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文化観光

  • 韓国の美が生きるプクチョン(北村)-インサドン(仁寺洞)

  • 文化観光 SMG 3,953
    • プクチョン(北村)は朝鮮時代の宮殿「キョンボックン(景福宮)」の東側の地理的に良い村で、上流階級が住んできた最も韓国的な伝統美が残っている昔の街
    • 宮廷料理、伝統工芸工房は必見の名所…カフェドン11番地と31番地、33番地の韓屋が有名
    • インサドン(仁寺洞)は古美術品、骨董品、茶器など韓国の伝統文化が溢れる名所…半分が外国人
    • 工芸専門ショッピングモール「サムジギル」が人気…周辺の裏通りには韓定食屋、マッコリ店などグルメがたくさん

    最も韓国的なものが最も世界的なものである。

    外国人は現代化と世界化の流れの中でも韓国固有の趣と品格を持っている場所を好む。そんな外国人にとって、プクチョンとインサドンは韓国的な魅力を感じられる場所。

    外国人の定番旅行コースであり人気スポット。

    韓国の伝統的な美と韓国人の魂が残っているこの街に、なぜ外国人は熱狂するのだろうか。

    プクチョン(北村)韓屋村

    韓国人の魂が残るプクチョン(北村)韓屋村

    1906年、プクチョンの人口の43.6%は兩班(ヤンバン、最上位身分)と官僚であった。宮殿の東側であり地理的に良い場所であったプクチョンは、上流階級が住んできた街である。

    プクチョンの人気は開化期と日本植民地時代にも続き、開化派や多くの独立運動家がこの街に住んでいた。

    開化派は1800年代後半、朝鮮の社会を改革し、西洋の先進文物を受け入れようと主張した政治勢力である。

    キョンボックン(景福宮)とチャンドックン(昌徳宮)、チョンミョ(宗廟)の間に位置するプクチョンは、伝統韓屋が密集するソウルの代表的な伝統住居地である。多くの史跡や文化財、民俗資料があり、「都心の中の通り博物館」と呼ばれる。

    「プクチョン(北村)」という名称は、チョンゲチョン(清渓川)とチョンノ(鐘路)の北に位置していることに起因する。

    プクチョンはハニャン(漢陽)の中心であっただけでなく、地理風水的に良い場所だった。北に行くほど渓谷が深くなり、南は比較的緩やかでチョンゲチョンに至る、典型的な背山臨水の構造だ。それで、自然と昔から権門勢家の住居地として人気だった。

    プクチョン(北村)韓屋村

    糸のように繋がる通りには、各々のストーリーがある。

    特に宮廷料理、メドゥプ(韓国の組紐を使った伝統工芸)、刺繍、テグム(大笒、竹の横笛)など伝統工芸をする職人の工房、「京工匠工房」は必見すべき名所である。プクチョンでは一般人に京工匠工房を開放しており、作業姿を実際に見ることができる。

    プクチョン(北村)文化センターに行くと、プクチョンをより詳しく知ることができる。韓屋の原型をそのまま維持しているほか、プクチョンの歴史と価値を示す資料が豊富に揃っている。

    プクチョンの見どころは数えきれず、全て見るには一日中かかるほどである。史跡5カ所、ソウル市民俗資料4点、有形文化財3点、文化財資料1点の他にもケドン(桂洞)ギル、石井半月井戸、クァンへウォン(広恵院)跡などがある。韓国初の銭湯「中央湯」もある。韓屋をしっかり見たいならカフェドン(嘉会洞)11番地と31番地、33番地がおすすめ。

    インサドン通りのサムジギル

    「韓国」といえば思い浮かべる街、インサドン(仁寺洞)通り

    近代化期に没落した兩班(ヤンバン、最上位身分)層は、保有していた古美術品や骨董品を持ってサムチョンドン(三淸洞)からチョンゲチョン(清渓川)に至る小さい川辺の街に集まった。ここでは骨董品を売ることができ、主に日本人が買い取った。その売買が行われた街が現在のインサドンである。

    「伝統文化の通り」といわれるように、韓国固有の物が多いインサドンには、団扇や煙管、仏像から書道作品、韓国画まで無いものが無いほどである。飲食店や喫茶店、居酒屋なども伝統的なところが多い。餅や茶菓子をはじめピンデトク、マッコリに至るまで店の種類も様々である。

    韓国の伝統芸術品を見ることができ、伝統茶はもちろん精進料理まである「ザ・韓国」の街。韓国で観光客が最も多く集まるところの一つである。

    インサドン(仁寺洞)通り

    インサドン通りはインサドン63番地からクァンフンドン(寬勳洞)136番地に続く約700メートルの道を指す。

    インサドンは官街であると同時に居住地域だった。朝鮮時代には国の功臣の業績を調べる「忠勳府」があり、風紀紊乱などの取り締まりをする「里門」もあった。

    インサドンのアイデンティティーに最も影響を及ぼした官公署は、絵画を教え、関連の考試を行っていた「図画院」である。図画院の影響で、ここに骨董品店や画廊、表具屋などが集まった。

    ソウル市はインサドンの特徴を継承・発展させるため、1988年に伝統文化の通りに、2002年には第1号文化地区に指定した。インサドン通りは、外国人が半分以上を占めているといっても過言ではない。とりわけ週末になると様々な人種の人々が様々な言語で話す風景をよく見かける。

    インサドンにはサムジギルというユニークな展示空間もある。2004年にオープンした工芸専門ショッピングモールで、50余りの工芸品店と無形文化財の常設展示販売場がある。インサドンを詳しく見たいなら、まず観光案内所へ。英語、中国語、日本語が話せる文化解説士が常駐しており、とりわけ外国人にとっては安心だ。週末は「歩きたい通り」に変わり車の通行が禁止されるため、安全に楽しめる。