1,000万都市、ソウル。生活レベルの向上にともない、交通量が集中した結果、騒音問題があちこちで起きてきた。その騒音を低減させるため、「静かなソウルづくり」プロジェクトを立ち上げて1年が経つ。現在、一般地域と道路周辺地域において0.2dB~1.6dB程度騒音が低減し、騒音に対する市民のクレームも前年比で2,055件減少している。
これは、工事業者が特定工事を市に事前申告した際、工事の際に用いる防音壁の材質の最低基準を市側が提示したために得られた成果である。工事業者は低騒音建設機械の使用を義務化され、工事現場の騒音測定を強化するなど、騒音を予防するための様々な方法を考案し積極的に実施した。さらに、市と自治区は自治区ごとに騒音発生の実態を調査し、騒音増減の原因を分析した。市・自治区・住民が一体となって騒音を監視・処理する「騒音クレーム処理機動チーム」および「住民監視団」を組織して活動した結果このような成果が得られた。
市は従来の「人材依存型騒音管理」から機械や装備を投入する「科学的な騒音管理」へと次第に転換していく計画である。2012年には移動騒音測定車両と工事現場の発生騒音常時監視システムを構築する。これにより自治区の負担も軽減させるとともに、騒音に対するクレームも減らしていくことで、住民により快適で平穏な生活環境を提供する計画である。