立てや料金割引の提供、公共交通利用実績を反映した信用レベル向上サービス、データ販売収益の還元など、様々なサービスが計画されている。 ソウル市のファン・ボヨン都市交通室長は「ニューノーマル時代に合わせたシステムを構築し、ソウル市民が新型コロナウイルスへの不安を感じることなく、安心して公共交通を利用できる環境を整える必要がある」としながら、「マイデータによるMy-T(マイティー)事業を通じてスタートアップや小規模企業をはじめ誰もが自由にデータを利用し、事業化につなげられる交通ハブ生態系を形成することで、市民により多くの便利なサービスを提供できることを期待している」と語った。