- メタバース・ソウル、「ベスト・イノベーション」のメタバース分野で初の革新事例として選出
- 世界的な関心も高まっている世界初の自治体独自のメタバース・プラットフォーム
- 世界最大規模の週刊ニュース誌、TIMEの掲載により、ソウル市のメタバース事業への注目度が高まると予想
ソウル市は、「メタバース・ソウル」が世界最大規模の週刊ニュース誌、タイム(TIME)で「2022 ベスト・イノベーション」の一つとして選出されたと発表した。
「メタバース・ソウル」は、27つのカテゴリーのうち、メタバース分野でベスト・イノベーションとして選定されており、この分野初の革新事例として認められている。
TIMEは、「ベスト・イノベーション200」を作成するため、世界中の編集者・記者による推薦や、オンラインによる受付を経て、電気自動車、エコエネルギー、メタバースのような成長が見込まれる分野で注力している候補を募集した。
今回のリストのうち、ソウル市の「メタバース・ソウル」が、メタバースのカテゴリーで公共分野としては初めて選出されており、これを通じて世界的な企業らの革新的な発明品と肩を並べるようになったといえる。
一方、「メタバース・ソウル」は、自治体レベルでは初めて構築が進められるメタバース・プラットフォームであるだけに、正式なリリース前から世界的な関心が集まっていた。
2022年4月には、カナダ・サレー市のポットキャスト「サレー・エコノミック・インサイト(Surrey Economic Insights)」で、ソウル市のメタバース事業が紹介され、2022年5月には、毎年米マサチューセッツ工科大学(MIT)で開催されるデジタル技術交流イベント「フューチャー・コンピュート(Future Compute)」で、自治体としては唯一ソウル市の「メタバース・ソウル」が紹介された。
また、インドネシアのバンドン市やドイツの連邦議会など、海外の自治体や議会もメタバース・ソウルに大きな関心を示し、関連事業に関する説明や諮問などを求めた。
メタバース・ソウルが正式にリリースされる前にTIME誌で今年のベスト・イノベーションに選ばれるなど、ソウル市が進めているメタバース事業のプレゼンスもより高まるものと予想される。
ソウル市は、これまで世界デジタル政府ランキングで2003年から2019年まで8回連続で1位になるなど、スマート都市として評価されてきたが、メタバース分野においても世界をリードする取り組みからメタバース事業の優秀性を認められ、ベスト・イノベーションに選定されたと分析している。
メタバース・ソウルは、韓国内の自治体だけでなく、世界都市政府レベルでも初めて進められるソウル市独自のメタバース・プラットフォームである。
市は、2021年10月策定された「メタバース・ソウル推進基本計画」に基づき、2022年から「メタバース・ソウル第1段階推進事業」に着手し、2022年上半期には「メタバース・ソウル市庁」というパイロットサービスを、8月には「メタバース・ソウル非公開テスト運営(CBT)」を実施した。現在は、11月末まで実際のサービスの提供に向け、プラットフォームの完成度を高める作業に取り掛かっているところ。
ソウル市のイ・ヘギョンデジタル政策官は「TIME誌だけでなく、海外の多くの機関やメディアから注目が大きいだけに、ソウル市もメタバース・ソウルを前向きに見ている」とし「今年、第1段階事業を成功させ、その後残りの第2・3段階事業を通じて、世界最高レベルのメタバース・プラットフォームを目指して徐々に完成度を引き上げ、スマート都市をリードするソウルのプレゼンスを高めていきたい」と述べた。