阿利水(アリス)とはソウル市に供給される水道水の名称である。これは高句麗時代に韓国を代表する漢江(ハンガン)を阿利水と呼んでいたことに由来する。
ソウル市は、市民が安心して飲める安全な水を供給することを目標に、今年から阿利水の定期水質検査項目を155項目から163項目に増やし、世界保健機関(WHO)の飲料水水質ガイドラインに基づいた世界的な水準で、きめ細かな水質分析を行っていく方針だ。
追加された検査項目は、世界保健機関及び韓国内外の飲料水水質ガイドラインを参考にして選ばれ、その後ソウル市水道水評価委員や学界の専門家が参加する諮問会議を通じて決定された。追加された項目は、最近問題になっている水道水の異臭・異味の原因であるジェオスミン(藻類が分解したときに生じる)などの計8項目だ。
その他にもソウル市では、2007年から2016年までの10年計画を策定し、阿利水の安全性を確保するために163項目の定期検査だけでなく、まだ規制されていない新種の微量物質など計140項目についての実態調査も実施している。
また日本の原子力発電所の事故発生後、市民の放射性物質への不安が高まってきていることから、ソウル市では、漢江の原水・浄水・水道水の放射性物質(Cs-134、Cs-137、I-131)の調査分析を実施するなど、市民の不安解消に努めている。