- 洗剤、シャンプーなどを必要な分だけ量り売りする「ゼロマーケット」を2022年6月までテスト運営
- 1号店(ホームプラスワールドカップ店内)オープン完了、百貨店や大型スーパーに順次オープン予定
- 買い物カゴを回収・リサイクルのほか、セルフ充填など売場の特徴に合わせて運営
- ゼロウエスト文化の拡大に大型スーパーが参加するよう促すMOUを締結
ソウル市は、使い捨ての包装材やプラスチックの容器などを使わないゼロ・ウェイストを実践する「ゼロマーケット」を百貨店、SSM(スーパースーパーチェーン)、団地内のスーパーなど10か所に開店すると発表した。大型スーパー内でゼロ・ウェイストマーケットを運営するのは、韓国でソウルが初めて。
ゼロマーケットは洗剤、シャンプー、化粧品などリフィル(充填)が可能な製品を購入する際、必要な分だけ量り売りをする環境配慮型商店のこと。売り場に配置された専用の入れ物や個人が持参した容器に製品を入れて会計を進める。使い捨てのプラスチックボトル・コップなどを使わないため、ゴミの削減につながる。
ソウル市は21日にオープンしたホームプラスワールドカップ店内の「ゼロマーケット1号店」を皮切りに、NC百貨店江西(カンソ)店、GS Fresh高徳(コドク)グラシウム店など2022年1月まで順次オープンし、半年間テスト運営する計画だ。
ゼロマーケットは、百貨店やSSMなど各店舗の特徴を考慮して作られた空間に入店する。たとえば、ホームプラス・ワールドカップ店内のゼロマーケットは、内部のスーパーと連携しプラスチックの買い物カゴを回収・リサイクルするサービスを提供している。NC百貨店江西店はインスタント食品売場とコラボし、使い捨て容器の代わりにリユースできる容器に入れるイベントを開催する。団地内にある GS Fresh高徳(コドク)グラシウム店は、セルフリフィルとセルフレジで運営される。
一部のゼロマーケットは、地域内の資源循環の拠点施設として運営される予定。リサイクルする価値は高いが、ゴミとして捨てられるイヤフォンや充電ケーブルなどを回収してリサイクルし、買い物用の紙袋やガラスの容器などを回収・共有する施設として利用する。その他、竹の歯ブラシ、天然素材のたわし、マイストロー、食器洗い石鹸、シャンプーバー、ハンカチなど環境にやさしい生活商品も販売する。
ゼロマーケットは従来のゼロウェイスト店舗の事業者やゼロマーケットの創業を希望する人の参加によって運営される。大型流通会社と小商工人、小売業者が力を合わせ環境にやさしい消費文化を広めるリフィルショップ、小分けショップなどを発掘・支援していく考えだ。
また、市はホームプラス、E·landリテール、GSリテールなど大型流通業者と「使い捨てを使わない消費文化の拡大に向けた業務協約」も締結する。最も活発に消費が行われる流通プラットフォームがゼロウェイスト消費文化の拡大に参加できるよう、行政や制度面で積極的にサポートしていく。
一方、ゼロウェイストを体験できる空間「ゼロ森(ソウル新活用プラザ)」や市内ゼロウェイストショップ70店のロケーションを案内する「スマートソウルマップ」サービスを提供し、市民が使い捨てを使わない消費文化を経験し、日常でごみ削減を実践できるよう取り組んでいる。
ソウル市気候環境本部のユ・ヨンシク本部長は「ソウル市のゼロマーケットはこれまで小規模で運営されてきたゼロウェイストショップが、地域経済のメインになっている大型スーパーに入店し、ゼロウェイストを一般に広めるきっかけになるだろう」としながら「今後使い捨てを使わない消費生活が日常化できるようゼロウエスト文化の拡大に注力したい」と話した。