– ソウル研究院『第4四半期のソウル経済分析及び2014年の予測』報告書を発表
– 第4四半期の体感景気指数(消費者態度指数)は、前四半期対比4.0ポイント上昇の91.7を記録
– 来年の成長率は、2013年比0.8ポイント上昇の3.0%と見込まれる
– 低所得階層向けの雇用支援及び生活物価指数の管理、違法な貸金業の取り締まりが必要
ソウル研究院は、『第4四半期のソウル経済分析及び2014年の経済予測』を盛り込んだ政策レポート第156号を発表した。
報告書によると、第4四半期のソウル市民の体感景気の水準を表す「消費者態度指数」は91.7となり、前四半期に比べ4.0ポイント上昇した。
今回の調査で、 「現在生活状況指数」、「現在景気判断指数」、「現在消費支出指数」は、それぞれ89.4, 71.5, 92.3を記録し、いずれも前の四半期より上昇したものの、依然として基準値の100を下回っていることが明らかになった。
1年後の期待心理を表す指標の中で、唯一基準値の100を上回る「未来生活状況指数」は、今回101.8を付けたものの、これまで4四半期連続減少傾向にある。それから、「未来景気判断指数」、「未来消費支出指数」は、それぞれ96.8, 99.4となり基準値には近付いているが、景気や消費心理における更なる改善の見通しは立っていない。
一方、「住宅購入態度指数」は、第3四半期比8.0ポイント上昇し、基準値の100を上回る104.9となり、ソウル市民の住宅購入に関する態度指数は多少改善したと判断できる。
「雇用状況展望指数」は91.2となり、前四半期と殆ど変わらない中で、「物価展望指数」は138.2となり依然として高い水準を見せているがここ3年の結果に比べると最も低いことが分かった。
また、2014のソウルの「経済成長率」は、2013年対比0.8%p上昇の3.0%になる見通し。
2014年の「民間消費支出」は、2.7%と、前年比1.0%p上昇するものと見込まれるが、全国平均の3.1%よりは0.4%p低いとされている。
2014年の「物価上昇率」は、公共料金の引き上げや、物価上昇圧力が働き、前年費0.6%p上昇した2.6%になる見通し。
2014年の「失業率」は、前年比0.4%p下がった3.5%と、2013年3月以降減少傾向が続いており、多少は明るい状況。
また、来年も雇用創出及び内需拡大に向けた対策を引き続き実行することが求められる。
ソウルの雇用率は3年連続59.7%と横ばいしている。女性や高齢者などの非経済活動人口の雇用率を引き上げるため、社会サービス業における雇用創出など、より戦略的で安定的な雇用環境づくりが必要とされる。
さらに、ソウル経済の体力をつけるための、衣類、靴など都心型製造業の育成や社会的企業の育成を通じて、二極化の拡大を阻止しなければならない。
また、変動幅の大きい生活物価の管理及び、庶民の家計を危うくする違法な貸金業の活動を防ぐ対策作りが求められる。