2014 SIBAC総会歓迎辞
日付 2014年10月31日 | 場所 ソウル市庁多目的ホール
ありがとうございます。ジェフリーさん、皆様、おはようございます。バートン議長、スミス副議長、ゴガ副議長、ヤン副議長、そしてソウル国際経済諮問団の議員及び諮問役の皆様、2014年SIBAC年次総会にようこそお越しくださいました。
本日初めてこの場にいらっしゃった数名の方をご紹介させていただきます。ヴェオリア環境のアントワーヌフレロさん、Olayan金融会社のルプナ・オラヤンさん、ソウル市民を代表して歓迎申し上げるとともに、SIBACにご参加いただき、感謝申し上げます。
顔なじみの方も多くいらして大変嬉しいです。クリス、ルディ、ジャン・ルイ、ローランド、マルコ、ニック、アレックス、ビル、久しぶりにいらっしゃった方々もお会いすることができて嬉しいです。ピーターとマーティン、SIBACのために献身的にご支援くださった5人の諮問役にも感謝申し上げます。ロン、ジェフリー、キム・ギファン会長、キース、そしてローランド、今年も重要な行事をご準備いただき、感謝申し上げます。
本日、特別なお客様も多くいらっしゃいました。ジェローム・パスキエフランス大使もいらっしゃいました。ありがとうございます。ソウル市議会のパク・レファン議長もいらっしゃいました。ありがとうございます。ソウル市とソウル市立大学の教育または研修プログラムにご参加の、多くの海外公務員の皆様もいらっしゃっています。ありがとうございます。
まず、昨年の総会を少し振り返ってみたいと思います。昨年私たちは、ソウルを観光とエンターテインメント産業のモデルとしてつくるために、多くの意見を交わしました。皆様からは、次のようなご提案をいただきました。
第1に、独創的な文化のアイデンティティを作ること、第2に、女性とIT関連MICE行事の誘致、第3に、医療観光の育成、第4に、民間の創意工夫をこらした韓流MICE施設の構築、第5に、ファッション産業のための独創的な価値提案づくり、第6に、生態復元の推進、そして総会の最後にはビックデータと高齢化に対する特別発表がありました。
ドミニクさんは、ビックデータと地理空間データを活用して、都市がさらにスマートかつ効率的に変化できる可能性についてご説明くださり、ホセさんは韓国の高齢化現状についてご解説くださいました。これら2つの発表からインスピレーションを得て、今年の総会テーマを「ソウル市のスマート都市の解決策:人口高齢化と持続的な経済成長」に選ばせていただきました。
皆様のご提言を長期及び短期政策にするために、ソウル市職員たちは1年間努力を重ねてきました。皆様がつくり上げられました、いくつかの成果をご紹介させていただきます。
ソウルの独創的な観光の魅力を開発するために、まずソウルの最も貴重な文化財の1つである、ハニャン(漢陽)都城の復元に努めました。1396年に初めて築造されたハニャン都城は、朝鮮時代の市民たちの生活の中で重要な役割を果たしていましたが、近代化過程の中でほとんどが失われてしまいました。2012年にハニャン都城復元のための特別専担チームを構成し、ユネスコ世界文化遺産の暫定目録にも登録されました。そして城郭の周辺を保存するために、昨年のSIBAC総会以降、私はそれまで住んでいた市長公館から引っ越しをいたしました。
現在、ハニャン都城の70%が復元されました。2015年までに美しく完全復元されるハニャン都城は、市民たちに公開される予定です。私は、ハニャン都城がソウルの歴史と文化に対するソウル市民の誇りと愛情を、さらに堅固たるものにしてくれると信じています。
貴重な文化遺産を保存しようとする私たちの努力に加え、去る3月には新しく現代的なランドマークであるDDPを開場しました。未来志向なこの建物は、先見の明がある建築家ザハ・ハディッドの作品で、開場2ヵ月で2百万以上の訪問客が訪れるなど、ソウルで最も愛される文化空間として位置付けられつつあります。
先月に開場したセビッ島も、ハンガン(漢江)の観光スポットとして浮上しています。運営初期に様々な困難がありましたが、ソウル市はこのフローティング建築物がソウルの水辺緑地と生態ネットワークにおいて重要な役割を果たせるよう、取り組んでいきます。実にソウルは過去と現在、そして未来を融合させる、独創的なアイデンティティを確立していると言えます。
昨年私たちが選んだキーワードの中には、グリーンアンドブルー、生態観光、持続可能性などがありました。国際デザイン競演大会を通じてMICE施設を作ろうという意見も出ました。このような意見を踏まえ、私たちはマポ(麻浦)石油備蓄基地を環境に優しい複合文化空間に変えるという計画を立て、「環境と再生」というテーマで国際懸賞設計公募を開催しました。世界16ヵ国227人の建築家より95個の作品を受けつけ、8月25日に優勝者を発表しました。当選作の設計に基づいてマポ石油備蓄基地は大きく再生され、2016年末には周辺のワールドカップ競技場とワールドカップ公園を繋ぐ文化自然のハブとして再誕生する予定です。
昨年、私たちが力を入れていた事業の一つが、ソウルを世界的なMICE都市、特にIT分野でMICEを先導する都市につくることでした。今年、IWWWやソウルデジタルフォーラム、スマートクラウドショーなど、影響力のあるイベントを開催しました。
また、「大韓民国世界女性発明大会」、「第21次アジア・太平洋女性団体連合総会及び国際シンポジウム」のような、重要な女性関連コンベンションイベントも誘致しました。今後何年間は、30以上のITカンファレンスがソウルで開催される予定であり、来年には世界的に有名なファッション博覧会であるブレッドアンドバターや国際都市照明連盟総会、ICLEI世界総会などを開催するなど、大変忙しい年になりそうです。なので、もし国際カンファレンスや企業の行事などを準備している方がいらっしゃれば、最近BASFが賢明な選択をしたように、MICE最適都市であるソウルを思い浮かべていただければと思います。
最近、カンナム(江南)スタイルがグーグルに選ばれたという、大変喜ばしいニュースを見ました。グーグルが全世界で3番目の起業ハブであるキャンパスソウルを、来年カンナムに設立すると明らかにしたのです。この地域は、今年初めにソウル市が発表したヨンドン(永東)MICE複合団地構想に近い場所であるため、本当に嬉しいニュースでした。それだけではなく、ソウルの優秀な大学と連携して、創造及び企業家精神の養成に努めるソウル市の様々な事業ともシナジー効果が上げられると思っております。グーグルの韓国進出が、技術革新とビジネスインキュベーションを活性化する堅固たる生態系を造成し、より多くのビジネス観光客がソウルを訪れると信じております。
私たちはまた、ファッション首都としてのソウルの能力を拡大するために努めてまいりました。ソウルの最も有望なファッションデザイナー10人を毎回選抜する「ソウル(Seoul)10ソウル(Soul)」は、今年国内外で大きく活躍しました。イタリアファッション国立会議所との協力を通じて、韓国人デザイナーとしては初めて、ミラノメンズグランフィナーレの舞台に立つこともできました。ソウルファッションウィークとジェネレーションネクストも、以前より人気が高まり、有望デザイナーたちの潜在力を確認することができました。来年ブレッドアンドバターを通じて、再びソウルがアジアのファッション首都に浮上できると信じております。
マージョリーさん、昨年の総会で韓流がこれからアジアを超え、西洋にも伝えられなければならないとおっしゃいましたよね。本日、私は大変喜ばしいニュースを聞きました。最近韓流ドラマのブームを巻き起こした「星から来たあなた」が、アメリカのABC放送局でリメイクされるそうです。ストーリーは言いませんが、私がこのドラマで最も印象深かったのは、現代のソウルと朝鮮時代のソウルが調和しているということです。韓国と中国で大ブームになったこの韓流ドラマが、多くのアメリカ人にソウルと韓国を知ってもらえる役割を果たしてくれることを期待しています。
時間の関係で私が推進しているすべての事業を説明することはできませんが、過去1年間でソウルが観光およびエンターテイメントのモデルとして成長する上で、皆様のお力添えが大きな力となりました。皆様からいただきましたアイディアの大半は、長期的な計画に反映され、推進されています。これからもソウル市の成果を見守ってくださいますよう、宜しくお願い申し上げます。皆様の貴重なアドバイスに改めて感謝申し上げるとともに、本日皆様のお話しも是非傾聴させていただきます。