マンション管理革新方案発表
月日:2013年3月12日 会場:ソウル市庁ブリーフィングルーム
ソウル市民の皆様、記者の皆様、だいぶ暖かくなりましたね。春はもうそこまできています。本日、私は新たにつくられたソウル市マンション管理革新方案を発表いたします。管理費バブルはゼロ、寿命は二倍にします。市民の皆様にとって春のような知らせになればと思います。今年3月5日、某放送局で報じられたのがソウル市のマンションの現実です。
また、ソウル市の住宅の59%はマンションです。マンション管理を大きく革新できれば、ソウル市がもっと幸せに暮らせる街になると思いませんか。革新方案をつくるために、様々な方法で多くの意見を聞き、資料を分析しました。市民の皆様は管理費の過剰徴収や不透明性、共同体意識の不足などを問題点として指摘してくださいました。
市民から寄せられた意見を整理してみました。入居者代表会議は何をするところなのか分からないとか、古くなった団地は建て替えを願ってメンテナンスをしていないが、施設が老朽化して生活に不便だといった様々な意見がありました。
このように、マンション管理革新方案の柱を定め、四つの推進方向を策定しました。第一に、マンション運営がどのように行われているのか「知って住みます」。第二に、管理費をできるだけ節約し、「倹約して住みます」。第三は、中長期的に、適時に維持修繕をして「長く住みます」。最後に、隣人たちと「共に住みます」です。
第一に、知って住みます
第一、「知って住みます」では、まず入居者代表の責任性を確保すべきであるとともに、情報公開が必要で、公共性を強化しなければなりません。何よりも入居者の参加拡大が欠かせません。まずは、住民を代表する入居者代表会の責任性を高めて不正腐敗をなくします。職務教育と倫理教育の履修を義務づけ、入居者代表会議を公開します。不正腐敗が発生した場合の処罰を強化するのはもちろんです。何よりもマンション管理費の会計科目の標準化が重要です。そして、関連情報の公開を義務づけ、いつでも住民が知り、参加できるようにします。住民から要求があれば、専門家による監査が行えるよう支援し、運営が不条理だと通報があったマンションは職権で調査します。現在、ソウル市のマンションに住む住民の42%は借家人です。マンション管理において、借家人が意志決定の過程に参加できる道を拡大します。
第二に、倹約して住みます
方法さえわかれば倹約して住むことができます。共同契約を活性化させて工事委託費の無駄遣いを減らし、使用料を削減して管理費がかかる項目を単純化します。収益を最大限に増やして、一銭でもマンション管理費を削減しなければなりません。マンション管理費を削減していきます。マンション管理費は、共用管理費と個別使用料に区分されます。資料を分析してマンション・コンサルティングを実際にしたところ、管理費項目ごとに団地によって約2倍~5倍の差があります。住民が参加して管理主体が専門性を発揮すれば、共用管理費を最大で30%削減できます。
そうは言っても、小規模マンションは相対的に管理費の支出が多いでしょう。共同で管理すれば良いのです。技術条件や時期が近い工事や委託サービスを隣の団地と共同で契約し、また必要な物品は共同購入すれば契約単価を下げることができます。共有ネットワークが重要な理由はここにあります。
また、工事委託の過程において価格の水増しや談合が多くあります。契約の過程を公開して談合や密室での取引を撲滅し、住民と専門家が参加する妥当性調査を実施することで無駄遣いを防ぎます。工事委託の履歴を管理することで、費用支出の重複と無駄をなくします。電気やガス、暖房など個別使用料が管理費の半分以上を占めています。これを削減するために、実用的な省エネ実践マニュアルを普及させます。
また、地下駐車場にLEDを設置するなど、高効率器具を使用するよう支援します。また、一部では、使用料を過剰徴収して余剰金を入居者代表会の会食費に使うといった不正事例が起きています。使用料の余剰金が発生しないよう根本から正していきます。
また、時折開催される臨時市場、広告誘致、リサイクル品の売却などで意外に多くの収益が発生しています。収益源を多様化し、発生した収益は管理費の軽減に使うべきです。管理費を軽減させた優秀事例を積極的に発掘し、ソウル市全体のマンションに発信・共有します。
第三に、長く住みます
マンション長期修繕計画を綿密に立てて適正な時期に補修すれば、一つのマンション修繕に対する公共支援を拡大し、それに対する認識が改善されれば、そして多様なリフォーム対策を事前に用意しておけば、快適な環境で長く住むことができます。最近はマンションの建て替えに対する期待感から、適切な補修・補強をしない場合が多くあります。そのため、ご覧のように先進国に比べてマンションの寿命が非常に短いです。半分、あるいは三分の二ほどの寿命です。しかも建て替え市場の収益性が悪化しているため、老朽化に伴う安全問題が懸念されている現実です。
長期修繕標準計画書を綿密に作成して普及させます。団地ごとに体系的に策定できるよう支援します。そのためには何よりも修繕関連資料を体系的に管理する必要があります。長期修繕計画がきちんと守られていません。計画の61%だけ賦課し、執行は38%だけという実情です。策定された計画をきちんと守るようにします。適時に補修・補強を忠実に行い、安全で寿命の長いマンションを建設します。専門家と市の職員が合同で実態を点検します。修繕維持に関する公共の支援を拡大し、マンションの修繕維持履歴情報を公開します。維持管理を上手く行っているマンションを評価して認証の対象とし、報奨を与えます。何よりも建設会社の責任を強化し、不良施工をなくすために新築時の耐久年数の基準を設けて基準に適合しているかを検証します。マンションの建て替えが難しくなった場合は、代案としてリフォームに備えなければなりません。そうして快適な住居環境を保全します。
第四に、共に住みます
マンション管理への住民参加が拡大し、住民の日常と直結させる必要があります。そうすれば、共に住む方法がつくられていくでしょう。マンションだからこそ共同体を回復することが大変重要です。ソウル市は、マンションを隣人と共に暮らす定住空間とすべく取り組んできました。共同体活性化に向け、2011年から住民主導の公募事業やコミュニティプランナーの配置、優秀事例の発表会などを実施しています。住民同士のコミュニケーションをより一層強化します。エレベーターの中にある掲示板も、挨拶を交わし、情報交換する良い媒体ですね。サンド(上道)洞のあるマンション団地では、もうお互い挨拶を交わしたそうです。省エネのアイディアも共有してください。コミュニティ空間の充実は、小さなことから始まります。
共同体を回復するために、住民の皆さんと共に学習します。基本的に共同体活動は、自分の日常に役立たなければ参加しようと思いません。育児や福祉、食品、ホームサービスなどによってマンション協同組合を活性化すること。一石ニ鳥の効果を上げることも遠い話ではありません。これらすべての方案を成功させるには、各主体間の緊密な協力、何よりも住民の関心と参加が欠かせません。ソウル市は「統合情報広場」を通じて情報を公開・教育するとともに、「共同住宅管理支援センター」を通じて情報公開、教育、監視、牽制を同時に行います。そうして住民の皆様を支援します。情報公開ポータル「ソウル市共同住宅統合情報広場」を3月中に開設・運営します。標準化された292の会計科目別に情報を自動的に関連づけ、財務諸表、工事委託の入札と契約内容、その他においても意志決定とコミュニティ情報を公開することを義務づけます。推進機関として官民ガバナンス形式の「共同住宅管理支援センター」を運営します。同センターは、入居者代表会の教育や統合情報広場の運営といった支援機能や、外部監査、通報・申告・相談、不条理な運営が発生した団地に対する職権調査および行政処分の依頼など、監視・牽制機能を遂行します。
ソウル市は、市民が幸せに暮らせるマンションの建設を目指して取り組んでまいります。管理費バブルはゼロ、寿命は二倍のマンションを建設します。ソウル特別市共同住宅とフェイスブックやソウルマニアのツイッターまでいつでもご意見をお寄せください。アドレスはこちらです。ありがとうございました。